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122瓶 花嫁修業

商館から、リモン宛の荷物を 別荘に 届けてもらい‥。


 中身を・・確認。州軍からは、魔石品の直し。

他の方からは、手紙 や 贈り物を受け取った。


・・途中、余計な物を作ったけど。

 昼食後、不明な素材を確認する為、リビングのローテーブルに‥書庫から持って来た素材集 や 魔物素材、魔物の本を置いて‥。


 ソファに座り・・素材の本を開く。


この世界に『写真』も『カメラ』も 無いから、全部『絵』なのだけど・・。

「どれも、綺麗に描(えが)かれてる」


調べたいのは、頼まれた・・魔石品に関する素材。

『冬石の魔鉱石』『ドレカフルーガの羽』『ラププの泡』『ジェニーフの髪の束』


魔鉱石は、どこで採れるか?によっては、すぐに入手 出来るとは限らない。

 他の素材についても・・それは、同様だけどね。



素材・・鉱物・・魔石‥じゃなくて、魔鉱石で‥あった。


[ 冬石(とうせき)の魔鉱石 ] 魔鉱石

冬石という 寒い時期にしか入手 出来ない透明な石が、長い年月 経つ事で魔鉱石化する。その魔鉱石を半分に割り、割った部分を 物の近くで 合わせると、対象物が浮く。ただし荷物を持った人でも、人は浮かばない。荷物だけ浮く事も無い。


え? 人は浮かばないの? つまんな‥ぃ・・いえ。


 青ロボの映画で昔、観たのは‥人‥飛ぶのに。



他は・・やっぱ、魔物素材だ。


[ ドレカフルーガの羽 ] 魔物素材

ドレカフルーガという魔物の羽。透明に見える理由は謎。


[ ラププの泡 ] 魔物素材

ラププという魔物が出す泡。一度 出すと、雨でも降らない限りは 無くならない。泡自体に 毒性があるので、直接 触るのは危険。


[ ジェニーフの髪の束 ] 魔物素材

ジェニーフに頼み、髪の束を貰う事でしか、入手 出来ない。倒せても 素材として出ない為、頼む事。


・・・ジェニーフって、魔物なの??

しかも『頼め』って‥どういう事だろ。



 じゃ、魔物の本は?


・・・あれ? ラププ 以外は、チェントロ国外の魔物みたい。

じゃ、ラププは・・・。魔物の方は‥絵が無い事が多いね。



〈 ラププ 〉 魔物・中級・中型

水気 や 湿気のある場所を 好む魔物。赤い甲羅と 巨大なニジーが 特徴で、横 移動が多い。ニジーを振り回し・挟み・叩く攻撃や 毒性の泡を吹きつける攻撃がある。基本的に単体で出現するが、寒い時期は 複数体 出る事があるので 注意が必要。素材 / 甲羅・ニジー・ラププの身・ラププの卵 ( レア )・ラププの泡


赤い甲羅・・と、ニジー? ニジーって‥ハサミの事だから・・・。


 カニ?って‥事??



他は・・ 一覧ある・・えっと、ジェニーフの方が先か・・。



じょ‥‥‥上級?! ひゃー・・・


〈 ジェニーフ 〉 魔物・上級・小型

未だに『 謎 』とされる魔物。特定の人物を つけ回す習性があり、決めた相手の行く先々で出現する。人語を理解はするが、話す事は無い。大事に扱うと『富』を運び、無碍(むげ)に扱うと、襲い掛かってくると言われている。素材 / なし


・・・ストーカーになる・・魔物? 怖っ 

普通の魔物と違う点と、上級だからって所が・・特に。


 ふぅ


で? 最後の‥は?


