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123瓶 依頼 破棄

前半の花嫁修業では、トントン拍子に進んでる。


 問題は・・後半‥よね・・・。


刺繍は、日頃の日課になりそう。

お茶会‥のような、おやつタイムは‥楽しく過ごせた。

「リモーネ‥合格よ。アチェロも、ありがとう」

「いえ、母上。では、失礼 致します。姉上‥頑張って」

「えぇ。ありがとう‥アチェロ」嬉しい。


次は・・服 選び・・。これは、自分の・・では無く…。

 殿方の‥そう。将来‥旦那様になる方の服を選ぶ時の‥予行練習。


 色・デザイン・ネクタイ‥など、使える小物・・使えない・使わない物の違い と その理由などを、習った後・・・・。


 先生からの お題に対しての服 一式を選ぶ・・。それに合格すると・・。



今度は、母からの お題‥が、これまた‥難しくて‥。


 かなり悩んだ末に‥不合格になって・・うぅ。難しいよ‥。

相手も想像 出来ないのに・・選び難いよ・・。


 不合格ばかりで・・落ち込む。はぁ~



しばらくして・・再び・・アチェロが、登場。

 それに伴って‥アチェロの服が・・運ばれて来た。



・・今度は 何です?


「リモーネ‥。今度は、アチェロの服を見繕ってみなさい」はい…。

「姉上・・よろしく お願いします」なんだか、アチェロも緊張してるみたい。


 ふぅ・・。うん・・やってみるわ。


再びの難問だったけど・・。今度は、アチェロの服だったから・・。

 あんまり悩まずに、選んでしまった・・。


‥もっと、考えた方が・・良かったかしら?


「うん・・合格よ‥リモーネ」・・え? 母上‥今、なんて?


「姉上!おめでとうございます!」

「合格ですよ、姫様!」え? や・・やった!


「リモーネは…相手を想像 出来た方が、選びやすかったのね・・」

そうですね。誰とも分からないのに、選びようが無いもの。


 デザイン と 色で 選んだだけの時よりも、アチェロの好きな服・・似合う服は、知ってる。だから‥こういう時は、この色と服‥という基本を、思い出せたのよ。


「これで、ひとまずは‥良いわ」

「私(わたくし)は、これにて・・失礼 致しますね」先生‥。


「ありがとうございました」お見送りした。


思ったけど、もう夕暮れ。こんなに時間が かかったのね・・。

‥はぁ・・疲れた・・・・。


 夕食時に、カミリア姉様が戻ってた。前日は‥?と、聞いてみたら‥。

青い顔をして・・「緊張してて‥上手く出来たかどうか‥分からないの」って。


 食事の後‥姉様は、お母様に呼ばれてた。あぁ・・何か‥注意されてるみたい。

次は・・我が身‥かも 知れないけどね。



「リモーネ」ん? はい。

「お父様‥何・・」って・・部屋に移動・・。


どうしたんだろう?

「これを、おまえに渡すよう‥直接、頼まれたのだ」

出されたのは・・『白紙』‥‥ハァ…はい。


内容は‥え? 見ようとしたら、お父様の手で防がれた。

「別荘に行ってから、読みなさい」‥はい。


とにかく、明日は・・紙を読んでから、行動するように‥と‥言われた。

・・・今、ここで読んでも‥変わらないと思うのに。


まぁ・・いいか。言われた通りにしておこう。





翌日・・別荘に転移する。今日は‥まず、あの白紙を読もう。


=================================

 商人 リモン殿


魔石品の素材に関しては、少し時間を頂きたい。

入手後、そなたに届くよう手配する。


今回の依頼は、両ギルド と 騎士団からの要望となる。


1⃣ チェントロ国内 全ての石碑の解読

2⃣ ペリペティアの森・デルニアの謎を解くこと


この依頼を受けてくれる場合は、エキャルラット州軍まで連絡をしてくれ。

同行する護衛 兵士1名・古代語 研究者1名を同行させる。


詳しい話は、来てくれた際に話す。


エキャルラット州軍 軍団長 シクレッツァ

==================================


1⃣は、分かったけど・・・2⃣の・・デルニアって、どこよ?

・・謎を解けって、書いてあるから・・祭壇の所かな?


‥でも、オリヘン…入れないじゃん。たぶん、無理だと思う。

前に、書き写したのが・・確か‥どっかに・・・あった!


 これを、書いて‥送っておこう。

5つの祭壇‥それ ぞれに、必要な素材を集めて、乗せるだけなんだし。


 森の各 石碑は、見つけてないけど・・。


それに、ピンクの紙じゃないから‥ギルドの中には、入れないのでは?

