↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

107/178

98瓶 領域

ニーリーと、お祭りを 楽しく過ごせた。


 途中、ルーラと戯(たわむ)れて・・・。


その夜は、ニーリーの家に泊まったんだよね。

『‥・・・‥』

・・ぅうーーん・・何? 何かに‥呼ばれてる‥ような?



『 ニーリー、起こすな‥。ほら、行くぞ』『うん・・』



・・・・静かになった。くぅ・・・すぅ・・



遠くで、あの カン カン という音が聞こえた・・気がした。

‥やけに、遠くに聞こえるなぁ・・・。むにゃ・・・


‥目が、開きません。眠い・・。


・・全然・・目が開かないけど、起きた。ふわぁぁぁ~


 ニーリーの部屋から出て、食事をした部屋に行く。

すると、テーブルに メモが 置いてあった。


『 リモンへ 

 俺とニーリーは、朝の漁へ 行って来る。

 家にある物(もん)なら、何をどう食っても構わない。

 俺らが戻るまでは、留守番を頼む  モーリェ』


モーリェって名前なの? おじさん。

・・お留守番の件、了解しました。


‥で、食材・・何でも使って良いって。何が‥あるんだろ?


 この世界で、冷蔵庫は・・見た事が無い。

保冷っぽいのは、ワングさんの所で見た『パフニ箱』くらい。


 もしくは、シェルタの拠点に在った‥。まぁ、自宅にも在ったけど・・・。

両側に冷たい水を入れて、中央を冷やす箱・・は、在ったね。


 この家には、どっちも無い。

テキトーに、蓋を開けてみる。


 にゅる・・え? 赤い・・タコ?!

あ・・えっと、ブロックフィスク‥居る!!


「これの突然変異が・・カラカテでしょ?」

カラカテ・・出てるのに、タコ 食べて…大丈夫?? 

・・あとで、カラカテに 怒られない?‥とか、考えたけど…。


お腹が鳴ったので、足を3本ほど・・ダンッ ちょん切ります。


 正直な所・・。タコの捌き方は・・・・知らない。

魚は、知ってるのだけど・・・。


3本 切ってる間に、スミ かけられた。真っ黒になってそう。

‥そんで、痛そうなので‥傷薬をかけてみた・・。


 あ・・嫌がってる。その緑は‥嫌なの? そうですか・・。



 作った神薬(かみやく)、それを1滴‥切れた足も、うごめいてるけど・・かける。


 わぁ・・小さな キラ キラした光が、飛び散ってる。綺麗・・。

ゆっくりだけど・・。足・・治って‥はえていく・・。


『はえてきた』は、違和感が‥あるけど、でも・・そんな感じ。

タコさんも、びっくりね・・。私も、びっくり。


 なんか大人しくなって、他もかけて・・というような感じで、足の断面を向けたので、それ ぞれ かける。じゃばっ‥と、全部は使わなかった。


 いや~…だって・・。いきなり カラカテに 変化したら 困る。


ここ、自分の家じゃないし・・。暴れないでね‥とか思うから。


無事 ( ? )に、足も戻り‥ツボのような場所の奥へ戻ったので、蓋をした。

‥実験に協力を‥ありがとう・・。


 さて、元気な足を‥1つだけで錬成する・・勝手に、刺身みたいな 切り身になった。麦粉の残りを使ったら‥包み焼き‥になった。残念!


・・さすがに、たこやき・・には、ならなかったか・・・。


まぁ いいか・・いただきます。 おいしい!


 食休みしても、まだ帰って来ない。


暇だし‥掃除でもしよう。

・・掃除用具っぽいのは、風呂場 近くで見つけたから‥それを借りよう。



 おじさんの部屋は・・・さすがに、入らなかった。

身内じゃないからね。せめて、聞いてから にしたい。


あらかた・・掃除が終わった頃・・玄関の扉が開いた!


「おかえりなさい!」

「リモン、留守番‥ありがとよ・・って、何してんだ?」


あー・・掃除です。でも、もう終わりました。

・・おじさんの部屋だけ‥やってない事は伝える。


「ニーリーは?」

「帰る途中で、他の観光客に捕まって、説明してるよ」ありゃりゃ。


 お祭り中は・・観光客‥という名の、旅人 や 行商人、冒険者とかも来るし‥稀だけど、貴族も来るらしい。そういう相手をするのは、村人の務めだとか。


 ん?・・・走って来る音・・。ニーリーかな?

おじさんは、部屋に荷物を置きに行った。


 ガラッ 「ただいま!」

「おかえり~」


「…」


「ニーリー? 大丈夫?」

「‥うん。ふぅ」走ったから、疲れたのかな?


あ・・自分の分だけで、おじさん達の朝飯・・考えて無かった!


「気にしなくて良いよ。もう食べた後だから」

「漁へ 行く前に、食べたって事?」どうやら、そうらしい。


「食(く)ってかないと、漁の最中に腹が減って、力‥出ないよ」

そうだよね。そっか・・良かった。


「カラカテ様に、今なら近づけるけど・・どうする?」

「え⁈ なんで・・今?」


どうやら‥早朝はまだ、海上すれ すれで‥漂って寝てるらしい。

「‥見てみたい」近くで。


ニーリーに連れられ、まだ日が昇り切ってない時間帯に、海岸へ 向かった。


・・そこには、既に数人の観光客が 居た。

「リモン・・こっち!」え? ここまで・・・じゃないの?