〈 ドレカフルーガ 〉 魔物・中型・空

空の高い場所の上空を 飛び回っている魔物。雨の日 以外は 飛んでる。元は、ヤースーブという虫の突然 変異体。攻撃を仕掛けると素早い動きで襲って来る。素材 / 目玉・羽・体液


 攻撃しかけないで、地上を進んだ方が良さそうね‥‥。


ひとまず、何 と 分かったので‥メモしておいた。よし。


 すぐに本を戻そうかとも思ったけど、こういうのって 一度 読みだすと‥止まらないのよね・・・。




『リモン様、お手紙が届いています』ん? 手紙?

手紙というか・・メモ・・・! すっ‥すぐに!


パタ パタ と‥慌てながら本を片付け‥。転移し・・急いで着替え‥。

「ただいま、戻りました・・・お母さま…」

「もう少し‥早く戻ってきなさいね」はい。


 さっきのメモは、お母様から。

    『早く 戻って来なさい』だった。


気付いてなかったけど、すでに夕暮れ‥。

 家に着いた時には・・・暗くなってて。


髪などを エナに整えて貰った直後くらいに、父が帰宅。


…危なかった。約束を守らなかったら ” リモン活動 禁止! ” と、言いかねないもの。この お父様は・・・。


「お帰りなさいませ、お父様」

「ただいま‥リモーネ、顔が赤いようだが、熱でも あるのか?」


 え?・・いえ。・・顔、赤い??

エナを見上げると、額(ひたい)に‥手を当てられたけど・・。


「旦那様、大丈夫です。熱では無いようです」ここまで、急いでたから‥かも。

「…それならば‥良い」


カミリア姉様は‥今日は、婚約者様の家に行っているから、居ない。

・・他の兄様 や 姉様も居ないから、両親と私、アチェロで食事をした。


 今日は、勉強を頑張ったと報告しているアチェロを、微笑ましく見ながら‥食事を終えた。部屋に戻る前にと・・母に呼ばれる。


「明日は、朝から基本的な事の復習(おさらい)と、実践‥。それから確認したい事を、聞きましょう。聞きたい事は、決めておくようにね」はい。


 両親、アチェロに声をかけ・・部屋に戻る。


 ラオフェンさんや、ラフェヌさん、ビハイルさんへ の 返事は、まだ書いて無かったので‥書いて‥。明日以降・・明後日?‥には、商館で お願いしないとね。


実家から来たから、実家に送るのが良いのかな? 何か‥贈り物した方が良いの?

…いつも、物が送られて来た事が無かったから‥分かって無かったけど・・。


これも聞こう。メモって・・・。ふわぁぁ…。眠いから・・もう、眠ろう‥。

 手紙は‥鞄に仕舞って…。おやすみ・・…




『リモーネ様、起きて下さいませ』うーん・・もう ちょっと‥‥。

「リモーネ様!」はいっ!


