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104瓶 隠し部屋

国境の町、コドラマッチ。


その商館は、入口までの階段を・・登って疲れ・・・。

 売買カウンターに向かうも‥人混みで、疲れ・・。

 混雑の中・・・。


隣のカウンターで、親切な お兄さんが 対応してくれたので助かった。

 今夜の宿・・上の階に、宿が在るらしいし‥行ってみる。



・・おや? 階段に・・列? 嫌な予感。


列の最後尾に居る人に、聞いてみる・・。

「すみません・・この列は?」

「はぁ‥。あぁ、宿屋に行く奴と、ギルドに行く奴らが…ケンカしてるらしくてな‥ 一向に動かないんだ」えー・・。


 人の迷惑を、考えれない人ばっかね・・。あとに‥しよう。


まずは、逆の・・依頼カウンターの方へ。


 カウンター…ここも、かなり広い。長ーい!

5人くらい・・居そう・・だけど‥今は、奥に・・数人が見える。


カウンターに近づくと、奥から来てる。ふむ。

 反対側の‥壁にあるボードも、横に長い。


グレー、黒・・黄色‥。赤・・うん。緑 や 青もある。


・・ピンクは、無し。まぁ 白紙 同様に、特殊な依頼用だったもんね。

赤は・・素材採集と…魔物素材・・も、あるんだ・・。


 珍しい。


基本的に‥魔物の素材は、商人ギルドで扱ってても、依頼に出る事は・・無かった。ワシャクの‥爪? あるよ…まだ まだ。・・皮は?‥無し。


うーん・・。あ・・また、ある・・。

 スフェラの・・粉。 粉って・・。


あとは、納品の依頼が‥多いなぁ。


 飲薬・・10本とか、傷薬アメ‥ムニ・・。回復薬バージョンも・・必要みたいだね。ただ・・納品する場所が、宿屋・・・に、なってるの・・何??


 ? いつもは、お店が多いのに。もしくは、商館。

受けても‥‥大丈夫なのか、あ や し い ・・・。


「‥何か、お困りですか?」え?

左横から、お兄さんが声をかけてきた。


「えっと、納品依頼の届け先が、宿になってるのが多いようですが‥」

「それは相手に、行商人が多いから・・ですね」行商人か‥。


・・同じ宿が多いけど、それはどうやら‥上の階にある宿のよう。

あの人混みが解消しない限り・・受けるのは、やめとこう。


 商館に納品タイプで、3つ受ける。でも・・既に持ってるのばかりだから、そのまま納品したので、驚かれた。あはは‥ごめんね、お兄さん。


「噂に違(たが)わぬ商人ですね」へ?

噂‥? 不味い方を・・私の・・と思う人が‥多いのに。


「アルドルの商館に、友人が居まして」どっち・・? 両方?


‥どうやら、セウーさんの方みたい。そうなんだ。お元気かな・・。

この人も、雰囲気・・似てる。同郷らしい。じゃあ、他国から‥。


「あと、もう2枚・・良いですか?」気になるから‥やっぱ受ける事にした。

「ええ」


・・・2枚は・・宿屋に納品だ。

正確には、宿屋に泊ってる‥商人に・・・だけど。


「どちらの商人も 信頼 出来る 方ですので、乱暴な事には ならないかと」

お兄さんのオススメも聞いて、依頼を受ける事にした。


 内容は、飲薬を10本 ( 箱 入り ) 。傷薬 ムニ を、5個1袋で‥5袋。それと、回復薬 ムニ を 同じく5袋。・・これで、1つの依頼。


 もう1つは、ワシャクの爪 3本。


それぞれ、別の人になる。さて・・混雑は、解消されたかな?

