101瓶 また ね…
大変な お祭りになったけど、無事に終わる。
カラカテに 気に入られた 小鉢 の お陰で、お宝 G E T !
お宝の中身を確認し、魔石品に・・なりますように…。
これで、オクレントの笛になれば・・・。
ふぅ・・よし。錬成・・。
パアァァ…
おお! 縦笛かと思ったら・・横笛になった。
・・フルートみたい。
綺麗な金色の装飾と・・うん。鑑定しても‥魔石品になってる。
【 オクレントの笛 】魔石品
英雄・オクレントが愛用していた笛。様々な音色を響かせ、仲間を援護したり 敵を攻撃していたと、伝えられる遺物。亡くなる数年前に カラカテの幼体に、預けたと 記録が残されている。なお、下手に吹くと 魔物が出現する。
・・おや・・いつもと違う点が・・1つ。
『創造者・リモン』とは、書かれてない。
・・・たぶん だけど、過去に在った物だから・・なのかも。
今、復元した‥という扱いだから、書かれて無いんだ。
そうよね。私が ” 考えて 作った物 ” ・・じゃない。
何か・・傷つかないように‥柔らかい‥。これに入れて‥。
・・安易に、吹かないように‥しないとね。
特に、村や 町中では 吹いたら ダメ って言っておこう。
それに・・もしかしたら、楽譜が在るのかも。
味方や…敵 と、使い分けたって書いてるし・・。
一旦、鞄に仕舞う。明日、団長さんに渡そう。
もう・・眠ろう。おやすみ・・・。
明日…国境の町まで・・同行して‥くれる・・・かな・・・・
チュン チュン
あれ? 今日は、あの鐘では・・起きなかった。
着替えて‥隣へ 行ったけど・・・。
すごい、鼾が聴こえる。まぁ、後にしよう。うん。
そのまま、鍵を返して‥外に出てみた。
い い 天気~・・。
もう、海に・・カラカテの姿は無かった。昨日‥帰ったんだ。
『キュ!』ん? 足元に、ルーラちゃん居た。
「おはよ」屈むと、何か言いたげ・・え? ココに‥居れば良い?
『キュッ キュッ』うん…居るよ。
長い手足を使って・・どこかへ 行ってしまった。
「よう!リモン」はい?
「おはようございます。おじさん」ニーリーは?
「あいつは…ふてくされてる」何故に??
・・え? 昨日、挨拶もせずに‥冒険者と宿に行ったから・・?
もう・・ニーリー ってば。
「あとで、寄りますよ」
「おう。そうしてくれ」
復興の・・お手伝いした方が…良いのかな?
「気を遣ってくれるのは、有難いが・・。おまえさん、旅の途中だろ?」
「はい・・」薬師・・探さないと。
だから、自分の目的を優先しろ・・と、言われた。
村の事は・・村人、全員で やるから…って。
資金でも出そうかと言ったら、子供が気にする事じゃない‥。
そうだろうけど・・・むぅ・・駄目そう。
おじさんは、村長の家に向かった。今日‥漁は 休みに なってたみたい。
・・前日 夜の宴で‥羽目を外した酔っ払いが…多かったそうで。
こういう時は、危険だから・・中止になるらしい。
ズル ズルル… ん? 何の音だろ?
何かを‥引き摺るような音がする。
『キュフッ』 ?
『キュ…キュー』え? ルーラちゃん?
去った方に目を向けたら、中瓶くらいの瓶を引き摺り‥やって来た。
「どうしたの?‥それ・・」
『キュフ…』疲れてる?
『キュッ キュッ』中瓶をくれる?の??
瓶の蓋を開け‥中に・・んー? えっと・・・。
何かを 入れて欲しい みたいだけど・・何だろ?
『キュッ キュッ』えー・・何が良いの…かな?
魚を出してみる。あれ? ぷる ぷる してる‥違うの?
