↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

109/178

100瓶 カラカテ様

あの音は、カラカテが 怒った時の・・だった。

 船の下に 居たのに、立ち上がった事で・・酷い怪我をした私。


自分で 薬を飲めた けど、体・・・動かず。


…翌日、小鉢に‥私も、入れる事になって・・・

2日めの‥お祭りは・・祭り‥出来なかった。



私が踏み止(とど)まった、あの場所を‥。


 私達が去った後に‥入ってしまった人達。



外海(そとうみ)に飛ばされたら、漁師の人でも・・助けには 行 け な い。

・・それに、海に落ちる前には…もう、亡くなってたそう。


3人の内のひとりは、商人だったとか。2人は 護衛で‥雇われてたらしい。

 そんな話を、団長さん や リガさんから 聞いた。


 ディロスさんは、ぐ っ た り してたみたいだけど、翌日に再会した時は‥元気になってたので、ホッとした。


「おまえも、災難だったな‥」自分も、大変だったのに‥心配してくれた。

「はい。でも、自分の不注意でも あったので‥」


・・てか、瀕死 回復薬・・あって良かった…。無かったら‥うぅ。

考えると怖いから・・やめとこ。


「そういや、おまえも‥別で入(い)れるんだろ?」そうなんですよ。

「あ・・忘れてた! リガさんか、団長さん‥どこですか?!」


「うーん・・まだ、宿じゃねーか?」


「おーい! 小鉢の中、入れたら・・蓋(フタ)するから、持ってこーい」

・・仕方ない。あとに‥しよう。


「俺、呼びに行くけど、渡す物・・預かるか?」

「いえ、後にします」


 ディロスさんと、別れ・・ニーリーの家に‥小鉢を取りに行く。

前日の夜には、2人に‥味見してもらった。


おじさんは、3色・・全部 飲んで‥「美味い!」と お墨付き頂いたけど・・。


 ニーリーは・・青いのを、飲みたがらなかったな‥。最後まで。



 緑、野菜 入ってても・・飲んでたのに。


おじさんが、私の置く場所まで運んでくれた。

 ニーリーも、一緒に来た。


「あれ、全部 混ぜるのか?」えー⁈ そんな事しないよ。

「大きな瓶に入れてあるから、これを入れるよ」うんしょ。


あ、ありがと・・ニーリー。力持ち。

「‥このくらい、出来て 当たり前なんだぞ」そうなの?


 それじゃ…リモーネが、か弱い‥って事で・・。


3本・・入れると、いっぱいになった。

「おまえのは、全部 液体なんだな」はい。


ニーリーの お父さんを助けてくれて、船を壁みたいにした おじさん。

・・これまた、大きな蓋だなぁ。


 ひょいっ と持ち上げ、小鉢の上に乗せ、拳で叩いて閉めてた。凄い。


「カラカテ様に選ばせるから、会場には居ろよ」

「わかりました」


おじさんが、他へ 行くと・・何か・・足首に・・何?

「あ!‥ルーラちゃん」『キュッキュ』


 良かった。平たかった・・とか言ってたけど、前と同じように‥ふっくらだね。

肩まで・・よじ登って来て‥蓋された小鉢の中にある液体が、気になるみたい。


『キュッ?』え・・あぁ、これ?

「味見する?」


 会場に、居れば良いって話だし・・。

近くのテーブルに・・移動した。


 小瓶を3個 出してると・・びょんっ と肩から飛んで、テーブルの上に 移動してくれた。少し づつ‥掬(すく)って 入れる。


『キュ キュキュ』うん。どうぞ。


3色も ある から・・か、ど れ に し よ う か と迷ってる。

 私は、椅子に座って‥その様子を眺めてた。


『キュ!』決めたの?

白い液体から・・飲んでる。かなり ” こした ” から、ドロ ドロじゃない。


「どうですか? 美味しい?」

『キュッキュ!』ふふっ かわいい。


 次は・・緑を飲んでる。

飲み終わると、小瓶を‥こっちに戻して『キュッ キュッ』え?


・・・まさか、おかわり??