・・と、階段に向かうと‥。さっきの行列は・・・無くなってた。


 ホッ 良かった。


2階に登って行く。けっこう・・急だなぁ。落ちないように‥気をつけよう。

 階段を登りきると・・目の前に、カウンター。


「あの、泊まれますか?」

「何泊だい?」・・どうやら、ここなら‥長期 滞在も可能みたい。


一応・・5日 程度にしておいた。いつものように、鍵を返す際に清算‥という形みたいだ。個室を借りた。机 も 椅子も無く‥ベッドだけ。それは良い。


 錬成をして、明日 渡しに行こう。

午前中に行ってみて‥居れば、渡して終了。


‥居なかったら・・午後になる かな。


 ムニは・・ある。どっちも。飲薬は・・指定が無いけど、50回復と100回復の2パターンを作っておいた。素材というより、食材が・・欲しいね。


 今日は・・階段と、人混みに疲れたから・・休もう。


 食事も‥酒場に行きたかったけど‥。子供は追い出されやすいから‥止めとけ‥と、宿の おばさんに‥さっき 言われたし。


 大人しく食べてても、難癖つけてくる人が居るらしいから・・。

嫌だ‥そんなの。落ち着いて食べれる場所が良い。


仕方ない・・。残りのサンドを・・食べる。もぐ もぐ・・。

‥パン、また購入しないと。もう…残り少ないや。


明日…午前中に、商人の泊ってる宿の部屋に 行ってみて‥納品しよう。


ふわぁぁぁ・・。ここも・・お風呂は無いらしい。

・・・商館で‥聞けば良かった。明日‥出来たら・・聞こう‥。


 むにゃ・・眠いから・・・寝よう。・・・くぅ・・・すぅ・・・




『開かない‥?』

『鍵は、合ってるはずだぞ?!』

ガチャ ガチャッ 何ー~…うるさいなぁ・・・。


バンッ バンッ なんで・・叩いてるの?

・・ここ、個別の部屋だよ?


「どなた ですか?」眠いのに‥。


『おい・・声がするぞ』

『おまえこそ、誰だ! ここは、俺らの部屋だぞ!』


「ここは、個室ですよ?‥反対側と 間違えてるんじゃないですか?」


 宿屋のカウンターの‥左側は 個室。右側は 2人部屋・4人部屋・6人部屋‥と続くらしい。きっと、酔っぱらって‥間違えてる。


『間違えてるだぁ? そりゃ、おまえだろ!』

『早く、出て来い!』えー・・嫌だよ…。


『あんたら、何してんだい!他の客に、迷惑だろ!』

あ・・宿屋の おばさんだ。


『いや、俺らが 借りてた はずだ・・』


『はぁ~。呆れるねぇ。昨日、鍵は返してたじゃないか。もう、あんたらの部屋じゃないんだよ! どの部屋も満室だから、貸せないねぇ。他所(よそ)へ 行きな!』と・・追い払ってる声が聴こえる。良かった。


まぁ、無理に開けようとしても・・ 開 か な い けどね。

『…お客さん、すまないねぇ』

「いえ。対応して頂き、ありがとうございます」お陰で、ゆっくり眠れます。


おばさんが去った音を聞いてから、また・・ベッドに入る。

・・人騒がせな 人達ね・・。ふぅ・・眠ろう・・・。




翌日。ガヤ ガヤ とした声とも 音‥とも、言いにくいもので・・起きた。

・・朝から・・賑やかだなぁ。


 今日は、商人さんに会えるかな? 無事に納品を終わりたい所だ。

ガヤ ガヤは・・朝食を食べ終わって支度しても・・まだ終わらない。


 何だろう?


扉に近づくと・・意味が分かった。


たぶん、この部屋の扉に・・何か貼られてる か、書いて ある んだ。

『人の部屋を 横取りした愚か者』と。何を言ってるのかしら?


 普通に・・借りた‥だけ‥‥なのに。


・・・何? この部屋に、何か忘れたのかな?

鑑定・・うーんと・・特に無し。


 周辺 感知・・地下?いや、2階だから・・あれ? 何これ?



ベッドの横に‥何か・・入口? ベッドを反対側に・・よいしょぉーっと。



 ベッドの‥丁度、真ん中辺りの壁に・・四角い切り込みが。何だろ?