「リモン‥」ん? あ、ニーリー。
「おはよ! 昨日は、ごめんね・・」
「それは、もう良いけど‥。何してんの?」
「うーんと、それが‥。ルーラちゃん、何か この瓶に‥入れて欲しい みたいなんだけど、分からなくて…」
『キュッ』うる うる し始めた‥。
うぅ。ごめんね‥。何って分かれば。
「なぁ、あの‥えっと 緑の‥。こいつが、おかわりしたの じゃね?」
あ・・フキアのスープ?
「これ?」と、瓶を出す。
『キュキュー!』ピタッ と張り付き‥すり すり してる。
これだったのね。他は?・・要らない‥そうですか。
「ありがと!ニーリー」
ルーラの持って来た瓶の中を覗くと‥何も入って無いけど‥なんか、くさい。
「ルーラちゃん、1回‥これ、洗って良い?」『キュ?』
いや・・むしろ・・交換で、渡そうかな?
「これと、この瓶・・交換しない?」
『キュッ キュッ』よし。受け取った。
でも・・この瓶、ど こ か ら …持って来たんだろ?
「ルーラー!おまえー!」 『ギュッ』ん?
私の後ろに‥隠れた・・ルーラちゃん…。
ひとりのおじさんが、砂浜を走って来た。
「どうしたんですか?」
息切れしてる人が、落ち着くのを待つ。
・・ルーラちゃん‥私の背中に、くっついてる…。
「あ、俺ん家の瓶・・」あぁ・・持って来ちゃったのか・・。
「おじさんの家の物だったんですね‥」
「おう。…毎回、俺の家から‥何かしら 持ってくんだよ」
私の背に付いてるのを見破って、ルーラちゃんを叱ろうとしてる。
・・なんか、いたずらっ子を‥叱る人みたい。
「この瓶は、お返し出来ます」
「そうか?‥じゃ、俺は行くよ」
瓶を片手で持って・・去って行った。
「…ところで、ニーリーまで‥なんで、隠れてるの?」
屈んだ姿勢で・・ルーラちゃん同様に 私の背に・・・隠れてる‥。
「‥あの おじさんに、よく叱られるから‥なんとなく」
そうなの? 反射的に隠れたのね。
「ニーリーも、ルーラちゃんも‥もう、あの人は行ったよ」
『キュ‥』
「はい、これは持って行って良いよ。これからは、ルーラちゃんのだよ」
あ・・引き摺る事も考えて・・。これ、効果‥あるかな?
武器用のだけど、一応‥付けておく。
蓋に、簡単にルーラちゃんの絵を、描いておこう。
「どうですか?」『キュ?』
蓋の所を見てもらう。
『…キュ‥キュ キュ!』
喜んでるようで、何より。
「‥そういや、リモン‥。これは?」あぁ、お守り?
「持っていて‥壊れるまで」
「…分かった」
「そうだ。村長さん達にも、会いたいんだけど‥。一緒に行ってくれない?」
「あぁ。いいよ」良かった。
歩きながら、護衛してくれた おじさん達や、村長‥。
最初に出会った人にも、お守りを渡したいんだって話して・・。
村長の家では、多くの村人が集まっていた。役割 分担が、次々と決まり・・。
決まった人達は・・・家から出て行った。
人が、ある程度 少なくなるまで待って・・・。
「村長さん・・」
「おぉ、リモン殿‥」え・・何故に‥それ、付いてるの??
「村人や 冒険者を救ってくれた事、有難く思ってますぞ」
「お気になさらず。そうだ、これ・・」数本…ニーリーと、同じ物を渡す。
危険な仕事に、就くような事があれば、使って貰うように。
そして ムニ も、渡しておく。村の人には‥ほぼ、魔力 持ちが居ない。
なので、傷薬の方だけ。終始・・村長には、お礼を言われた。
大した事は し て な い のに。それに、怒らせたのは‥私も・・・なのに。
「それでも、救ってくれた事には‥変わらないじゃんか」ニーリー。
「お!居た!」え?