・・そこは…聞き返しておかないと‥行くに 行けないよ・・。


 また、相談事が・・増えてしまった。


 一旦・・戻ろうと思ったけど、まず ロムメットで‥手紙 と 荷物を 送らないと。という事で、ロムメットに。


貴族に送るのは・・送料‥高いっ! でも・・払えるので、お願いします。



・・私 個人が行くのは、正直・・荷が重いというか‥ビハイルさんみたいに、押しの強い人だと‥断り難いもの。


 よし・・今日は、早めに帰ろう。




 昼間から居るから、エナに驚かれた。あはは‥


お母様に聞きたい事が あったから・・部屋に向かったけど・・・。



  何か・・・話し声?


『いやよっ‥あなた!・・せっかく、戻って来たのよ‥』

『軍の要請なんだ‥。仕方ないんだ…』


ん? 来たら・・マズかったかな?

でも・・ノックすると・・・・。


部屋に招かれ・・聞きたい事を 聞こうかと思ったら‥母に抱きつかれた。


「どうしたのですか? お母様‥?」珍しい。

お父様は、何故か‥溜息・・。


「お父様?」

「白紙を・・読んだか?」はい。


泣いてる‥お母様…。どうしたのだろう?


「ウィオラは、おまえが再び‥旅立つ事を、恐れているのだ」

「でも、護衛の兵士は 居ますし‥」私も 戦えるから・・。


「それでも!‥嫌なのです! うぅ…」

「あの‥お父様、この紙では‥依頼が、達成 出来そうに ありませんよ?」


「ん?‥どういう事だ?」

「白紙では、入れません」

石碑を巡るんでしょ? 石碑が『どこに在るか』で、変わるけど‥。


ギルドの中や、騎士団 内部に在る物なら、この白紙では依頼は 受けられない。

・・入れないもの。


「ならば、依頼の不備という事で、取り止めに出来ませんの?」

「‥そうだな‥。町に現存してる物と言えば‥塔 と 漁村、森の祭壇くらいだ」


「塔は 以前に…既に依頼を受けて、伝えてあります。漁村は‥メモしてあるので、書いて送るだけで 良さそうです。森の祭壇に関しても、既に 送りましたよ」


「…あなた!」「分かっている」

お父様は、こめかみに人差し指を当てて・・・? 何してるの?


数分後‥お母様は、泣き止んた。良かった。

「ウィオラ、リモーネ・・」はい。


どうやら…依頼の不備などを指摘して、依頼は 破棄 と、なったらしい。

「漁村の方は、早めに送ってくれと言ってたぞ」はい・・って、え?!


「‥言ってた?」


「今から‥この紙に書きなさい」

「部屋の鞄から、手帳を持って来ても‥良いですか?」


「では、この紙に書いたら‥私に渡しなさい」はい…失礼します。


部屋に戻り、以前‥ママッス漁村で読んだ石碑の‥内容を書いていく。

・・玄関先に居た父上に、紙を渡すと‥軍へ と‥戻ったみたい。


 ついでに、渡してくれるって。


エナは、お母様から指示され・・私は、服を着替える事になった。

・・放っておけば・・乾くのに。もしくは、セーカで 乾かせるのに。


 でも・・エナは、新しい服を持って来た。

今朝のは、赤いドレス ワンピだったけど・・今度は黄色だ。


 昼食・・夕食‥と、家で過ごして・・夜には、騎士団から依頼 破棄に関する手紙を受け取って‥部屋で読んだ。


 今回は、こっちから拒否した訳じゃないから、何の ペナルティーも無い。


後日・・改めて‥とか、書いてあるので・・結局、やる事には なりそうだね。

・・お母様が、また嘆きそうだけど。



 翌日から・・午前中は‥刺繍の練習で、午後から夕方だけ・・ロムメットなどで、依頼の納品や、素材 提供の仕事をして‥家に戻る・・・という生活が続いた。



刺繍‥目が疲れる。目薬が欲しくなるわね・・。

 今は 無い ので‥温めたタオルを、目に乗せてる事が 多くなった。


図案も・・最初のが慣れただろうって・・家紋の葉を習い‥練習中。

 

 ヤトゥロス家は・・楓だ。

国旗じゃ あるまいし・・と、思いながらも‥縫い 縫い。


糸も、赤いのを使う。エキャルラット州だからってのも あるみたい。

・・他の州 や 国から‥この州に居着いた家は、1色とは限らないそう。


家によっての違いを話ながら、母 も カミリア姉様も‥ 一緒に縫っている。

 途中の お茶休憩の際には・・シェフに教えた クッキーが 出るようになった。


「私(わたくし)!これを楽しみに、頑張っていたのですわっ!」

カミリア姉様ったら。でも・・お母様も気に入ったみたい。


 今度は、果物のジャムを作れるか‥試してみたいね。

そうしたら‥また、違うものにも挑戦 出来そうだもの。


 カミリア姉様は、お相手の新品マントに、刺繍が終わらないと‥結婚 出来ないみたい。親同士で決めた条件だそう。


「でも、姉様の仕上げたマントに、どんな効果が出るか‥楽しみですね」

「まぁ…リモーネったら。ディレット様みたいな事を おっしゃって・・」


・・そう? だって、図案じゃなく‥人に寄るんだもの。気になるよ。


「そういえば‥婚約者が居ない方も‥騎士団には、居るようですが?」


「大抵は、若い時に親が選ぶけれど‥」

「中には・・相手が 嫌と言って‥破局する事も あるそうよ‥」


‥ラオフェンさん達‥独身って‥なってたし・・そういう事かな?