「‥じゃあ、もう1杯‥だけね」緑は、おかわり・・と…メモ。


『キュー・・』よは‥満足じゃ・・みたいな顔なんだけど。



「青いのは・・ダメなの?」

『キュ…』嫌そう。


昨日の・・ニーリーの、嫌そうな顔を思い出して、笑っちゃった。


『キュ?』

「ニーリーと 一緒ね」


『キュッキュー』え?違うって? でも、飲んでないよ・・。


‥緑の液体 入ってた瓶の所から、動こうとしないまま、目だけ・・青い液体を見てる。ふふっ そんなに、嫌なの? かわいい。


『キュ』お? 飲む? 


おぉ! 飲んでる。ニーリーと 一緒って言ったから?

『キュッ!』ん?


『キュッ キュッ』


美味しかったでしょ?

『キュ!』


「リモーン」え?


あ、ニーリー。

「もう、入れたみたいだな」うん。


「あ、ルーラちゃんは、青いの‥飲んだよ」

「え?そうなのか?!」


 最初は嫌がってて‥って所を話してたら、なんとも言えない顔に、今度は‥ニーリーが なってるの・・面白い。飲む?って聞いても、首を振るばかり。


 何が・・嫌なんだろ? 色? ニオイ?




 小鉢に、入れるのは・・・。


どこかの大店の 商人 ・旅行客・冒険者グループ2組・・。

 その1つは、アリスモス。


それと、漁師の ひとり・・そして、私。



商人は、金細工な置物‥が、多い印象だった。


旅行客は、旅先で入手した素材を‥いろ いろ・・入れてるみたい。


アリスモスの面々は、緑の薬・・ランクの高い、青い傷薬‥と 白い回復薬。

・・薬にしたんだ・・・。



もうひとつの冒険者グループは・・おや・・・。


 中身は違うけど・・色は 一緒だ。

緑色の・・野菜スープっぽい。白いのは・・・・。




それ、誰も 飲めない のでは?

・・白い粉の入った・・液体‥‥。


青いのは‥カエルレウスで採れる薬草を、水に入れた だけ の物。



 漁師さんのは、お魚 いろ いろ。



タコって、色は識別 出来るのかしら?

・・色で判断してなくて…味だったら・・・・。



 開けるまで、分からないんじゃないの?



あれ? ルーラちゃん・・いつの間にか居なくなってた。

・・小瓶は、洗って・・乾かして‥仕舞う。


「リモン、今の何?」何って、どれ?


「その丸いの‥」あぁ、セーカ?


 レベルが上がって、ピンク色になっちゃった…けど、温風だけじゃなく、冷風も出るようになったんだよ・・と、使うと驚かれた。ふふっ


「ニーリー! おまえは、こっち来い!」あ、おじさんだ。

「じゃ、選ばれるよう‥祈ってるぜ!」うん。ありがと。



カラカテの前へと、漁師の皆さんで・・運んで行く。

・・私達は、選ばれたら・・呼ばれる。



『…・・…・・・』また、声にならない声が・・聞こえる。

これは、カラカテの声かな? 分からない。



開始の時と同じように おじさんが、海へ 帰ってもらう言葉を唱えてる。

『 ヴォーティス ウーナ クム ムネレ イン パトリアム レディーレ ヴェリス!』 あ・・・足が出て来た・・。選んでる感じ・・。



えっ!  ガシャンッ


「何故だ!? 高かったのだぞぉぉ!!」

  商人の・・金ぴかは‥お気に召さず。



 ガシャンッ あ・・また。

「あぁ…せっかくの・・・」


 ドンマイ・・旅行者さん・・・。



あ・・漁師さんの、お魚 小鉢・・お持ち帰りみたい。

「カラカテ様、怒りを鎮め‥我らに豊漁を お願い 申し上げる‥」


『・・・…・・』別の足で、どこに隠してたのか知らないけど‥。

何かを出して、渡してる。槍??



