97瓶 友達
3色の液体を用意した、翌日。
・・ついに、お祭りが始まり・・・カラカテが 登場する。
遠目に お城くらいって言ってたけど、想像以上に 大きかった!
・・お祭りの最中、店を出すかを聞かれ・・・。
お店を、いつ出すにしても‥村長の許可が必要。
それは、分かるけど‥なぜに、今?
「早く行かないと、2日めには酔い潰れだすから‥まともに話せないんだ」
えーーー!?
…村長さんも・・羽目を外す‥そうです。…そうですか・・。
という事で、村長の所へ・・。
「店の出店は・・2日め?ですか?」はい。
「今は、多くの店でお客を取り合いっこしてるのと、今日は 友達と 祭りを楽しみたいので‥」せっかく、友達になれたし。
「…」
「ほっほっ そうですか。ぜひ、楽しんでって下さいね。申請は受理しました。これを、腕に青いのを巻いてる者に‥店を出したくなったら、声をかけると良いですよ」はい。分かりました。
お辞儀して、振り返ると・・・。あれ?ニーリー?
・・どこ行ったんだろ?
「きっと、すぐ近くに居ますよ」はい。
「では、失礼します」お辞儀して、出たけど‥うーんと・・見当たらない。
「ニーリー?」どこ行ったんだろ? ‥トイレ?
「…悪ぃ‥。今、戻って来た」あぁ、居た。
「お手洗いにでも、行ってたの?」頷いてる‥。
「じゃ、何か食べようよ。どれが、オススメとか ある?」
「そうだなー‥。今回も来てるか、まだ分からないけど・・」
まずは、その お店を探す事になった。
一番‥最初から、人混み‥掻き分けて‥探してみたけど・・・。
「どう?」
首を振る‥ニーリー。
「今回は・・来ないのか‥」
「まだ、来てない‥とかじゃ なくて?」
‥でも、いつもなら祭りが始まる前には、来てたらしい。
「残念だったね」
「うん。おまえにも、食わせたかった」
・・ただ、その人達‥。
ほとんどが、黒い服 着てたって言ったのが‥引っかかったけど。
適当に‥買って食べた。どれも、お い し い !
綿菓子‥みたいな機械は、さすがに無かったし‥。ヨーヨーも‥無い。
当たり前だけど、やっぱ‥ここは、異世界なんだよね・・。
「リモン?」‥ううん。何でもない。
「お腹いっぱいになったから、どこかで休みたいよ」
「じゃ、あそこで‥休もうぜ」
屋台 広場の反対側には、パラソル付きの 四角いテーブルと、長椅子が 置かれてた。ふぅ~‥やれ やれ。
『キュッ キュ』ん? え? どこ??
『キュ キュッ』わ!‥足になんか、冷たいものが・・。
テーブルの下に‥ルーラ。
「もぅ…びっくり させないでよ・・ルーラ」
「俺は、リモンの声に驚いた」あ・・ごめん。
「何してるの? 干からびそうなの?」
『キュゥ‥』なんだか、朝 見た時より・・しぼんでる?
‥普通の水・・は、要らない‥。そう。じゃあ・・。
え? ダメなの?
「ニーリー‥。ルーラって何 飲むの? 海水?」
「いや、海の水を飲んでる事は 無い と‥思う」そうなの?
‥えーと・・どうしようか?
「じゃあ、昨日 作ったの‥で、明日‥配ろうと思ってた物‥飲む?」
中瓶のフタ部分だけ鞄から出し、蓋を開けて‥お玉みたいなのを使って掬う。
それを空の小瓶に入れて‥。緑の液体を‥渡した。
「‥なんだ?それ・・」
「明日用の‥スープだよ。さぁ、これは‥どうですか?」
『‥キュ?』なんか、傾いてる?
不思議そうに見てるけど・・。
って、どうやって飲むんだろ?
口でも‥にゅっ・・と・・え?足入れた。
・・・足から吸うの?? へぇ・・。
どん どん瓶の液体が、減っていく。
『キュキュッ!』おぉ・・元に、戻ったね。
「戻ったな」ね。
「良かったな‥」ルーラに よし よししてる‥ニーリー。
なんだか、微笑ましい。
「そういや、願い事は・・決めたのか?」え?
「うーん・・冒険者グループと同じ、お願いになる‥と思う」
薬師の先生、どこに居るか・・も、気になるけど・・ね。
「良いのか? 自分の願いにしないで‥」
「僕は、自分で見つけたいから」「そっか」
少し休んだし、他も見ようという事で、食べ物じゃないのを売ってる所へ。
いろ いろ見れたし、買えた。
布系と、急須を買った。これで、薬草の お茶が飲める!
