131瓶 証
ビハイルさんの お父さんに会って『神の武器』について話した後‥。
地下街も‥興味深かった。魔物は 出なくて良かったよ。
そして、城の地下牢に到着?!
城内の地下・・牢屋の1つに入る。大部屋かな?‥広い。
そこの壁に、石碑は在った。なんで・・こんな所に? 謎 過ぎる。
・・それは さ て お き ・・これ‥いつもの石碑と違う。
パズル?
牢屋の管理を任されてる兵士が、教えてくれた。
「その牢に 入った人が、よく遊んでるよ」そうなの?
「読めますか?」ううん。読めない。
たぶん、単語にも なってなくて‥変換されない。
・・遊んでたって言うくらいだし、ぐちゃ ぐちゃに なってるのかも。
「これ、どうやって動かすんですか?」
「真ん中の‥印だけ、取れるんだよ。それを外すと 出来るよ」へぇ。
二重丸が彫られてる、赤茶色の四角を取る。簡単に‥取れた。
でも、他のは・・縦 横 に移動はする けど・・取 れ な い みたい。
トランさんと 牢 管理の兵士に見守られながら、ガチャ ガチャと‥動かしてみる。
単語にならないと‥変換されずに、何だか分からない。
こういう時にこそ、ベルダーさんが必要だったなぁ‥と 思いながら。
・・あ・・これ ” あ る く す ” ? うん・・変換された『アルクス』団・・だん・・の部分・・あれ? ぁ…今 気づいた。
この石碑、左 半分は・・文字ばかりで単語にならない‥のに、右 半分は‥ほとんど‥動かされてないみたいで、文章になってる。
一番上の‥右半分・・『我ら』と『団』・・しか無いけど、この今 出来たの‥上の左‥あの、間に置ければ‥。よし・・・やってみよう。
しかし、数分後‥困った事に。・・そこまで、届かない。
この石碑・・読むだけだったら良かったのに。うーん・・・。
後ろを振り返ると、トランさん‥同じ所に立ったままだった。
・・背に腹は代えられないっ! お願いしてみよう。
「トランさん‥すみませんが、僕を持ち上げてくれませんか?」
上に、この文字たちを‥動かしたいんですよ‥と 説明。
「…では、失礼します」はい。お願いします。
「…」
おぉ! やった!‥よし、これで上に‥持って来れた。
やっと1文だけ完成。元々置いて在った前 部分と合わせて‥。
『我ら アルクス 団』になった。
次に来るのは、何だろ?
残ってる右側は‥『 の 元 』何??
ん? 下の方に少し単語になってて変換されてるの・・見つけた。
一旦‥降ろしてもらい、単語を集めて・・あ、そういう事か。
カチャ ガチャ 動かしてる私と、時々 担ぎ手に なってくれるトランさん。
・・そして、牢屋の外に居る兵士は‥私達を見ながら、話をしてくれた。
どうやら、この石碑の文字を動かして、1文でも作れば‥下の方から、剣とか 盾の‥ブローチくらいの大きさで『証』と・・呼ばれる物が 出て来る らしい。
今の所‥何かが出て来た感じは・・しないけど?
「じゃあ、もう出たやつなんだろ」
「その…出た証は、どうなったんですか?」
この牢屋に入るのは、罪が重い人‥って 訳でもなく、身元 不明人が‥多いらしい。身元を保証してくれる相手が来れば、出れるんだって。
その際に、暇 潰しに遊んでるそう。それで‥1文でも出来たら、証が出る‥。
でも、出た『 証 』の文を完成させても、追加で出る訳じゃ無いんだ・・。
「証が、い く つ あるのか分からんが、だいぶ‥貰われて行ったみたいだ」
「石碑から出た証を、知らぬ者に‥与えてしまったのですか⁈」
・・確かに、驚くよね・・そこ。
「軍団長から、許可されてるからな。解けた者へ の 褒美だってさ」
トランさんが‥納得してない顔してます。
あ・・これで、良いんじゃない?