 私と、アリスモスのと、冒険者の・・蓋を開けてる。器用に。


アリスモスのも、中瓶に移し替えたのか・・それが、2つ づつ入ってる。

 その蓋も開けた・・けど・・ぁぁ・・・投げ飛ばしてる・・外海に‥。


「げっ・・駄目だったか・・・」



次は、もうひとつの冒険者の・・。

・・白いの・・それ、ダメなやつ・・。



『ぷすんっ!』 あ・・怒ってる‥。


横を‥チラッ と見たら・・冒険者の皆様・・青い顔してる。


 蘇る…前日の恐怖体験・・みたいな顔してる。

居たの? あの場に・・・・。



あぁ~・・他のは見ずに・・全部 壊しちゃった・・・。




 最後だぁ・・うぅ・・緊張する・・・。



英雄・オクレント様っ!


 これで間違ってたら、英雄なんて認めないぞっ!私は!




また、白いの・・取り出してる‥。モーグーの入った スープですよ・・。


『キュ』 へ?! ルーラちゃん?


・・近くには・・居ない。カラカテの・・・近くにも、見えない。



どこで?

『…キュ…』え? まさか・・。いや、まさかねぇ・・・。



 あ、蓋を閉じて・・他のを開けてる。緑の。


それは、ルーラちゃんが気に入ったのだから、気に入るかも。

『…キュウ‥』え? 


また、蓋を閉じて・・白い瓶の横に・・器用だなぁ。置いてる。



最後は・・青だけど・・。どうだろ?


『‥‥キュ』うぅん?? どんな反応なの・・それ・・・。


「今まで、こんな カラカテ様は‥見た事が無いぞ」え?

「リモン・・こっちへ」呼ばれた。はい!


「リモンっ」はい。分かってます!


おじさんの所へ、走る。



『キュ・・キュッ』カラカテも・・その音・・出すんだ‥。


『…・・・・・‥』ん?



 何・・・これ・・・。みんなには、見えてない?

キュッ って音と 一緒に・・何か・・。



『鑑定・・を・・つかえ・・』また、いつぞやの‥声が 聴こえた。


鑑定を? 今 使って、どうするのよ・・。


‥まぁ、やってみようか。



  はぁ?!


カラカテの・・聴こえなかった声が・・文字に‥変換されてく・・。


『キュッ キュ‥』

[ オクレント様・・。あなたの後継者が‥現れた。ぼくの好きなもの・・作ってくれた・・。マルールの・・お薬も・・ ]


 ん? マルールって・・あの家の?


ちょっと待った・・。青いのは、薬だったの??

・・だから、嫌そうな顔だったのか・・・なるほど。



『キュ キュー・・』

[ 懐かしい。昔より・・とても、美味しい。マルールの薬・・苦くない。これで大きくなるの・・治まる ] ・・そんな効果は・・無い と思うよ??



『キュキュッ』え?

[ …昨日は・・ごめんなさい。大きな音に・・びっくりしたんだ ]

あぁ。ううん。こちらも・・悪かったの。ごめんなさい。



『キュッ キュ キュ』

[ お詫びの印に、お願いごと・・何かある? ]


「あなたの、預かってる物を・・ください!」



『キュ?・・』

[ これ? オクレント様から、預かった物 ] そう。それ。



『…』難しいかな? 無理??




『キュ キュ』

[ いいよ。これ、あげる。悪者には・・あげないでね ]

えぇ。了解!



『キュ‥』頭の上の方に・・ある‥それを・・・ぽこっと出し‥。

目の前に・・勢い凄かったけど・・。自分の大きさ考えてっ!



両手で・・受け取る。四角い・・透明な箱に入った・・。丸い‥球体。



『キュッ キュ』

[ じゃあ、ぼく・・帰る。オクレント様の後継者・・またね ]


 うん。またね。 



 元の小鉢に・・入ってた時のように戻し・・蓋を嵌(は)め・・・お持ち帰りして、ざぶんっ と、大波と共に・・海の底へ・・帰って行った。


『キュキュー!』ん? あぁ、今度は ルーラちゃんって!


地面に楔を投げる! 直後・・べちんっ 



・・冒険者の皆さん・・奪いに来てた。想定 通りですね。まったく。

「すごい状態だな・・」おじさん、感心してる場合じゃ‥ないんじゃ?


