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103瓶 登る商館

洞窟を抜け、コドラマッチの町に着いた私達。

・・一旦 休む事になり、アレを試した。


今日は、みなさんと‥お別れだ・・・。

 朝・・大きな鼾(いびき)で‥起きた。うるさい。


伸びして‥先に着替える。扉の お守りは‥外す。

 今日は、まず‥商館に行かないとね。



‥と、その前に・・皆さんを 見送らないと。

その後、商館の位置を聞いて・・向かい、まず‥送金するかな。


 瓶 や 服とかも、また新しいのを購入して‥食材も、もう少し欲しい。

地図も欲しい。地図が無いと‥大きな町じゃ、迷子になるよ・・。


無言で・・起き上がったリガさん。

‥少し驚いたけど・・え? もしかして、目‥閉じてる??


あ‥部屋から出て行った…。手洗い所かな?



・・次に起きたのは、ルインさんだった。こっちは、目も開けてる。

団長を起こしてた。リガさん・・戻って来ず・・・。


「おはようございます」

団長さん と ルインさんに声をかけた。


「リモンくん、早起きだね」

「ふわあぁ‥おはようさん・・」


まだ、くー くー 眠ってるのは、ディロスさんだ。大人しく‥寝てる。

・・鼾(いびき)を かいてたのは・・団長さんだった‥みたい。


 朝食は、どうするのだろう?と思ってると‥階下から、足音が響き…。

「朝飯、買って来た。ディロスを起こせ・・ルイン」「はい」


 リガさんが、戻って来た。私も1つ 貰う。

「ありがとうございます」


「‥リモン、昨日のムニ・・くれないか?」すっぱいの?


「じゃあ、ひとまず・・5つ 入れて おきましたから、どうぞ」

「悪いな・・」


「それ、売れそうだな‥」え? 今の所・・売る気は 無い けど?

「眠気 覚ましに効くなら、エキスより効果が高そうだ」ん?


・・・あぁ! 状態異常での『ねむり』回復薬って事??

でも、噛まないと‥効果が無いよ・・。


 寝てる時でも、もぐ もぐ するもの・・だったかなぁ?うーーん。

「売り出してくれたら・・嬉しい」そう?

「じゃあ、ギルドで聞いてみますね」


お店に納品という形でしか、今まで‥売った事が無かったけど・・。

・・こちらから、って‥どうやるんだろ?


店で・・売るの? うーん…聞いてみないとな。

って、これ・・美味しい! もぐ もぐ。 野菜と肉炒めサンド。


 うまー・・ 


「あれも・・売るのか?」あれ・・とは?


「金色の・・」あぁ、神薬?

「売っても良いですけど…。1つ・・小金貨1枚ですよ…」


『!!?』

「ゴホッ な・・そんなにするのか?!‥あれ」はい。

・・皆さん、咽(むせ)てる・・・大丈夫ですか?!



「…貰って・・・良かったのか?」はい。

なんとも言えない顔・・されてるけど・・。気にしなくて良いのに。


「ある意味‥『万能薬』です・・」


 この世界に、既に『万能薬』は‥ある のだろうか?

そこは・・知らない。今までも‥見た事は・・・無いな。


「ばんのうやく・・という名称じゃないが、王族 御用達の薬師は、作れる‥と言われてるけどな」そうなんですか? へぇ‥


「そんなの使うのは、王族くらいだろ」

いつの間にか・・起きてた‥ディロスさん。


「まぁ、俺らは‥そんな お高い薬は、使わんからなぁ」でしょうね。

「貴族 相手に、売れば良いんじゃないか?」えー・・。


「あんまり‥気が進みません」

お金で、解決 出来そうな人達に、わざ わざ 売るの?


・・私は、普段 使いで‥扱える薬が良いよ。

まぁ‥目下・・原価を下げないと、難しいけど。


「おまえら、飯 食べたら帰る支度をしろ。トゥードーと 合流したら、チェントロの町に戻るぞ」『はい!』


 あ、そうだ。


トゥードーさん用の お守りと、片手斧‥を袋に入れ、リガさんに預けた。

「分かった。本人に渡しておく」お願いします。


「団長さん、町に着くのは‥何日後ですか?」

「‥そうだな・・。まぁ、2日後には到着するだろ」そうですか。


「では、その辺りで送金しますね。団長さん、リガさん しか 箱を開けれませんからね」忘れないで下さいよ・・。


「俺が、覚えておくから‥安心してくれ」リガさんなら、大丈夫そう。

また、メモしてるし。


宿に鍵を返し、一旦・・全員で、門の方へ 移動する。


 朝から、けっこうな人が並んでた。途中、リガさんから‥右手奥にちらっと見えた、青い屋根の建物が「商館だ」と教えてもらう。


 団長さん達の番になった。

一歩、下がり・・「お気をつけて」

「おまえも、帰る時は・・気をつけろよ」はい。


「またな」

「ありがとうございました! お元気で!」


みなさん、扉を抜ける時に‥それぞれ、挨拶してくれた。

・・・冒険者‥アリスモス・・。なかなか、楽しい旅でしたよ。


 きっと、また・・会いましょう。

お辞儀して、青い屋根を目印に進む。


 ここら辺は‥チェントロ国よりも、屋根の色に 紺 が多く・・青は、逆に目立っていた。その建物まで来ると・・かなり、大きな・・何階 建て?