「出来ました」 ポテッ カラン‥‥
ん? 何?
「リモン殿、何か・・落ちてきました」ホントだ。
「杖 ? ですね・・」
「ぉお!」兵士さん‥書き込んでる。
全部を読むと・・こうなった。
『 我ら アルクス団
集う星の元
証を手に 集まれ
その星が そなたらの
望む未来へ と
導くだろう 』
だった。星と・・集まれって。
「書けました」
そう、トランさんに言い‥ここから、離れようとしたら・・。
直後‥小さな音が・・・パタ カタ と、鳴り始めた。
「え?‥何?」
背を向けたはずの‥石碑を見ると、文字は次々に‥反転していく。
「…何が‥起こるのでしょうか‥」分からないです。
全部、ひっくり返ったかと思うと‥止まった。
え・・読むの?
「あのー…これ、言葉にして読めって‥書いてあるんですけど・・」
読みます?
「言葉にして?‥声に出して‥読むのですか?」たぶん。
古代語の発音は難しいとか言ってます。でも・・確か‥塔の時・・。
そのまま、読んだだけだったのに‥古代語っぽく聴こえてたみたいだった。
言えなくは‥無いのかも。勝手に翻訳されてるんだし?
「言ってみても‥良いですか?」
「‥はい」トランさん‥警戒態勢になってるけど・・。
『 この先の文を、言葉として読め
トドメキアンの名の元に
遥かなる魔を滅ぼす者なり
導く星と共に 力を与えたまえ
我ら アルクスの後継者なり 』
小さく‥キィィィンという音が鳴ったかと思うと、さらに真ん中に線が現れ・・割れて、手前・・両開きで‥勝手に 開いていく・・・。
開ききって‥止まる。
その中には、四角い箱が・・挟まっていた。
・・これ、前に直した魔石品・・宝箱の‥現物だ。
「凄いな! そんな仕掛けだったとは!!」
「触れても‥大丈夫なのですか?」うん・・大丈夫みたい。
だけど‥これ、開かないね。
開けようとしたら、文字が浮かんで来た。
「何と、書いてあるのでしょうか?」
「『星の元に 集いし証 と 神の武器 を 携え、誓いの言葉で 塔が輝く時、開かれる』だそうです」‥最終的に、結局‥塔には・・登る必要が、ありそうだね…。
「これは、軍で管理した方が良いかと」という事で、一旦 私が預かる事に。
エキャルラット州で受けた依頼だったから、エキャルラット州軍の軍団長へ 報告するみたい。という事で、帰るのだけれど・・その前に‥。
「それで、証を貰って行った人の事、教えて頂けませんか?」
「あぁ、いいぞ」
出て来たのは、私の『杖』を含めて‥6個。
6行 あったものね・・。
剣・盾・槍・斧・本・・・そして、杖。
出た際には記録を取るため、都度 書いてるみたいで‥全員 載ってた。
ほとんど、冒険者のグループ名みたい。
あ・・この2つ、覚えてる!‥他は、分からないけど。
「アリスモスって・・誰が ここに、居たのですか?」
「確か・・団長と呼ばれてて、カセィールって名前だったかな」
・・団長さんは・・盾。
あと、もう1つ・・。
『アオスブルフ』‥エシェック先生に会う手前で、ルカー残党を狩ってた‥というと、違和感を覚えるけど・・あの人達だ。こっちは‥剣。
「この人は?」
ひとりだけ、個人の名前になってる。知らない名前‥。
「あぁ。記憶喪失になってて‥ 一時的に居た・・騎士団兵だよ」え‥。
「リモン殿‥そろ そろ・・」ぁ・・はい。
他は、自分の手帳にメモして・・城から出た。
カエルレウス州から・・施設内 移動で エキャルラット州に戻って来た。
「自分は、報告に行きますが・・リモン殿は、ご帰宅 下さい」
「良いんですか?‥僕は、行かなくても‥」頷いてる。
「では、これ・・」
石碑の文言を書いた手帳と、先程 入手した宝箱を渡す。
「後日‥報酬を、お持ちします」ん?