「リモン!探したぞ・・」あぁ、団長さん達。
「‥さすがに、まだ‥だとは思うが・・」
「出来ましたよ。後で渡しますね」
みなさんが、ぐー ぐー と寝てたので・・と、言うと‥。
「今日は、早朝に起こされなかったからな・・」
「そうですね。鐘は鳴らなかったそうです。漁が お休みで」
「あの、渡すのは良いんですけど‥」
「何だ?」護衛を頼みたいです。国境の町まで・・。
「いいぞ」良かった。
「いつが・・良いんだ?」
そうだな・・。ちらっ
ニーリーの顔に‥寂しさが 見えた。
「明日の朝が・・良いですね」
「分かった。送るだけか?」はい。
「…報酬は?」ベシッ ・・痛そう。
「痛って」‥ディロスさん、相変わらずだな。
「そういうのは、後で良いんだよ!」
「じゃあ、明日の朝・・入口で集合な」はい。
団長たちは、村の手伝いに行った。
「ニーリー‥」そんな‥寂しそうな 顔 しないで。
「‥何だよ」
「今夜、泊っても‥良いかな?」
「!‥良いよ! もちろんだ」
おじさんに言って来ると‥走って行っちゃった。
「ここの・・どうしたら、動かせるのかしら?」ん?
困ってる声の方を向くと‥。結界の場所に…何か、置きたいみたい。
・・忘れてた! 解除するの!!
「すみませんっ! 今、片付けますね」
円となってた避難場所は、解除して・・楔を抜いていく。
敷物も‥砂を払って‥丸めて片付ける。
あと、1カ所‥。海から、ここまで続いてる道も。
…あぁ・・壊れてる。
やっぱり、上級の攻撃には‥耐えれなかったか‥。
数十枚くらいは・・・壊れてた。
壊れた物も、再利用 出来るかも‥と思って、出来るだけ・・拾い集めた。
片付けは・・自分も手伝った。軽いの運ぶ ついでに・・。
素材に使えそうな物は、またしても‥貰っておいた。フフフ…。
夕暮れ・・。
おじさんと一緒に来た、ニーリーに声をかけられ・・家へ。
「明日、別の所へ 行くんだろ?」はい。
「国境の町へ 行きます」
「その後は?」
「居なければ‥また、最初の町に戻るかと」
だけど・・村には・・・寄らない。アレを使うから。
「…リモン・・。また、戻って来るのか?」ううん。
「ごめんね、ニーリー」
ベシッ え?!
「痛っ」
「まったく。今から そんなんで どーすんだ!」
‥ニーリー、むすっ としてる。ふふっ
あ・・睨まれた‥。あはは・・。
食後、また‥お風呂を借りる。
サポーネは置いてく事になった。なんか、気に入ったらしい。
ニーリーは、おじさんと‥少し、ケンカしてるみたいに…言い合ってる。
・・・ 一緒に入れ と 言われ‥ドキッとしたけど・・。
「俺がオヤジを抑えとくから、先・・入れ!」と、促され‥今に至る。
…奥でまた、おじさんの「根性 無しがっ」という声が聴こえたけど・・。
でも、ニーリーのお陰で、気兼ねなく入れて 有難いのだけどね・・こっちは。
行く前に‥また、いつもの薬を飲んで おこう・・・。
現代の日本じゃ、お風呂は出世頭が 一番先‥と聞いてたけど、ココは‥お客さんが先で、その後は・・その家の子供から‥だそうな。
大人は、最後。両親共・・居る場合は、旦那さんが最後なんだって。
入りたい順・・という訳でも、無いんだなぁ。
夜、ニーリーの部屋にて・・・。
そんな、むすっ としてなくても・・。
「また‥会いに 来るからさ‥」
「‥でも‥寂しいんだ」うん…私も。
「もう、眠ろう」
「‥今度は・・いつ来るんだ?」
うーん・・どうしようかな・・・。まだ、考えて無いけど‥。
・・あ・・もう・・また、むすっとしてる。
寂しがってくれて、嬉しいよ。
でも、ココで…立ち止まる訳には・・いかないんだ。
「分かってるよ‥リモン」ニーリー‥。
おやすみ。
カン カン カン
ふに・・あぁ、漁に行った音か・・・。ふわぁ・・。
‥いつもなら、また眠ってしまうけど・・今日は起きる。
眠い目を こすりながら、すっぱい だけの ムニを食べる。
ぅうっ すっぱい!!