「お‥おう。そうだな」


おじさんの声で、お祭りが終わる。一旦 鞄に仕舞って、団長さんの元へ。



・・着いた頃には、肩に‥ルーラちゃんが乗ってましたが‥。

「緑の、まだ欲しいの?」


『キュ~ゥ』・・違うの? じゃ、何??


「それより、宿の部屋に行くぞ」はい。

ルーラちゃん、どうしましょう・・。いや、そんな嫌そうな顔されても。


引き剥(は)がそうとしたけど・・嫌がった。

 害は・・・無さそうなので、連れて行く。




「遂に‥鍵の1つが・・見つかったな・・」そうですね。


四角い・・継ぎ目の無い・・ように見える・・透明な箱。

 なんだか、材質が・・プラスチックみたいだけど…。まさかね。


中には、大きな 金色の玉 が‥在る。


 なんだか分からないし、鑑定・・あれ? 見えない。

箱から出さないとダメなの? 上に持ち上げると・・すんなり上がった。


・・なんだ。


「あ・・待ってください」鑑定させて。



【 オクレントの玉(ぎょく) 】魔石品の部品

真ん中で割れる球体に、オクレントが長年愛用していた 魔石品を内包した物。これを組み立てれた者は、リスティヒの扉を開けられるだろう。創造者・モルドーモ


「これ自体が、鍵ではなく・・魔石品にしないと 難しいようですよ」

「何?!」


「確か・・扉の鍵は・・” 魔を呼び出し 太古の笛 ”だったな・・」はい。



…魔を呼び出し?? でも それって・・ユイドフターの魔石じゃ‥。

「作れるか 分かりませんが・・。作ってみても、良いですか?」


「俺らに、そんな技術は無いからな・・。頼む」はい。


 部品は、この中に在るって話だった。よし・・箱を戻して・・お持ち帰りって事で。部屋を出て、宿の1階で・・個室を借りる。



鍵をかけ・・お守り設置・・よし。


 箱を出し、真ん中・・捻(ひね)るの? あ・・開けれた。

ガチャ ガチャの カプセルみたい。


 どれも、金色だ・・。笛の形には・・なりそうね。

ここに・・魔石か・・えっと・・確か、1つは‥ある はず。



・・・うん・・あった。


 ユイドフター・・。

雨の日や、ヒルードーに呼び出され・・登場する魔物。


この魔石は…歌声で、他の魔物を 呼び寄せる って書いてある。


これと、この部品で・・笛に・・・。

※青いのを嫌がる理由 = 薬の色である『緑』『青』『白』『黄色』は、飲み物として 好まれない 色 とされている。あまり薬を 使わない生活をしてる者なら 気にしないが、それ以外は 好んで飲まない。


※タコは色の識別・・出来ない。色の濃淡くらいは分かるらしい。


※カラカテを帰す言葉『ヴォーティス ウーナ クム ムネレ イン パトリアム レディーレ ヴェリス』(ラテン語・直訳で‥ ” 願いと共に 土産(みやげ)を持ち、故郷に帰られたし ” )


※小鉢を選ぶ際には、足の 一番 先端を器用に使う。なお 小鉢は毎回 気に入らなければ 割る のだが、海底には まだ多く残ってると 言われている。太古には タル の 代わりに 物資 運ぶ用として使っていた。戦いの中で 沈められた船が 多く在る と されている。


※ルーラ や ブロック フィスクであれ、カラカテであれ『キュ』という 音 を出す。どっから どのようにして音を出してるかは・・不明。なお『ぷすん』だけは、カラカテ 特有。


※オクレントの後継者 = 石碑が 読めた者 のこと。


※マルールも、アルクス団だった。63瓶・家 の後半 ~ 64瓶・コビト までの話に登場した『家』の元の 持ち主。家 自体が、マルール本人が 残した物。


※お宝を 受け取る 直前から 奪いに動いてた冒険者や 商人たち。ルーラの声で 振返り 楔は地面に投げた瞬間から発動し‥も れ な く 皆様‥壁に ぶつかったのでした。絶対来ると思ってたので、予(あらかじ)め1つ、楔を持っていた。箱を鞄に仕舞ってから楔を抜き‥砂浜で倒れてました…彼らは。


次回、後始末と・・お別れの・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。