・・4…5階くらい・・かな?

いつもは、2階か3階 建て程度なのに・・。


 あ・・正面の上部に・・ロゼク連盟のマークだ。

ふえ~・・大きな‥建物・・・。



・・・正面の扉まで・・遠い。

階段で・・1階分くらいは、登ってるんじゃ?と・・思うほどに。


 ふぅ・・疲れる。

朝から・・山登りしてる気分・・。



やっと、扉に到着。ギィィ と音が鳴り・・開いた。

・・思ってたより・・重い扉じゃなかった。良かった・・。


うわ~ 内装が、おしゃれ ~ 。


 青系 と 白、所々に 金色の刺繍のような模様が 施されてる。

何と言うか・・『シック』? という印象。


 入口・・正面の所が、案内所みたい。まずは聞こう。


並んでると‥『階段がキツかった』という感想を言ってるのが、聞こえた。

 ですよね・・。私も、きつかったよ・・。


私の番になった時、横から割って入る人が・・え! ちょっと…。

「私が先だ!」

「お客様、順番に並んで下さい」


「子供よりも、私を優先しろ!」偉そうな‥おじさんだなぁ。


『急いでるから譲ってくれ』‥とか、言えば良いのに。

横入りするなんて、節操(せっそう) 無いなぁ。


「お客様、そちらの方(かた)が 先ですよ」お姉さんが、いくら言っても聞かない。

「急いでるなら、お先に どうぞ」ふんっ・・って、言われてもな・・。


「‥子供のくせに・・ん?」

私は、急いでないので‥どうぞ。


「…ブローチ・・だと?!」

  さっさと、要件言って‥聞けば良いのに‥。


「…出直す」え? ・・・行っちゃった。急ぎじゃないの?

首を傾(かし)げてると、お姉さんに「どうぞ」と言われた。


「お待たせ致しました」いえ。

「えっと、この町の地図1枚と‥」


地図は、お詫びとして無料になってしまった。

・・お姉さんが、悪いんじゃないのに。


「あと、自分が作った‥薬とかって、どう売れば?」

「売店で聞いて頂けますか?」あ・・はい。えっと・・。


「売店は、ここから‥あちらの」左の奥に‥カウンターが在るのが見える。

「分かりました。聞いてみます。ありがとうございました」ぺこり。


軽く お辞儀して列から離れ、左奥の‥カウンターへ。

・・ここも、多くの商人が居た。


 店員は、だいたい役割別に3人居るけど・・ここは、分かれてないのか‥。

4人も・・居る。それで、この人数に対応してるんだな。



・・・でも・・・。 内容が・・変。



「この飲薬じゃなく、即効性のある という方は、どれだ⁈ ここには、置いて無いのか?!」とか「傷薬アメとやらを購入したが、不味いにも ほど が ある!交換 出来ないか?‥美味いのも、あると聞いたぞ!それは、どれだ?!」とか・・。


 どうやら、偽者から購入したか・・それを作ってた店から買ったのか、不味いだの・・即効性どころか、効き も 悪い粗悪品が 多かったみたい。



・・どれも、無いと言って・・困ってる。

助けたいけど・・この、人混みに割って入る・・・・勇気は出ない。


 最近は、どうだったか知らないけど・・・。


 昔の バーゲンセールでの、おば様たちの壮絶 バトル みたいな商品の取り合いで・・あの中に、入って行けず‥断念した事が、何度かあって・・。


・・・セールに、飛びつくのは止めたのよね‥。


 あの時の人混み感。少し離れた位置で‥待ってるのだけど・・。


「どれも無いだと⁈ どこに行けば、買えるのだ?!」

「傷薬でも、緑に染まらないのも‥あると聞いたのだ!それは?!」


・・・終わりそうに無い・・な。隣は、何だろ?


人混みに 入りたくない ので、その隣に来てみた。

・・カウンターの内側に、沢山の山積みになった荷物。


 ここは・・何?

「何か、御用ですか?」あ・・いや~…。



えっと‥「ここは?」

「こちらは、荷物 や 手紙を取り扱ってます」

あぁ。専門に‥カウンターが在るんだ。へー・・。


「用事は、今は 無いです。隣で‥聞きたかったんですけど‥」

あの人混みで・・。と言うと、お兄さんは苦笑した。


・・なんか、いつもの光景で‥若干、見慣れてるそう。

そんなに、多いの??


「今、忙しくないから‥代わりに答えましょうか?」

「良いのですか?! 助かります!」


・・・・。


「なるほどね。ちょっと待ってて」はい。

お兄さんは、荷物の山を抜け・・奥の書棚から、何か本を持って来た。


「お待たせ。これに、この国で扱ってる薬の 一覧が見れるよ」

そこに、記載の無い薬なら・・ギルド長に相談して、許可が降りれば販売。

・・書いて ある物なら、許可は要らない。


 あれ?