少し押しただけで‥板が外れた。借り物の部屋に・・何してんの?


 呆れる。呆れ ついでに・・人が、ひとり通れる道が出来てる。

隣は宿のカウンターが 在るはずの・・壁の中。


 ちょっと・・通ってみる。暗いなぁ。そうだ!



 ギンヨウの粉だけ集めた物と、スライム玉を乾燥させ、粉にした物を混ぜたら・・『光る粉』になった。


 一旦・・部屋に戻り・・入口部分から・・粉を振り撒(ま)く。


風が通ってるのか、奥まで・・勝手に光って行った。夜だと、隣とかに光ってるのが‥見つかるかも・・だけど、もう朝だし。大丈夫でしょ。


 よし。行ってみよう。


粉は 壁とか床には付くけど‥。一度付くと‥他には、付かないんだよね。

・・だから、私には・・付かない。


入って・・すぐ、左に曲がり…進む。四(よ)つん這(ば)いで・・進んでる。



 また、左に曲がって‥え? 下 ??


・・落ち‥いや待て。細い所だし、力入れて・・ゆっくり降りよう‥。

ダクト・・のような場所なのかと、最初は思ったけど‥違うみたい。


それより・・・どこに向かってるの? これ・・。



 1階の・・天井の裏に・・今、居ます。

ここで、もう1度・・光る粉を撒(ま)いた。


 ん? 奥に・・矢印?? 梁を渡り・・その奥に見える、矢印を目指す。

階下から『昨日は ムース が 出なかったな‥』ムース?何??



矢印の先は、また細い道。進んで行くと・・え? 何・・ここ?



隠し部屋のような・・エレベーターの 箱の広さ しか無い‥場所に出た。


 扉が で ー ん と在り・・。扉と その横に、古代語の石碑が置いてある。


『惑(まど)いし者よ。

 我らの悲願を叶えるため『5つの証』を集めよ。


 英雄など、決して信じてはならぬ。


        アジュマ・フォエドゥス 』


・・・なんか、英雄・・アルクス団と、敵対してそうな感じね。


5つの証のヒントは?

・・あ・・扉に、短く・・書いてある。


剣・笛・魔石品・本・家? 単語しか書いてないや。


扉の先は、見透かせない。リスティヒの扉も‥そうだった。

・・ここまで、来させない方が良さそう。なんとなく。


 単語は、たぶん・・アルクス団に関係してそう。

まぁ、そんな簡単に‥英雄の遺産は、入手 出来ないと思うけどね。


 笛って、オクレントの笛・・とか言いそうだし。

” 英雄を 信 じ る な ” って、言ってる時点で・・怪しい。



 剣・・本・・は、分からない。魔石品は・・どれ?


あの人の魔石品は、世界中に 溢 れ て る と・・思うけど?

・・家‥は、鍵なのかもね。家は・・動かせないし。鍵は‥無かったけど。


笛は・・アリスモスの面々に渡した。

 お守り付いてるから、彼らしか扱えない。

   

 変えたい時は、私宛に手紙を書いて・・・と、頼んである。



私でさえ、まだ1つ・・見つけただけ・・だよ?


・・5つも 見つけれる‥とは、思えない。古代語が読めてもね。



壁に・・印(テッケン)を‥ 一応 置いとく。


・・何かの拍子に、来る必要が ある と・・マズイし。

無い‥と思いたいけど、それは・・分からない。


 砂と 雑多な石や 砂利で・・入口を塞いでいく。

壊されないように結界の楔も含んで‥。


天井は、何もしない。矢印も・・消しておく。

・・板で塞いだだけ・・なんだけど。


来た道を埋めながら・・・戻る。ふぅ・・縦穴は‥大変。


 あと、少し。・・・・よし。部屋に戻ってこれた。

だいぶ、ガヤ ガヤ…が、静かになってる気がする。


よし・・最後に、ここも錬成で・・修復っと。

・・私が壊した・・とか、言われたく無いからね。


ふー・・やれ やれ。ベッドを・・元に・・ふんぬっ 戻して‥。


 おなか・・空いた。行って戻って・・もう、お昼っぽい。


部屋を出ると、周囲の人達が驚いた顔をして、こっちを見てる。

「あんた、今まで・・寝てたのか?」え?いや・・。


「さっきまで、散々騒いでた奴が居たぜ?」そうなんですか?