お祭りの時に購入した、珍しい果物‥だったけど、ライムーンより‥すっぱくて、びっくりしたよ・・。
【 シトルーナ 】果物
ライムーンよりも香りが鋭く、刺激的な酸味が特徴の、小さな果物。香り付け や 臭み消しとして利用される事が多い。原産国・カムプス
小さい・・うーん・・うずら の 卵 くらい?の大きさで‥緑の。
中の果肉も‥緑だった。
これと、スライム玉を合わせたら、ムニ という名の グミ にはなった。
・・もっぱら、目覚まし用に作ってある。
お陰で、目が覚めました。さてと‥お掃除して‥。
掃除 終わったら手を洗って、朝飯を食べる。これは買ってあった物で作った。
・・手紙を・・・残していく。
ニーリーと、おじさんに。
泊めてくれた お礼と、預かってて欲しいと‥願う物。
それから・・・・・。
身支度をして、勝手口から出る。
・・早くに出るなら‥裏から・・と、言われてた。
『ありがとうございました』
心で思いつつ‥家に お辞儀して、入口に・・向かった。
「リモン!」
・・砂浜で・・ニーリーに、呼び止められた。
「もう、戻ってたんだね。おかえり」
「‥行くのか?」うん。
・・もう‥ニーリー・・。そんな‥うる うる した顔しないでよ。
こっちまで、寂しさが‥零れちゃうよ・・・。
「ニーリー‥。また、必ず・・会いに来るから」
「ぐすっ それって いつ だよ・・・」
そうだなー・・・。
これから、暑い季節になると言うし‥。
海の子 ニーリー‥と くれば・・。
「ニーリーが、真っ黒に焼ける頃に・・また、来るよ!」
「…なんでだよっ」ふふっ くろんぼ ニーリーを、見てみたいから。
「元気でね・・ニーリー…」
「おう。おまえもな・・リモンっ」うん。
これ以上は・・涙・・零れるから・・もう、行くね。
「またね!」
「またなー!!」
背を向け・・村の入口へ 向かう。
『絶対! また、来いよーー!!』
遠くで‥ニーリーの声が響いた‥。うん、またね‥。
※『キュフ』は疲れてる時の音のよう。滅多に聞けない。『ギュッ』は 驚いた だけ です。
※本来「スープ」と 言 わ な い のだけど、一応 通じてる。正確には『スパ』
※凛が描けるのはデフォルメしたような小さなカワイイ絵。リモーネは、デッサンしたような絵。
※本当は個別に渡したかったが、忙しそうなので‥まとめて、お守りを渡した。
※魔力を 持って 生まれて来るのは、ほぼ 貴族・王族が多い。一般人の中にも、稀に 魔力を持って 生まれる子供が居るが、一定の年齢 以上でないと 使えない為‥持ってる・持ってない関係 無く育つ。それで病になったりはしない。
※コビトに 作って もらう際、あまり使ってない素材 や 大量に ある物から 材料として使われる。廃材を拾うのも この為。こういう物が 無い 場合は 貴重な素材も 使う対象に 指定する場合が ある。
【シルトルーナ】(アイスランド語・ライム)
この世界では、うずらの卵 程度になると 収穫される 小さな果物。ライムーンよりも すっぱい。
次回、洞窟内で・・寄り道したり・・・