ニーリーは、その先で呼ぶ。ちょっと不安だけど、ついて行く。


「待って‥ニーリー」 「どうしたー?」


 何だろう・・。

分からないけど、体が‥足が‥止まってしまった。


「戻って来て‥ニーリー」何か・・嫌な事が、起こりそうなの…。

何・・これ・・。分からない。何に・・怖がってるの?‥私・・・。


「大丈夫か? 青い顔してる‥」ニーリー‥戻って来てくれた。

私は、この先に・・入ったら‥ダメ・・。そういう 感じが する の。


 見えないけど・・。何も無いけど・・。


  でも・・嫌だ。入 り た く な い 。


「こっち・・」

左側の屋台の近く‥。テーブル と 椅子が、並べられてる場所に移動した。


観光客の『チッ』という舌打ちが、何を意味してるかは・・分からないけど。



「リモン‥大丈夫か?」ニーリー‥。心配かけて、ごめんね。

「せっかく、誘ってくれたのに・・ごめん‥」


「一旦、家に戻ろう。カラカテ様が起きたら、祭り始まるからさ」うん。

何とも分からないけど・・。どうしても‥あの先に、進めなかった。


 ニーリーの家に戻ると、私の顔が・・そんなに酷かったのか、おじさんが慌ててる顔を目にして‥‥私は・・・・。




うぅ・・ん・・・・。


『俺は、祭りに行って来る。おまえは、リモンが起きたら来い』

『‥分かった。オヤジ・・』


・・・いつの間にか・・布団の中に居た。


「‥ニーリー?」私・・どうしてココに?

「リモン!良かった…」


起き上がると、心底 ホッ としたような顔の ニーリー。


「家に戻った途端、おまえ・・倒れたんだぞ」

・・そうなの?‥そっか。心配かけてしまったね。


「オヤジは、さっき出かけた。しっかり休ませろって、言われてる」


でも何で‥私、倒れたんだろ?


「リモン…ごめん」何を謝ってるの?


「村の者が 近づいて良い範囲に、よそ者を入れたら‥駄目だったんだ」

・・村人は、ほぼ漁師。カラカテの恩恵で・・守られてる。


 だけど、私は‥この村の出身でもなく、漁師でも無い。


「おまえが、立ち止まった所・・。あそこが、境界線の境目だったみたいでさ」

オヤジが、リモンを褒めてた‥って。よく気づいて引き返した‥と。


「あのまま、進んでたら‥ニーリーも‥危なかった・・よね?」

「まぁ、そうだな」


・・それに。

「私の後ろから、立ち止まってたはずの観光客‥。ついて来てたし」

文句 言われようとも‥命あっての・・だよ。


「リモンが、怖がりで‥良かったのかもな」

怖がりって‥。警戒心が 強い だけ…だよ。


・・石橋 叩いて・・渡らないタイプだもの・・。


「うん。でも‥良かった。ニーリーも、怪我が無くて」

「俺は・・大丈夫だよ」


しばらくしたら、落ち着いた。お祭りに・・行こうかな。

「ニーリー、僕はもう・・大丈夫だよ」お祭りに‥。


「あぁ、祭り・・行く?」うん。

戸締りして、祭りの会場へ 一緒に向かう。




あれ? お祭りの賑やかさとは・・違うけど、何か‥騒いでる?

「どうしたんだろ‥」うん・・何だろ?


「リモンっ!」え?


 走って来たのは、ルインさん?

「どうしたんですか?!」

「カラカテの領域に、村人でも無い奴が 入った みたいで・・」えぇ⁉


「じゃあ、暴れたんじゃ?!」ニーリーの言葉に、ルインさん‥何度も頷(うなず)く。


「誰か、怪我したんですか?!」

「薬、予備あるか?」あります!


 急いで・・走って行く・・・。




あぁ・・お祭りの・・屋台とか、家の屋根まで・・壊れてる。


・・あれ! ちょっ・・。



「カセィールさん!」頭から、血を流してる・・。

近くに、リガさんも倒れてる・・。


 物凄く・・大きな‥何かを・・叩き壊すほどの音が響いた。

何? 振り返ると・・大きな‥太いカラカテの足が、海面を叩いている。


 あの足の長さ。距離・・ここまで、届く。

ここは、危ない。避難 出来る場所を‥確保しないと。


「ルインさん、安全そうな場所は‥どこですか?!」

「分からない‥祭りの会場は・・どこでも、届くんだ」どこでも?


見えてる部分だけが、足じゃないのかも・・。もっと長い‥?