ふに・・眠いよ・・エナ・・・。

‥そんな顔しないで。‥起きるから。


 今日は、朝食を済ませると・・アチェロとは別室で‥。



家庭教師の先生と、母上が 同席した状態での・・授業が始まる。


 基本的な話が‥主。


 こういう時は、こう動き・こう発言し・どう考えるか?という事柄が、多かった。ただ‥これらは既に、理解 出来てる内容だったので、すんなり終わる。


ティータイムを挟み、実技に移る。実技は、裁縫・お茶の選定・服 選び‥。



・・裁縫は‥正直な所・・・苦手。


 ミシンと同じような魔道具や、それに似た魔石品は在るには ある らしい。

けど、物凄く高価で‥貴族でも持ってる家は 少ないそう。


「ですから手縫いの技術を、上げなくては なりません」はい・・。


 特に…基本的な縫い方は、もちろんだけど・・3つの型(パターン)の刺繍を覚えて縫えるようになる事が、当面の課題になりそうだった。


 基本の縫い方は、学校でも習った事だから、一通りは出来る‥これは、これで良いと言われたので、ホッとした。


 問題は、3つの 型・・だよ・・・。


先生が、図案の書いた紙を見せてくれたけど・・。

「これは 一番 簡単な図案です。慣れて来たら、もう少し複雑な物にしましょう」


 花・星・星座のマークに 近いもの‥。


「リモーネ。あなたには、我が家の家紋と、お相手になる家の家紋、国の印は 必ず 短時間で、出来るようになって貰うわよ」げっ・・は・・はい・・。


 家紋‥と、呼んでるけど、チェントロ国では‥貴族は 葉 の 形。

平民は、花 や 蕾の形になってるらしい。


他国では、また変わるから・・それは、婚約者が決まってから‥覚えるって。


星は、相手が『兵士』の場合に、必要になる特別な型で‥。

「兵士は 皆、マントを付けていますでしょう?」はい。


 あのマントに…特別な糸で、婚約者 や 奥様が 刺繍をすると、特別な効果が発動する・・らしい。


 ただ‥それは、描くものに左右される訳ではなく、縫った人の想いや 魔力が練り込まれる事で‥様々な効果になるそうで・・・。


「では、お母様は‥お父様のを?」

「えぇ。あの人が言うには、治癒能力が高まった‥と 言ってたわね」へぇ…。


「カミリア姉様も、相手のマントに?」確か‥兵士だし。

あれ? 首を振ってる・・。


「あの子は、刺繍が苦手でね…。まだ、完成してないんじゃないかしら」

・・お姉様も 大変ね。


「他人事(ひとごと)では なくってよ、リモーネ」うっ

婚約者が・・たぶん兵士だから、すぐに必要になるかも‥と。しく しく。


 星座のマークのような、文字たちは・・それ ぞれ 効果が違い、家紋や 星の近くに入れる事によって、相乗効果が発動する。


「ただ、全部を入れれば良い‥という、ものでも無いの」え‥。

「それは、お相手の方に聞いてからの方が、望ましいですわよ。姫様」

・・・はい。


 良い効果ばかり・・に 見える、一覧表を見てたけど・・。

たぶん、相手の属性とか‥戦い方によっては、必要な印は異なりそうだものね。


 さて、誰になるのやら・・ですよ・・。


ひとまずの、合格点を貰えた事で・・先生も 一緒の昼食をし・・・。



午後は、相談してた事の色々な確認と修正‥。


「他に、聞きたい事はあって?」‥はい。

「知り合った方から、服を頂いたら‥着て、会いに行っても‥」


凄く険しい顔になる お母様たち。って事は・・ダメ?


「いけません!」


・・どうやら家族以外に貰った服を着て、相手に会う事は『自分は 相手の物です』と周囲に、周知させる意味が‥あるらしい。え”‥。


 それが、仲良くなった友人でも‥ダメなのだとか。



「では・・後々 家族になる、婚約者からは?」

「婚約者様からの物は、身に着ける方が 良いに 決まってます」

‥そうですか。



・・ごめんなさい・・ラフェヌさん‥‥。


「では、贈り物をされた時の対応について ですが・・・」ふむ ふむ。


 こちら側も お返しの 贈り物を送る のは‥良い事らしい。ただ、基本的に『お礼の手紙』だけで良く、贈り物を 毎回 送るのは‥ダメって。


 お返し合戦になってしまう‥からって。はい。


‥相手が、知り合いなら‥時々。知り合いでない女性には、最初の1度だけ。

その相手と付き合いたい場合は・・時々 贈るのが、効果的だそう。


 じゃ、香水でも送ろうかな。

「贈る場合に、これはダメって物は・・」ある・・と。


 相手の身分にも より けり らしいけど…貴族 相手なら、珍しい物 や 高い物が良いって。なんか、お茶の話でも出たね・・それ。


「お茶を選ぶ際の お話に、似ていますね‥」

「基本的に、同じでしてよ」なるほど。


「他には‥何か あるかしら?」うーんと・・。あ!

「‥相手へ の 呼び方なのですが…『様』と『殿』の使い方で‥」


「!?」・・そんな、驚いた顔‥に、なるような事ですか?


