107瓶 ギルド巡り
商人の おじさん達と、英雄の話で盛り上がった。
そろ そろ 探しに 行きたいから、今日は買い出しだ。
1階に戻る‥と、朝 早い時間なのに‥もう、人が・・・。
依頼カウンターに行き、納品した紙を渡す。
「では、こちらが報酬となります」はい。
ワシャクの爪‥単価が、約450Rなのだけど‥。
500Rで 計算してたのか、3つで1,500Rになった。
なか なか、良い仕事をしたって感じね。
・・そうだ。お金・・送金しないと。
お兄さんに会釈して、反対側へ。
先日、手続きしてくれた お兄さんの所へ。居るかな?
「おはよう。今度は‥何だい?」今度は、送金の依頼で・・。
「これを‥チェントロの町に、送りたいです」
「なら、まずは‥これに書いて」はい。
依頼書だ。えっと、商人ランク‥4、名前・・リモン。
内容・・お金。 補償額? まあ、あとで良いか。
・・場所、チェントロの町、アリスモスの カセィール・・宛て。
「書けましたが、この・・補償額‥というのは?」
「配送する途中で、事故が 起こる事も あってね…」
この世界には、馬車 以外の乗り物が 無い。高級品や お金が積まれてると‥襲われ易くなる。だから配送の途中で‥盗まれたりするって。物騒ね・・。
魔除けの魔石品や、冒険者の護衛が居る事も‥あるらしいけど・・。
魔物も、人相手も・・予想外な事は 起きるもの・・というのが 常識らしい。
「だから、ほとんど‥その町まで行って、配送を頼むよ。別の町で頼んで、無事に届かなかった場合は、その『補償額』分は、ギルドで出すってものだよ」
・・なるほど。金額が高いものほど・・頼み難いのね。
うーん。どうしようかな? でも・・試したいから、お願いしよう。
いつもの木箱に、なぜか・・大穴銀貨で10万Rと、言われた分が入った・・中袋を出し‥箱に入れる。そこに、タグを付けられる。これは、ギルド管理の・・。
金額のせいなのか、お兄さんの後ろで作業してる人が、こっち見てたりするけど・・。そこに、ちょっと加工した‥ワシャクの魔石を忍ばせる。
蓋が閉められたのを確認し、ギルドの人が・・伝票みたいなのを貼る。
その横に・・ぺたり。よし。封印 完了!
「…今、貼ったのは?」
「指定した人物以外、開けられなくなる物です」ふふっ
「‥これは、売ってたりは・・しないのかい?」え?
「…してません」まだ、検証中だよ?
ちゃんと機能するか、確認してからね。
「途中で盗まれないように‥付けてます。ギルドの人を‥信用してない訳では、ありませんが・・。自分が受けた依頼ですので、責任を持ちたいのです」
「立派な考え方だと思うよ。それじゃあ、今日の配送に混ぜておくよ」
「お願いします」
開けられるのは・・カセィールさん・リガさんのふたり のみ。
『団長』だと、誰が開けるか‥分からないからと、却下された。
昨日 聞いた話の中でも、女性の団長さんが居るって‥言ってたくらいだもの。
・・他にも、居るかも‥。
これで、無事に届けば良し。もし、途中で荷物が襲われても、開けられずに捨て置かれた場合でも・・加工品の魔石で、家に届く予定だから。
町へ 行こうとして、離れようとしたら・・呼び止められた。
「これを、預かってたんだ。今、開封して‥読んでくれるかい?」‥はい。
今、ここで? あ・・ライン入ってる・・この封筒。
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商人 リモン殿
貴殿の商品に関しての依頼は、受理した。
検証の後、商品として売買 出来るようになる。
詳しく話を聞きたいので、時間ある時に‥商館3階のギルド長室を訪ねてくれ。
商人ギルド長 ビルトゥ
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・・来られたし‥って事は・・行かないと。
「ギルド長って、朝から居るもの・・ですか?」
「ええ。あなたに、会いたがっていましたよ」そうなの?
という事で‥町 散策が、お あ ず け ・・に。しく しく。
階段を登り直して・・2階。宿のカウンター横に‥階段が続き‥。
上から足早に降りて来る‥冒険者の人達と、すれ違いながら3階へ。
3階は、商人ギルド長の部屋が ある って話だった。
ふぅ・・大変。 朝から、良い運動ね・・。
両開きの扉前に、兵士みたいに立ってる人が居たので、聞いてみた。
「すみません・・。商人ギルド長は、いらっしゃいますか?」
「‥用件は?」
手紙を見せる。すぐに察してくれたけど・・扉は開かず。
「ギルド長なら、階段‥向かいの研究室に おられる」あっち…・・はい。
冒険者たちが、たくさん‥上から降りて来るから、途切れた瞬間に走るっ!