「すみません、避難 出来る場所を確保して来るので、少し待ってて下さい」

一応、楔を‥倒れてる2人の前に、1つ 刺しておく。


石碑のあった辺りは・・何も無い。ここに・・楔を・・・よし・・。

 範囲が分かるように‥昨日 買った敷物を‥敷く。


ルインさんや、ニーリー‥近くの人も、一緒に・・避難するよう促(うなが)した。


・・傷薬ムニを渡して、あげる予定だった お守りを、ルインさん、団長さん、リガさん‥‥そして、ニーリーに。


「俺も?」


「今は、緊急事態だから‥付けていて」

「‥分かった」


「ルインさん、ディロスさんは?!」

「‥分からないんだ・・」あ・・ルインさん!怪我してるじゃんっ!


「ルインさんも、食べて下さい!それ‥」

よし・・食べたね…。


「僕が ディロスさんを、探してきます」

「リモン!俺も、オヤジや 村の みんなを 探したい!」


「分かった。一緒に行こう!」

毎日、漁をしてるから‥私より、遠目が ききそう。

・・私は、周辺感知で‥人探しだ。



  ディロスさん・・どこ? 

一応 宿の方まで意識 向けたけど・・居ない。


「リモン!‥海の近くに、みんな居る!」え⁈


カラカテが、海面を叩いて‥水飛沫(みずしぶき)を上げ続けてる。

・・その左の隅に・・人の塊が。


 船だろうか・・船の底をカラカテに向け・・数人で誰かを守ってる・・。

まだ、けっこうな距離が ある・・。


 あ・・そうだ。一応・・これ、飲んでおこう。


「ニーリー、これ一応 持って」と、槍 渡す。それと、青い液体を飲んでもらう。

「何で‥使えないのに、槍 持ってるんだ?‥これ、何?」


槍は・・念の為。私じゃ扱えなくても、ニーリーは使える。

・・なぜ持ってたか?‥錬成で、間違えて作った物だよっ!


 青い液体は・・『テシニス』って薬で、ヒール草・傷薬b・サブルで錬成したら、1回で・・5本も出来た。


 1度 飲んでおけば、怪我した時から‥継続 回復 効果が‥あるもの・・らしい。

気休めだけど・・私も、飲んでおく。


ニーリーは、いつも同じ服を着てる。だから、弾くのは付いたまま。

「おじさん達を、助けに行こう!」「おう!」


 今は、境界線とやらは・・分からなくなってる‥。



「おじさん達!無事ですか?!」

「お・・おいっ!子供が、来るんじゃない!」


すぐ、屈んで‥急いで船の下へ。

「‥オヤジ・・っ」おじさん! 酷い・・怪我。


‥瀕死‥とまでは、いってない。

「おじさん! 意識ある?!」

「…リモン・・か・・・」あるね!


飲み薬を出して、おじさんに飲ませる。ゆっくり・・。

・・全部 飲んだね・・よし。ニーリー‥大丈夫だよ。


「他に、怪我人は?!」

「何が‥あったんですか?!」


「何人かは、怪我はしてるが‥大した事は無い」

じゃ、みなさん・・これ、1粒づつ・・噛んで食べて。


「カラカテ様が、目覚めるか どうかって時に、誰だか知らんが‥」

・・カラカテの警戒 範囲に入ったらしく・・って・・まさか・・。


「直後に、カラカテの叫びのような、声が聴こえて…」

みなさんは、急いでカラカテの元へ 向かったそう。


「来たら、既に‥この状態でよ‥」

「まだ、何人か‥カラカテの近くに、観光客が居たらしくて」

「こっちに戻れって、声かけたんだが」戻 れ ず。


 その声に反応して、振り返った直後に‥薙ぎ払われたのを‥見たって。



 囲まれてる範囲内・・じゃなく、外の海に‥放り投げられたのを‥見るしか、出来なかった‥って。それじゃ、助ける事も出来ない・・・。


「オヤジが、怪我をしたのは?!」

「近くで、子供が 泣いてたんだ」え?


「その子は、浜辺で 遊んでたみたいでな…、カラカテ様‥怒ってたせいで」

その子を攻撃しようとしたのを、おじさん・・体を張って守って‥。


「その子は?」

【モーリェ】(ロシア語・海)

ニーリー の父親。漁師の長。ニーリー の 母親である奥様は 2年ほど前に 病で 亡くなっている。今は 息子を 一人前の漁師にするべく育てている。ニーリーと 同年代の子供が居ない事で、大人の中で過ごして来た息子に、近い年齢の 友人が出来た事を喜んでいる。リモンの事を言っては 息子をからかっている。男 / 槍 / 青い髪 / 青い瞳 / 177cm / 57歳。古代語は 読めない。祭りの文言は 覚 え た だけ。


※ブロック フィスクが 突然 変異して カラカテになったとしても 最初は 同じ 大きさ。そして 年々 成長する。どこまで大きくなるかは・・不明。


【テシニス】(リトアニア語・継続 & 続く)

一時的に 体力を 少し づつ回復させる効果が 出る薬。水が 薄(う)っすら と 青くなってる液体。味は ほぼ しない。若干 苦味を感じる程度。飲んだ後(のち)に かすり傷 程度でも 発動する。材料*ヒール草・傷薬b・サブル


次回‥怒りの・・カラカテ様・・と。どこかに居るはずの‥ディロスさん・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。