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125瓶 菓子

久し振りの 採取・採掘!と‥息まいて 来たのに・・。

 よ も や、あんな‥危ないものを 見つけるとは。


その後にアチェロが‥怪しげな菓子を 口にした事で 危険になって。

・・治ったから、良かったけどね。

 アチェロ や カミリア姉様が 落ち着いた頃、遅めの夕食を頂いていた。


父は‥まだ、玄関先で‥陣頭 指揮をしてる。

「父上が心配なのは、分かります。でも、先に食べてしまいなさい‥リモーネ」

「…はい」


食べ終わる頃、コビトに細かく切って貰った小瓶を、2つほど 用意した。

「父上‥薬は、足りそうですか?」

「…」父上?


「ん?」

「予備の薬です」


受け取ったのは、父ではなく・・物資班の人達だった。

 少し‥足らなかったみたいで、喜んでた。


「リモーネ‥」はい。

え? 耳元で‥うん・・はい・・。


「あります」

「持って 来てくれ」分かりました。


会釈して、その場を離れ‥部屋に行き‥。

『ヴェーシ』の方を、持って来た。


「扱いには、気をつけて下さいね」

「…分かった」


‥どうやら、大人でも‥食べた人が居たらしい。

だ か ら 瀕死 回復薬が、必要だったのね・・。


「…商人リモンには、感謝しなくてはな・・」

「そうですね」他人事のように返した。今は・・リモーネだもの。


夜も更けてきた頃・・やっと、事態は収拾した。ふわぁぁ‥良かった。

「リモーネ‥もう、部屋で眠りなさい。エナ」

「はい!‥姫様、さ・・お部屋に」うん。


「お休みなさいませ‥お父様‥」

「ああ」



 部屋に戻り・・着替えを手伝ってもらい、半分 寝てるような状態で‥布団に入ると、すぐに眠ってしまった。



むくりっ いつもは、呼びに来る エナよりも前に 起きた。

「まぁ!おはようございます‥リモーネ様」

「おはよう、エナ」


 食堂へ 向かう途中で‥父上の眠そうな顔を、玄関先で見かける。

父上の欠伸(あくび)が 見れたわ。貴重。


「お母様、おはようございます」

「リモーネ!」はいっ?!


いきなり抱きつかれ・・び っ く り した。

「どうしたのです?」

「昨日は‥ありがとう」そんな。


「姉として、当然の事を致しました」

弟を助けるため、私に出来る事をしたまで。


 よし よし された。なんだか 照れます。


朝食時、父は‥まだ、眠そうだった。食事を終えても‥。

「あの‥お父様、これでも食べて、目を開けた方が‥よろしいかと」


兵士さん、何か言いたげだし‥。

 ぽや ぽや した脳みそで聞いても、頭に入りませんよ。


 1粒、どうぞ。

「ん?・・うん・・」


‥疑念も抱かず‥口に入れてます‥大丈夫かな?

「!?・・・何だ⁉ これは・・」ふふふっ


「お目覚めになったようで、何よりですわ」

「何を…食わせた・・?」


『目覚まし ムニ』です。効果は しっかり 高いようで。


「班長‥報告を、よろしいでしょうか?」

「‥あぁ」


兵士さんの お陰で・・朝から、怒られずに済みました。

・・何か言いたそうですけど・・お父様は。



「リモーネ‥」あれ?

「カミリア姉様、おはようございます」今日は、早起きですね。


「あなた、なぜ・・リモン殿の商品を、持っていたの?」え?

あー・・昨日の?


「それは‥えっと・・」

「ほら、カミリア‥」あ、お母様‥。


「リモンさんに、別荘を貸してる話は‥したでしょう?」

「はい。それは‥聞きましたけれど・・」


「貸した お礼にと、薬の いくつかを 受け取っていたのですよ」

ナイス!お母様。


「そうです。それを保管してた場所から、持って来た‥だけです」

「…そうだったの。でも、助かったわ」ホントに。


 上手く 効いてくれて、本当に良かった。


「母上、姉上方・・おはようございます」ん?

「アチェロ、おはよう」


 良かった。本当に・・・。


でも、気になるのは…子供たちが食べたって言う‥『白い お菓子』よね。

「リモーネ!」え? 「はい!」


父に呼ばれ・・また、玄関ホール。今度は、何だろうか?

『すぐに着替えて、リモンとして 別荘で対応してくれ』え・・。


「リモン殿は、別荘に居る気配が ありません‥」

「戻って来(こ)れば、扉に 灯りが点くだろう‥それまで、待て」

・・・何だか分からないけど。


 お母様に‥ごにょっ と『詳しくは、父様に聞いて』と伝え・・部屋に戻る。

鍵をかけ・・着替えて…転移!



 別荘の玄関に行くと・・大量の手紙や・・メモ?が、届いてた。

ほとんどが、前日に助かった人からの『お礼文』。他は、騎士団からかな。


『至急、鑑定して頂きたい物が』? 何かな・・。

とにかく、玄関の灯りを点けよう。


 点けた瞬間・・ってくらいに、チャイムが鳴る。びっくりしたー・・。

「はい・・」

「朝 早くに申し訳ありません!」いえ・・。


「こちらを、急ぎ・・鑑定して頂きたいのです」

なんで・・私が?