昨日の夜の人達かもね・・。


「あんた、無事かい?」え?はい・・。

宿屋の おばさんまで‥心配してくれた。


・・どうやら、扉を壊す勢いで・・いろ いろ やってたらしい。途中‥何度か、反対側の壁に‥飛ばされてたって。お守り効果・・かな?


 ご愁傷(しゅうしょう)様です。


「部屋・・替えるかい?」うーん‥。どっちでも良いけど‥。

他は、2人部屋しか開いてないらしい。それなら・・・。


扉の お守りを外し・・ベッドの布団を整えてから、鍵を返す。


・・夜中から午前中までの騒動で‥宿代がタダに‥。良いのに。

そいつらから・・貰う予定らしい・・から、いっか。


途中、お腹の音を聞かれ‥酒場は、昼からやってるから‥食べていけ‥と、言われてしまった。夜より、昼の方が 子 供 は 入りやすいだろうって。


「旦那は、不愛想だけど・・。大目に見ておくれ」ふふ‥はい。


どうやら、酒場の方は・・宿屋さんの ご主人が経営してるみたいね。

・・息子さんも居るらしい‥売買カウンターに・・。そうなんだ。


酒場は・・2人部屋が連なる‥反対側に広く・・作られてた。

 全然 見てませんでした! 今、知ったよ・・・。


ギィィ


カウンターの席に座る。

「らっしゃい…。昼は1つのメニューだぞ・・」

「それで、お願いします!」


酒場の店主って、だいたい・・同じ印象なのよね・・・。

・・怖そうな顔してるけど。雰囲気は、優しい感じなの。


 さて、何が出るやら。フィト・・先に来た。

他にも小さな小鉢が、いくつか‥。


「お待ちど…」

「いただきます!」

※行商人 = 個人・大店(おおだな)所属・冒険者くずれ‥と 様々居るが 基本は 商品の売買をしながら旅をする者 の事。1つの町などに 定住しない生活をしている。ギルド内の宿泊場所に 泊ってる事が多い。その際 どうしても入手 出来ないと 思うと依頼を出し 納品場所を 宿泊場所に設定する事が多い。国境の町では普通。


ギルドの宿 = 1人当たり 50R。人数分の支払いとなる。一般的な宿は 部屋ごとに変化するが ギルドは 人数による。部屋の大きさは関係 無い。ギルドは長期滞在許可されてるが 最高でも 30日 ( 約 1か月程度 ) までと 決まってる。


※謎の2人組 = 2人で1部屋を借りて‥隠し部屋へ の 道を作った。鍵を複製して 元の鍵は 返した為、リモンが借りる事になる。リモンが ドアに付けてある『お守り』の効果で鍵を開けても 入れなかった。翌日、無理やり入ろうとした為 お守り発動により 反対側に弾き飛ばされてた らしい。


※光る粉 = ギンヨウの粉 + スライム玉で錬成したら‥コショウの瓶のように 中フタの所に 穴が数か所 開いた物が出来た。サラ サラな塩のようになり、振り撒くと広がり壁や 床に貼り付く。半日程度で 光る効果は 無 く な る。


【ムース】(ラテン語・ねずみ)

拳 程度の大きさの ねずみに近い姿の生き物。天井裏などの低く薄暗い所を好んで住んで居る。鳴き声は『ククッ』らしい。チューチューでは無い。

※怪しい2人組が 通る際に物音で バレそうになったのを 誤魔化すために 鳴いた事で そう思われてる。


次回・・宿屋の部屋に・・納品で・・・

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