ラフェヌさんも‥貴族っぽいのに・・不思議。


「人の事より、あなた自身を磨きなさいな‥リモーネ」うっ‥はい‥お母様。

「リモーネも・・もうじき‥15歳ね」


・・私・リモーネの誕生日…知らないよ? いつだろ?


「今回は、盛大に お祝いしないとね!」

「そうね。特別な日になるように…」え・・いいよ‥普通で・・・。


 『 普通 』が、とんでもなく‥豪勢だったりしそうな予感も 過(よぎ)って、返事に困ってしまった。


・・私の誕生日を ど う す る か ・・の話で、盛り上がる中‥。

今日分が終わったので‥「お先に、失礼 致します」と、部屋を出た。



ふぅ・・。


「リモーネ。ここに居たか‥」ん? あれ? お兄様‥。

「どうされたのですか?」お母様に用事?‥え‥私?


「誕生日に、何が欲しいかと思ってな」

「…何でも‥嬉しいです」よ・・うん。


ぁ・・悩みだした。どうしようか・・。

「じゃあ、珍しい素材が 良いです」変な顔してる。


他に欲しい物なんて・・特に無いもの。

「素材・・か・・」はい。


「宝石の類は・・」

「そういうのは、奥様に贈るのが よろしいかと」

・・私に、そんなのは 要らない ですよ、お兄様。


 正直‥宝石も、作れるので・・自分の錬成で。


「ふむぅ…」

だから、珍しい素材なら『何』でも良いですって。


「分かった。何か・・考えておく」はい。楽しみにしてます。



部屋に戻ろうとしたら・・アチェロが‥柱に隠れて‥こっち、見てる。

 か わ い い !


「アチェロ?‥そんな所で、どうしたの?」

おず おず と 出て来て‥何を言うかと思えば・・・またしても・・・。


プレゼントは、何が良いか?・・だった。


「アチェロ1日 すり すり券・・・ごめん。何でも嬉しいよ」

「1日中なんて‥皮膚が腫(は)れます」

   そんな事には・・ぃぇ・・何でも…。


「本当に、何でも良いのよ」気持ちが、嬉しいのだから。

「…わかりました」


別れ際に、父上も‥同じ事を聞くと思う‥と 言われる。確かに‥。

 うーん・・・。本当に・・何でも 良いのだけど…。


何を頼むのが良いとか、正直・・まったく‥分からない。



それより・・15歳になるのね。何が‥変わるのかしら?

・・あぁ‥。婚約者が…来るのか・・・。はぁ~



30歳の現代では、そういう話とは 無縁 な生活だったからなぁ・・。

 想像 出来ないよ…。


友人の結婚式を、お祝いに行く事は‥あったけど・・。

 自分が…なんて・・・。


さて、昼食を頂いたら‥また、リモンに変身して・・素材 採取に行きたいね。


 デトリチュスの森も良いけど‥。ペリペティアの鉱山にも行きたい。

ただ・・母から、危ない場所には行かないように‥と、言われてる。


あの辺りは、そんなに危なく無いから・・行っても…いいよね・・。

・・良い って事にしよう!


 まずは‥拠点から、キトゥリノの家に 飛ばないと。

【デルニア】(フランス語・最後)

キトゥリノ州 ペリペティアの森の 5つに分けられた エリアの1つ。祭壇 と 石碑の場所のこと。石碑には各 森にある石碑を元に、祭壇に 物を置け と 書かれてる。現在・オリヘンは 毒霧 発生の為、入れない。


※白紙はギルド・騎士団からの依頼。ただし コレだけ では、ギルドの関係者以外 入れない場所に 入るのは 不可能。騎士団も同様。このため、今回は 依頼 不備とされた。


※基本的に 手紙なら 大銅貨3枚・荷物は 木箱1箱に付き 小銀貨1枚~ ※平民 や 騎士団に送る場合。貴族宛てには 手紙 と 荷物セットで、小銀貨5枚 以上 必要。大貴族と呼ばれる 古い家系には 特に 必要になりやすい。


※ディレット = カミリアの婚約者


※貴族の娘が‥素材を欲しがるのは『変な顔』をされても不思議では無さそう。普通なら 宝飾品 や 服を望む事が 一般的と 後で知るのでした。


次回、久し振りに‥外に 素材 採取・・鉱山の下で・・・

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