「あなた‥」家庭教師の先生が居るから、詳しくは言えないけど‥。

これは、リモンの時に・・度々‥遭遇してた事。


『様』って呼ぶと、みんな‥修正してきたし。

「でも、呼んでるのを聞いた事が‥」ある。


何の時は、良くて・・何の時は、駄目ってのが‥分からない。


「姫様‥これからは、気をつけて 使って下さいませ」

「そうよ。婚約者になって下さった方にのみ『様』を 付けて呼ぶようにね」


・・? どうして・・ですか?



…!? そ・・そうなの??

ふえぇっ ご・・ごめんなさい! 皆さん!!


「今後は・・気をつけます」うぅ‥。


あれ・・でも・・・。

「‥それは、主従関係だったのでしょう?」あー・・そうですね。

「それならば、使います」


でも、基本的に‥『様』を付けて呼ぶ事 自体・・。


『あなたに、好意が あります』という意味らしい・・。


いや・・うん・・・そう、よね…。

 リモンで、それは‥違う意味で‥マズい事に なり兼ねないし‥はい。


今後は・・ 本 当 に 、気をつけます。


「お相手が、誤解してないと‥良いわね…」え?

いや・・大丈夫では? 大丈夫だと思う。


‥変な態度ではないし‥‥うん。


「そう? 常識のある方だったなら、良かったわ」

「では、姫様‥次の実技に移りましょうか」はい。


質問タイムは・・終わり、お茶の選定で‥テストされた‥。


・・途中、アチェロも参加して・・・。

こっそり‥クッキーを お皿に乗せて‥出した。


「まぁ、リモーネ‥。これは、何かしら?」

「こちらは、クッキーと言う お菓子です」


アチェロも混ざっての、お茶会が始まった‥‥。

 おやつタイム‥とも 言うだろうけどね。

【冬石(とうせき)】鉱石

寒い時期にのみ 出来る。『グレル』とは似て非なる素材。基本、透明で 雪の下に 在るため 気づき難い。これに 何かしらの影響で 魔力が蓄積すると 魔鉱石となる。魔鉱石になると透明度が無くなり 白くなる。


【ドレカフルーガ】(アイスランド語・トンボ)

地上から かなり高い位置を飛び回ってる魔物。空でも 飛ばない限り 遭遇も しない。無音で 飛んでる為、気づかれない事の方が多い。無音の理由は 謎だが、この魔物を 捕食する魔物が 居るらしい。※比較的 遭遇しやすいのが、ロフォス国・キラザ国の上空。


【ラププ】(フィンランド語・カニ)

中型なので 人よりも 大きい。生まれたては 小さなカニと 同じくらいの大きさしか無いが 5日も過ぎれば 大きな体になっている。成体のみ 毒の泡を出す。ラププの身は 高級 食材として取引されている。身に 毒性は無い。戦うなら 雨の日 と 言われるくらい毒性の泡が厄介。※水辺の近くに 出現するので 全国に居る。最も多いのは バハル国。


【ジェニーフ】(ロシア語・婚約者)

遭遇 自体 稀で 謎に包まれてる 女性型の魔物。上級と気づかず 怒らせてしまうと 即死 も 有りえる。言葉を発しないが 絵を描いたり 身振り 手振りで 伝えようとしてくる。一度 気に入られると 度々 遭遇するようになる。仲良くなると 言う事を 聞いてくれるようになるが 出来ない事も多い。森で遭遇する事が多い。※ガーバート国で 多く 遭遇した報告が されている。


※リモーネの 父 = 本当は『商人リモン』として活動するのも 嫌だ と思ってる。リモーネとして 家に居て欲しいと 願っている。家に帰ってリモーネを見る度、内心 ホッ としてる。


※この世界で『砂糖』は かなり高価で 貴重な為、クッキーのような菓子すら 見慣れない物です。砂糖を使うのは『ケーキ』が 主なため。


次回、花嫁修業‥後半と、帰宅した父から『白紙』を受け取るけど・・・

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