「あれ? 報酬は‥道中の素材だったのでは?」そう思ってたけど。
「…そんなはずは、ありません」そうなの?
「じゃあ、えっと‥ポストに メモ でも、入れておいて下さい」
そうでもないと、気づかないからね・・。
「分かりました。では、これにて」
「はい。お疲れ様でした」お互い‥お辞儀して、私は・・あ・・。
そのまま、帰れなかったんだった。
一旦 別荘に戻り・・お風呂に入ってから、着替えて‥。
別宅へ・・転移。封筒 経由で・・父に手紙を送る。
すぐに、馬車が来て・・父が迎えに来た。
玄関先で むぎゅっ と、抱きつかれ‥苦しっ‥。
「…すまん」良いですよ‥大丈夫です。
一緒に‥馬車で・・家へ。
家に着いた途端・・今度は、母に むぎゅうぅっ と・・抱きしめられ‥。
愛されてるなぁ~‥リモーネ・・・という感想だった。
姉上たち、兄上、アチェロも、帰って来た事を 喜んでくれた。
アチェロに すり すり しても‥いつもより長く、我慢してるのかな?
「アチェロ‥怒らないの?」いつもは、すぐ‥嫌がるのに。
「…今日だけ です」そうなの?・・明日は?‥だめ・・そう・・。
久し振りな。家族との食事を終え・・適当に話を合わせ‥。
「さぁ、そろ そろ 眠りなさい。リモーネも‥疲れたでしょう‥」
「おやすみなさいませ」
施設内 移動ばかりで、正直・・あんまり疲れてない つ も り だったけど‥。
布団に入ったら・・すぐ 眠ってしまった・・・。
翌日は、お母様が‥「今日くらい、リモンは お休みしなさい」とか 言ってますけど、ごめんなさい…トランさん 来るので、行かないと。
いつものように母に挨拶してから、着替えて‥転移!
ポストには既に・・メモで『出れるようでしたら灯りを』と‥書かれてた。
・・ちょっと待って下さいね‥。
その前に、トランさんへ の 報酬を 用意したい!
トランさん、長剣かと思ったら・・大剣だったし。
大剣は、アトゥリ岩 + 硬質系の魔物素材 + 硬木にすると、攻撃力が上がるんだよね。だ か ら ・・。
トランさんが、フィールドで 倒した魔物の素材‥『シルトクルーテ コントの甲羅板』と『イーヴァ デモネの枝』を、使って作ってみよう。
錬成っ
おおっ! 重っ・・おととっ‥危ない。危うく家具に‥傷をつける所だったよ。
【 ギプフェル 】Lv.6 攻撃力66 大剣
使い続ける事で、更なる力を引き出せる可能性を 秘めた武器。
制作者・リモン
なんか、短く まとまりました・・みたいな文言になったけど・・。
袋‥うんしょ・・大きな袋に入れて・・。トランさんは、青い髪だけど‥イメージは、明るめな黄緑‥って感覚なんだよね。若草色?
ヒルードーの魔石で‥色を変えて・・よし。あとは、渡すだけだ‥。
ひとまず、玄関 横に‥立て掛けておこう。
灯りを点けて待つ。今日は‥書庫の本で、他国の本・・読もう。
『 キン コン 』
「はい」玄関前に座ってたから、すぐ出た事で‥驚かれた。
「リモン殿、おはようございます」
「おはようございます。トランさん」
「こちら、今回の報酬です。お納め下さい」
木箱だ。って・・ちょっ・・重っ‥‥ぅう・・。
「…では、こちらに置いておきます」はい‥お願いします。
重すぎて・・持てなかった。何が入ってるのよ‥まったく。
鍛えてる兵士とは違うんですよ・・って、言いたい。
あ・・待って!
「トランさん、これ・・貰って下さい」
さっき作ったばかりの…出来立て ほや ほや・・というと違和感あるな‥。
「…自分に・・ですか?」そうですよ。他に 誰 が 居 る と?