「あの‥ウィリディス州に居た時に、傷薬アメや 飲薬を出した時、別に許可を貰って無いのですが?」お店に直接 納品だったし。


「あぁ、もしかして‥その前に、門兵に渡したりしてる?」

「はい・・。渡しました」


「それなら、兵士が使って『売って欲しい』と思えば、ギルドに通達が来るんだ。だから、許可が下りてたって事だよ」そうなんですか?!へー‥。


「じゃあ、そういう事が無い物は‥」許可を貰う必要がある‥と。

なるほど‥メモしておこう。


「何を売るんだい?」こっちでも、申請書は あるみたい。

えっと・・。


「目覚ましムニは‥この町に入る時に、渡したんですけど‥」

「『目覚ましムニ』?‥傷薬・・とかじゃなく?」はい。


最近まで同行してた 冒険者から「売りに 出して」と、言われた事を伝えた。

・・すっぱい!から‥しっかり、目が覚める‥ムニよ。


 けっこう、舌‥痛くなるけど‥私は。


「まだ、1人程度なら・・出しておこうか」そうですね。

という事で、サンプルに 3つ ほど入れた小袋と、申請書を書いて‥。


「他にも ある?」

「‥これは、値段が高いので・・売れるのか分からなくて…」


「いくら?」あんまり大きな声で言いたくなくて…小声で‥。


「…うーん。効果に より けり・・だね。一応、出しておこうか」はい。

申請書・・かき かき …。商品名・商人名・値段・効果の内容を書く。


 サンプルは、1瓶だけ。お高いので。

「!?」なんか、びっくりしてる。金色だから?


唾(つば)を飲み込む音が、聞こえた。


「‥凄い・・色だね」はい。なんで こう なったかは・・不明です。


ギルド長へ の 申請書類と サンプルは、特別な箱に収められた。

「…まだ、ある?」今の所は、このくらいで。


・・・あ・・今の内に、聞いておこうかな。


「そういえば、武具は‥売れたりする物ですか?」

「武具?‥うーんと、そっちは商人ギルドじゃなく、冒険ギルドで聞いて欲しい」

え?・・そうなの?


 どうやら、武具は鍛冶屋からの納品が主で、商人から購入した‥という例は、報告されてない為、もし要らなくなった武具は、武器屋や防具屋で買い取って貰うのが‥一般的。それは・・分かる。


 ただ、新品として入手したが‥使えない物だった場合は、冒険ギルドで売れる‥らしい。新品でも、使ったら‥中古では?


・・その辺りも‥冒険ギルド・・なんだってさ。そうですか。

「冒険ギルドは、4階からだよ」ん? え?‥この上って事?!


「‥この上に 在るんですか?!」

「うん。まぁ‥そこまで、登るのは・・大変だけどね」


・・階段…。エレベーターが‥恋しくなるね‥。


 コビトが、もう少しレベル上がれば…大人数も転移 出来るの・・作れるらしいけど。今は・・無理。


・・私、ひとりが‥そんなの使えるって知ったら‥周りが、煩(うるさ)そうだから・・内緒の方向で…。


「分かりました。後日…行ってみます。ちなみに、2階と3階は?」

「2階は宿泊 施設と、酒場が在るよ」何故に??


「3階は、ギルド長の部屋や‥研究室が在るね」へぇ。

で、4階から冒険ギルド・・と。


「依頼カウンターは、逆でしょうか?」

「うん。案内カウンターから‥右側に在るよ」


「いろ いろ、ありがとうございました」

「いえ。ギルド長には、僕が責任 持って届けておくから」はい。


じゃ・・まず 今日の宿・・として、泊れるかを確認しよう。

・・・転移で、戻っても良いけどね…。

※一番 最初に起きた リガは毎日の癖で 起きるようになっている。目が開いてないのは 眠 い か ら。階段を降りる頃には目が開く。次に起きた ルインは 団長や 仲間を 起こす役に なっているらしい。


【コドラマッチの商館】カエルレウス州 国境の町

1階 部分は 階段が伸び 実質2階 部分が 1階として商人ギルドが管理・運営している。ちなみに反対側の大通りからは1階に入れる。貴族や 大店との取引 場所へ 繋がる。地下も在るらしいが‥。裏の1階 中央に案内所。右に 依頼カウンター・左に 売買・配送カウンター。2階 左に 宿泊所・右に 酒場 含む 宿泊所。3階は ギルド長の部屋や 倉庫・会議室がある。4階に冒険ギルド。中央に 同じように案内所があり、右は 依頼カウンター・左は 各種 登録など、その他 全般。5階は冒険ギルド長の部屋 な ど がある。


※横入り おじさんが 割り込んで 来た時 = この時、リモンの後ろにも 人は何人か 並んでいた。


※目覚まし ムニ‥本来‥ただの『ムニ』で、すっぱい もの。


次回・・商館の宿に泊まって・・夜中に文句言われ・・・

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