はぁ・・・疲れた。
冒険者用の遮断器…欲しい・・。
スイッチ押したら、堰き止めて・・渡れるのが‥良いな。
階段の反対側は、ラフェヌさんの研究室みたいな部屋が在った。
・・こっちの方が‥広いけど。
入口は、片方・・開いてたから、覗き込む前にノックする。
「…はい・・?」
「すみません。こちらに、ギルド長は‥」
「おう! 入って来られよ!」朝から、テンション高いなぁ・・。
「失礼します」
まるで、職員室に入る時みたいな感じに‥なってしまった。
「その方が、リモンか?」はい。
促されるまま、研究者っぽい恰好の人達の間を抜け・・。
何かの実験中? 機材や フラスコなどが・・所狭しと並べられている。
「聞きたい事が、あるとか‥」
「うむ! まず・・これを見てくれ」ん?
あぁ、神薬だ。1滴だけが、小皿に乗ってる。
・・これ、何?・・魔力 計測器? へぇ・・。
「この1滴が、これほどの魔力量を 含む物とは!」興奮してます。
朝から テンションが 高かったのは、そういう事?
「どうやって、お作りに?!」え・・カエルレウスの薬草‥1枚で・・。
とも言えず。えっと・・何だっけ‥かな。
「おい、安易に聞くものじゃない‥。レシピは、秘伝の物だって有るんだぞ」
「あ・・すみませんでした」
・・薬草1枚で・・って、言ったら‥‥驚くだろうな。
驚かせたくないし、いろ いろ 質問攻めされたら嫌だし‥。黙っとこ。
「これは、小金貨1枚では 安 過ぎる!!」そう?
でも、そう書いてあるんだけどねぇ。
「妥当なのは・・」
「様々な効果が確認されてますし、金色が目を引きます」
「うむ!そうだな。5万Rで、どうだ!」どうだ・・と 言われても‥。
「数には、限りが・・あるのでは?」
「カエルレウスの薬草が、手に入れば‥そうでも無いですけど‥」
「素材の1つは、この州の薬草でしたか!」
‥素材の1つ・・うん。でも・・他には使ってないよ。
「なるほど。ならば 5万が 妥当だな。そうしよう」決定したらしい。
・・1万の予定が・・5万になっちゃった。誰が買うのやら。
「秘蔵の薬草が有る。そなたに譲るので、これと同じ薬にしてくれぬか?」
・・カエルレウスの薬草なら、出来ますけど‥。はい。
「では、もう1つの方に・・話を変えるぞ」
眠気 覚まし用・・ムニ・・ですね。
「これは、弾力のある噛み心地で、噛んだ瞬間に効果があるな・・」
「すっぱ過ぎて‥飛び起きましたよ‥」
・・いつも、朝は‥なか なか 起きて来れない人らしく、試しに・・・。
寝てるのに‥口に入れたらしい。危ないよ・・。
壁に寄りかかった状態で、直角に寝てたから‥問題 無かったとか言うけど、やっぱ・・危ないと思う。喉に詰まったら・・・ねぇ。
「やっぱり、寝てる人に使うのは 危険なので、寝ぼけてる人 だけに しましょう!」
「‥うむ。そうだな。噛むとは限らないものな・・」はい。
「目覚ましムニは、注意 事項を聞く相手にだけ‥売る事にしよう」はい。
「値段は・・」
正直な所、傷薬ムニとかより・・安価だよ。
果物1つしか使ってないし、あとは‥スライム玉だもの。
「1粒、原価 計算だと‥20R 程度です」
「そんなに、安いのか・・」はい。
「何粒 入れる予定だ?」5つ程度と思ってるけど・・。
「バラ売りでも・・良いかも知れません」
「‥ばら・・売り?」
「1粒だけ の 販売ですね」バラ売りは・・通じなかった。そうですか。
1粒だけ‥というのは、今までに 無い事 らしい。
「でも・・売りにくいのでは?」「試しに食べたい人が、食べれますし‥。効果が良いと思えば、好きなだけ買えます」
そんなに・・・。大量に欲しがる人は‥‥想像 出来ないけど。
「なるほどな‥。生産を工房に任せるなら、出来そうだな・・」
「それだと、どこが良いのでしょうか?」
「スライム玉と‥シトルーナを大量に、入手 出来る所が望ましいかと」
「そうなれば、この地方だな‥」
国境 寄りの方が、良いかも知れないけどね・・・。
そうこうして、工房に打診する事となった。ただ・・。
「形は、お主のように‥丸みを帯びた形には、成らんがな‥」
あー・・四角くなるって事? 別に良い。
「大事なのは、目覚める『すっぱさ』ですから。形は何でも」
「そうか。それならば、1粒‥25R 程度で始めるとしよう」
新しい物は、こうやって広がるんだね・・・。
「リモンよ‥」はい?
今度は、何だろ? 商品は2つだけ…だったし・・。
もう話は・・終わりでは?
「ナオスから聞いたが、不思議な『紙』を‥持ってるそうだな・・」
「ナオス?」誰??
「名は知らんかったか。配送受付の‥おまえの依頼を担当した男だ」
あの お兄さんの名前だったのか。はい。・・え?‥紙って‥アレかな?