「鑑定なら、軍の研究室の方(ほう)でも‥出来るのでは?」

何だろ・・口を強く結んで‥何か・・あったのかな?


「‥お恥ずかしい事なのですが、研究班は‥これを‥口に入れる者が多く‥」

2次 災害くらいに なってしまったらしい。何してんの!?


「それで、最終的には 任せられなくなり‥他の州に協力を頂こうという話もありましたが・・」どうやら、その中に‥ラフェヌさんが、居たらしく・・。


『商人リモンなら、知識が多いし 僕らより、下手な事はしないから』

・・頼んでみたら?・・・と、言われたみたい。


「分かりました。お預かりします」白紙と共に 来てるし。

便箋1枚 出して・・内容を書こう。


 私もコレ、気になってた。


‥木箱に・・入ってる。

アメ や ムニ も そうだけど・・私は‥ 使 わ な い 。


・・何故か、木箱だと‥溶けやすいし‥くっついて しまったのよね。

蓋を開けると・・3つ入ってたけど・・・。


「これ、元は4つ‥ありましたか?」

「はい。1つは・・研究班が・・」食 べ た ・・と。


小皿に・・1つ、木の枝を・・箸のように持って‥乗せる。

・・じゃ、鑑定。




・・・嘘‥‥。

       う そ って 言ってよ‥‥。


嫌な予感してたけど、そんな事 無いって‥そう・・思ってたのに。



 こんなの『 食べ物 』にしたら・・ イ ケ ナ イ ‥。



あの‥黒い・・まだら・・・。

 血管とか、臓器を食い破って・・・出血してたんじゃ・・。


誰よ‥こんなの作って・・しかも、子供に あげるなんて!!酷(ひど)い!

 酷 過ぎる!!


「…だ・・大丈夫ですか?」

「これを配ってたか…売ってた人は、見つかりましたか?」


「いえ・・まだ、探している所です」

「他の州へ 急ぎ『警告』を! 決して・・口にしては ならないと‥」


「は!」

他の班員を、ここに留まらせて‥さっきの人は、軍 施設に 戻って行った。


「そんなに‥危ない物…ですか?」

「ええ。これに含まれてるのは‥ペリペティアの森の…」


” 白い池 ” と、思われてた‥あの‥魔物の卵・・だ。


 お腹を 壊すだけじゃ・・足らない。


食い尽くすまで‥止まらない…。

   食べた人が、消えて・・ 無 く な る まで・・・。


そう・・説明してると、兵士・・きっと‥青い顔をしてるのだろう。

 相槌も無くなり‥無言になった。


危険性を、書いて・・注意もして貰って・・作った奴を特定して・・。

 作らせない・渡さない・・そうしないと・・国が、滅びるよ…。


兵器にも繋がるほどの危険物。だって・・発症し‥治さなかったら…。


 人も・・何もかも・・消え失せてしまう…。


あとには・・この、透明な魔物だけ・・存在して・・・・。



国家 転覆・・だけで、終われば良いけど。魔物よりも・・悪質。

 過去の『魔王獣』よりも、凶悪。


許 せ な い 。許したら・・駄目だ。あんなの使うとか・・オカシイもの。

「書きました‥」白い球の‥それを、元に戻し‥ 一応 札を貼っておく。


「この札は?」

「途中で・・誰かが、食べないようにする為です」


 軍団長と、軍団長が「許可する」と 言った相手のみ『開けれる』と 伝えてもらう。手紙と 箱を持って・・お辞儀した後‥兵士は、去って行った。


手紙を片付け・・仕分ける為に、リビングへ 向かう。

・・・体が‥熱い。


  怒ってる・・せい。久しぶり。

こんなに、腹を立てる事・・そんなに無いのに。


「誰だか知らないけど・・本当に、許せないよ…」

・・今、私が怒っても…仕方ない事と、分かってるけど‥。


『 キン コン 』今度は・・誰?

「はい・・どちら」

「商人リモン殿! 軍団長が、お呼びです!ご同行 願えますか⁈」


・・はい?

また、問題 発生・・ですか?