「今回‥迷わずに進んで、案内して下さった お陰で、早く終えられましたから」
「恐縮です‥」今日も甲冑だし、背には武器‥付けてるみたい。
お持ち帰りして下さい。今の支給品は、万が一の時 用に 保管しておけば‥。
「何だか‥申し訳ない気分になります」
「いろ いろ 助かったし」トランさんに貰った素材で作ったのだと言うと、やっと‥お持ち帰りしてくれた・・・良かった。
トランさんを見送り、玄関の鍵を閉める。
さて・・書庫へ 行って・・本を‥『リモン様』‥え?
「どうしたの?」‥手紙?
・・・ぇー・・今、来たばかりだよ?
「帰ってきなさい」‥と、お母様から。はい・・。
本・・読みたかったよ…。
仕方ないから、転移して‥着替え・・・。
はぁ~‥刺繍は‥帰って来てからで‥良いって言ったのに…。
「リモーネ、急いで頂戴っ」え? は‥はい。
何だろうか? 何か‥あったの??
いつも、家族で使ってる場所 で は なく・・奥の‥少し離れた場所に、中庭が在る。その近くに・・部屋が 在るのだけど…。そこに、到着した。
‥誰か・・居るみたい。
「失礼 致しますわ」母に続けて‥入って行く。
部屋には、見慣れない姿の‥男性が・・・
【城内 地下牢の石碑】
床から30cmの上に 石碑が在り 中央の印だけ 外せる。これを取る事で 他を 上下 左右に 動かせるようになる。リモンが来た時は 以前に動かしたままだったので かなり バラ バラに なっていた。石碑 部分だけで 約165cmくらいの縦幅が あり 横は約150cm程度ある。石碑の上にも 30cm程度が壁で 天井‥となる。6行1つ づつに1つの証が 出た。最後は 杖。石碑の文言『証を手に』の 証 は 石碑から出た物で、塔の最上階の物とは 別物。
※トランさんが 無言だったのは‥『子供の肌は こんなに 柔らか だったか?』と 脳内で思ってたから。
【石碑から出た証】
剣・盾・槍・斧・本・杖は、それ ぞれ 赤茶色の 木製片で 出来ている。おもちゃ に 見える。証 それ ぞれに 意味は あるが…今は 気にしなくても良いです。
【シルトクルーテコント】( シルトクルーテ = ドイツ語・カメ / コント = フランス語・物語 ) 魔獣 中級 大型 平原・森などに生息。大型ゆえに出現場所は 限られる。甲羅の部分は 六角形になっており 倒すと それ ぞれが 板となって入手 出来る。この甲羅部分は 非常に硬く 壊すのは難しいが 皮膚は弱いので そこを狙うと良い。素材 / 甲羅版・肉 ( 食用 )・卵・魔石 ( 皮膚を 硬質化 )
【イーヴァデモネ】( イーヴァ = ロシア語・柳 / デモネ = イタリア語・悪霊 ) 魔樹 中級 中型。魔力を多く持ち 地面から 植物を生やしたり 自身の種を 相手に植え付けるなど 人も 獣も 魔物さえ 己の食料にしようとしてくる。環境を選ばず 全域に生息している。素材 / 枝 ( 切られても 動き続ける )・樹液 ( 魔力量が高い ) ※瓶に入った状態で出る・根・種 ( わりと大きい )
【ギプフェル】( ドイツ語・頂上 ) 武器 / 大剣
使い続ける事で 剣の魔力に 行動の特性・使う者の 癖 を 知識として蓄えていく。使い続ける事で 使う本人 以外には 使 え な い 物 に 変化する特性が ある。
※石碑読みの報酬 = 大穴銀貨で300枚 入ってた。なので 30万 R‥。各州ごとに 約75枚 程度を袋に入れ 同じ箱に入れた為。金貨でも良さそうだが、報酬として 出せなかった だけ。
次回、リモーネの・・こん・・ぃぇ‥。他国からの・・・