「これでしょうか?」
「それは、何と言うものだ?」
これは 家の中に貼ってた‥結界用の護符。あの時は、葉っぱ だったけど‥。
廃材の紙を再利用してもらい、作った改良版。
前は『悪意ある者を、近づけない』だったけど・・。レベル 上がったからね。
今度は、1枚に集約して‥貼り付けた内側を守る護符。
「これは‥護符と、言います」誰かの あだ名みたい・・。
「ふむ。変わった物だが・・魔石品の類か?」はい。
「!?」
「魔石品なのですか?!」え・・はい。まぁ‥うん。
なんか、ラフェヌさんに見せた時みたいに…なっちゃった・・。
マズったかなぁ・・。
「魔石品を作ったのか?!」まぁ・・成り行きで?
マルールの家で・・と、いう事も‥言わない方が良さそうね。
・・・ここで、見せるのは‥ちょっと。
コビト自身にも、セクメク‥付けてもらってる。安全の為に。
「‥その方・・。途方もないな・・」そうでも ない と思う。
無双してませんし・・・出来ませんもの。
「お話は、以上でしょうか?」
「待て 待て!・・それは、売らぬのか?」売りません。
「数が作れぬという話か?」
・・材料は貴重な『紙』だよ? 捨てる紙でも良いけど‥。
「紙か‥。それは確かに‥数は難しかろう」
「それに、条件を付けれるのは‥僕だけ なので」
「ふむぅ・・」難しいと思うよ。常駐する気は‥無いから。
そういう話なら、お断り致します。丁寧に断っておいた。
・・諦めて下さい。
もっと、使い勝手の良い物でも出来たら、また改めて‥という話で、終わった・・。研究室を出ると・・お腹 空いたよ・・。
・・でも待って。ついでに・・冒険者ギルドで、武具の売買を聞いてみよう。
もう‥冒険者の人達は居なくなってるようで‥ギルドの人、暇そうね。
「こんにちは」案内の人に、声をかける。
「‥はい。何か用でしょうか?」
「武具の売買については、こちらで聞いて…と 言われたのです」
「武具の‥はい。それでしたら、あちらの‥」右?
商人ギルドの方と、逆の位置に‥売買カウンター と 依頼カウンターが在るみたい。・・売買カウンターも・・空いてます。
「すみません・・」
「はい?」
「武具の売買に関して、教えて欲しいのです」
「鍛冶屋の商人かい?」いいえ。
「個人で、作ってるのですが・・」ありゃ・・驚かれた。
まぁ、もっぱら‥自分の防具を 作る為だったけどね。最初は‥。
武器は、買っても良かったけど‥。冒険者だけしか売ってない店が、多かったりした事で‥自分で作るようになった・・という経緯も話した。
「なるほどね。で、売りたいなら‥店より、ギルドで売った方が良いぜ」
そこは、商人ギルドと 同じなんだね。
「で、何か売りたいのは・・・あるのかい?」
「はい。えっと・・まずは…」また、手伝ってもらわないとね・・。
【配送の補償額】
荷物の配送を 依頼する際に 上乗 支払い する事で 支払った分の 保証はします‥というもの。
※加工した ワシャクの魔石 = 空の魔石と 組み合わせて 条件を付与した魔石。1回 使い切り。近くの商品 ( 物 ) が 札によって 守られてる状態で 周囲からの敵意が無くなり 一定 期間の後‥設定した部屋に 自動で飛ぶ。札が剥がされた後は すぐに壊れ 跡形も無くなる。
【ビルトゥ】(スペイン語・善)
カエルレウス州 コドラマッチの町 商人ギルドの長。新しい商品が 出る度に 研究室に入り浸っている。男 / 187cm / 52歳 / 長剣 / 冒険証も持っている / 青い髪 / 青い瞳 / 凛々しい眉毛 / 同 建物内の 冒険ギルド長とは旧知の仲。
※ギルド内に 在る研究室 = 商品として 売れる物か どうかを 検証し 値段を決める場所。ここに居る研究者達は、ギルド所属の 研究班。×騎士団の 紫 で は な い。
【ナオス】(ギリシャ語・神殿)
カエルレウス州 コドラマッチの町・商館内 商人ギルドで、荷物の配送カウンターの人。男 / 23歳 / 青い髪 / 青い瞳 / 優しい / 170cm / 早くに両親を亡くし 神殿内で育った過去がある。
【護符】(南インドのカンナダ語・貼る) 魔石品
箱を閉じるように貼ると 貼った瞬間から効果を発揮する。ギルドの人では扱えない為、ギルド側の確認 完了後に貼る以外 出来ない。条件を 2つまで 設定 出来る。解除する為には 条件内容を満たす か 貼った本人が 剥がす以外 無い。作る際に 条件を設定する必要が ある為、今は 誰でも使える物‥では無い。
次回、武具を 売る 予定が・・。しかし その後‥あ や つ に 追いかけられ・・・