「分かりません。急いで 呼んで来いと、言われただけでして」そう‥。

「では、行きましょう」


小走りが‥大変だったから、駆け足で‥向かった。


「商人 リモン殿を、お連れしました!」

軍団長室の扉が開き、私だけ・・招き入れられた。


「失礼します」

「来てくれて、感謝する」いえ・・。


「まず、報告 致します」

前日の夕方 ~ 夜にかけて起こった出来事について。


・日中に 木箱に入った『白い菓子』を、売り歩く商人達を‥複数 目撃。

・夕方にかけ、自分の子供が『変な病気になった』という連絡が、騎士団に 多く 寄せられた。


「そこで我らの治癒術師を‥それ ぞれ 派遣し、事が収まると考えた」


しかし、事態は‥収拾するどころか・・拡大して行き…。

「既に交代し、帰宅した者・・非番の者も、総動員して対応したのですが‥」


父が使う、効果の高い魔法でも・・回復は、一時的だった。


「そこに、貴殿の・・薬の登場だ」

「あれは‥どのような『薬』だったのですか?」


「各州に お渡しした『神薬』を‥こちらの『清水(きよみず)』で、薄めた物を‥この」

” オブラート ” と呼んで良いのかは、分からないけど『特殊な紙』として扱い‥作り方を・・説明した。


「最後に、小さく切った物を・・子供の口に‥入れました」

「神薬 自体を、使わなかった理由は?」


「相手が、子供だったから です」

どんなに強く、良い薬であっても・・それは、大人が使う事を前提としてる。

・・子供には‥強過ぎる薬は、毒になる。


効果が、逆に働いたら‥危険だった。だ か ら、薄めた。


「騎士団に渡した物は、基本的に『兵士』に使う物として出します」

「そうだな‥‥」


子供用は・・置いて無かった。

「では、今回‥急ぎ‥作ったのか?」

「…いえ。別荘を お借りしている相手の家族に、自分よりも 小さい子供が居ると 知り‥病気も治せるものを‥と、考えまして…」贈ってあった物‥と 説明した。


・・これで、辻褄(つじつま)は‥合わせれたと思う。


「薬は・・町で、保管して良いか?」はい。

「他の州へ の 通達は?」してくれたの?


「既に、軍団長より各地のギルドを通して、全域に通達は‥終わってるはずだ」

・・ホッ 良かった。


「研究班ではなく、最初から‥リモン殿に お願いした方が良かったですね‥」

「研究班の方は・・大丈夫なのですか?」


「一応・・貴重な薬を使ったからな・・」

眉間に シワが 出来てますよ・・軍団長さん…。


「それで・・誰か・・判明しましたか?」

「今、捜索している。国外にも‥通達 文書は送った。じきに見つかるだろう」

そうだと良いけど。


「しかし・・そなたが、ギルドで通達した直後に‥このような事が起こるとはな」

「言われて無ければ‥対処が、遅れていたかも知れません」


…どうやら、私以上に‥あの『白い池』の事が、頭を過(よぎ)ったらしく…。

それで、いち早く 治癒術師を派遣 出来たという。


 うん。完治 出来なくても‥治してる事で・・生き残る確率は‥上がってたと思う。治癒術師の皆様に、感謝を伝えて貰う事にした。


・・居なければ‥既に、手遅れになってた人が・・居 た か も 知れない。

「伝えておこう」



「来た ついでに、確認したい」はい?

・・何‥でしょうか?


「1つは・・これだ」ぴらりっ と見せたのは‥ピンクの紙。

うっ・・そ・・それは・・もしかして・・・。


「受けて…貰いたい」うぅ・・はい・・。


「ですが、夕方には‥家に戻らねば なりません」


「軍の命令でも・・か?」

「数日ならば、まだしも・・」


「では、親と相談して決めてくれ。年内には頼む」あぁ・・はい。


「もう1つは、私から」副官さん・・。紙・・は、無し?

紙を探してるのに気づいたのか、くすっ と笑われてしまう。うぅ。


「こちらの箱を‥預かって頂きたいのです」なぜ?

鑑定・・げっ え・・これ・・・・。


「何か、察しが 付いたようだな?」

「さっきの話題に出た・・菓子では?」


「うむ。軍で預かろうと考えてたが‥」

「研究班の者が、やたらと 口にしようとする もので・・」


…危ないって事で・・。それにしても、なぜ・・私なの?!


「素材に使って貰い、活用してくれ」えーーー!?

しく しく 。


仕方ないので‥鞄に入れ・・お持ち帰りになりました‥うぅ。

「菓子の状態では、中のは悪さをしないようですから」副官さん‥。


  そういう 問題じゃ ないよ・・。

※白い菓子 = 前日に チェントロの町に 来ていた 怪 し い 商人により 配られた『菓子』。四角い木箱に 薄い紙のような物が敷かれた状態で 白い球体の モチのような 柔らかな何か。匂いは 甘い。4つ で 1箱。表面に スッケルが まぶされ ライを潰した物の中に スライムの玉。その中に‥あの 卵。リモンの作った アメくらいの大きさしかない。噛めば‥危険物を体内に取り込む事になる。


※アイテム や 菓子であれ、作った 人物の名が 出るのが 一 般 的 だが、工房などで 生産された物は 人物名が 出 な い 事が 多い。今回の菓子も そう。


※気絶 回復の薬は 無い が それを加工した 粒 と 紙は まだ 少し残っていた。


※軍の研究班 = 基本は 様々な研究を行う。紫 マント。しかし見慣れない物を 鑑定する事も多い。今回は 調べてる最中に「食べた方が 分かる!」と 豪語した者が食べ‥ムダに 瀕死 回復薬を使ったらしい。ラフェヌの「僕らより」には、自分自身も含まれてる。


※兵士は リモンに合わせるように 小走りだったが それに気づいた リモンが走った事で 駆け足になった。


※基本的に ギルドから『危険な場所・危険な魔物』という情報は 全て 騎士団に報告されている。


次回‥ピンクの紙で・・石碑‥読まないと・・・

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