‥錬成すると、必ず・・薬になってしまうから・・・ね。
煎じる事で、また違う効果を見つけるかも‥だから、今後に応用 出来そう。
良い物を・・たぶん、安く買えた。
「リモンって、何か買う前‥かなり、じっくり見るんだな」
あぁ・・鑑定して、それを読んでるからね。そう見えるのか・・。
「まぁ、これでも‥商人なので」と言っておけば、それで 深読み されなくなる。
「…今日は、泊まる…だろ?」うん。
「お邪魔して・・良いかな?」
「あぁ!」現代の…このノリは、ニーリーに分かる訳 無いか‥。
あ・・首 傾げてる。ごめん ごめんっ。
もう夕暮れになってきた。ほとんどの人が、宿に向かう。
私は、ニーリーの家に‥ 一緒に向かう。
家に行くと‥おじさん、居なかった。
「今夜は、村長の家で宴だから」ニーリーは、行かなくて良かったの?
「俺は、まだ未成年だぜ?」あ・・そっか。酒の席だからか。
「‥今晩は、何 食べるの?」
「今朝の漁で捕れたの、簡単に焼いたので・・いいか?」
「うん!」座って・・火を起こして‥。
待ってると・・・良い匂い~。
捌いて焼いてくれた魚を頬張る! 美味しい!!
「ニーリー!美味しいね!」うまー
「‥良かった。いっぱい、食べようぜ!」うん!
食後の片付けを手伝おうとしたら、風呂に入れ‥って 言われる。
・・ニーリーから・・じゃ?
え?‥まさか‥私・・くさ‥ぃ
「違う。客から入るのが普通だろ」
「そう? じゃ、お風呂・・借りるね」
鞄を持って‥家の奥へ進む。
四角い‥小さな窓のような穴が開いてるドアが、お風呂場や 手洗い所に繋がってる。・・照明を付けて‥お風呂に、お湯をはる。
待ってる間に着替えを出して、確認…よし‥大丈夫。タオル巻いておこう。
自宅以外のは、なんか 変 な 緊張感あるよ・・。なんでだろ?
自分の サポーネ も持って‥あ・・。
聴こえるかな?「ニーリー~?」
「‥どうした~?」
「薬草の葉っぱ、入れても良い~?」
「‥いいよー」良かった。
カエルレウス州で採れた、青い薬草を1枚入れる。
あれ?‥なんか、青くなった? これも、色 出るのか・・。
よし。お邪魔します。
ふぅー・・・あたたかい・・・。
‥正直、昨日までは‥お風呂は 一緒かも⁈と、思ってた‥。
違って良かった。無神経なタイプなら、飛び込んで来そうだけど・・・。
・・・・。
まだ、片付けしてる音が・・聞こえる。来なそうで、少し ホッ とした。
・・ここは、洗い場も在るから‥ゆっくり出来て良いなぁ。
ふぅ~ 今日、動きっぱなしな1日だったけど、すぅーって、お湯に疲れが‥溶けていくみたいに‥無くなってく。
‥「リモン‥」!っ
「え‥何?」
「おまえが出たら、すぐ入るから‥お湯は捨てないでくれ」
「‥分かった」
‥いつもは、すぐ捨てちゃうけど・・。洗濯の時 以外は・・。
あと、早めに出た方が良さそうね。
My サポーネは、しっかり泡立つから洗いやすい。
今までのは、都度‥泡立て直さないと・・って、感じだったけど・・。
消費も少なくて、経済的な気がする。
・・まぁ、私のでも・・30Rで、お安い‥けどね。
洗い流して‥タオルは自分のを使い、着替える。
「ニーリー‥出たよ」
「分かった。入って来るから‥好きに過ごして」ありがと。
ニーリーが お風呂に飛び込んだ音と、私が座った直後に重なり‥少し、びっくりした。男子は・・風呂に飛び込むの?
・・え・・いや・・。子供たちは、普通に入ってたけど??
ニーリーだけ? おもしろーい‥。
飛び込まなくても‥と、思うのだけどねぇ。
明日は、2日め。
ニーリー・・早く出るかもだから、錬成は・・やめとこ。
‥おじさんも、いつ帰って来るか‥分からないもの。
「リモンー」ん? 何ーー?
「‥これ、使って良いのかー?」あぁ・・サポーネ?
「いいよー」
「じゃ、使うからな」うん。
直後・・お風呂場から「おおっ!」と、驚いた声が聞こえた。
たくさん、泡立つから‥楽しいと思うよ。
そうだ。1つだけ‥これ、使えるか‥ここに居る間に、確認したい。
ぴょこっと、顔だけ出したコビト。
この子は、自由に出入り出来ると、最近 知って・・驚いたんだよね。
驚き過ぎて、ベッドから落ちたけど・・。あれは、痛かった。
『頼まれてた物が、仕上がりました』おぉ! やった。
「もう少し‥多めに作れそう? 兵士達に、あげた物くらいで良いんだけど‥」
『材料は ございますので、出来ます』
「うーん・・じゃあ、10個で」
『了解しました』よろしくー。
追加の分は、今日・・護衛みたいに来てくれた、おじさんとか 宿の人とかに‥渡したい。あとは・・村長さんにも。
最初に遭遇した お兄さんには、会えて無いんだけどね。
「‥俺、オヤジを迎えに行って来る」
え? じゃあ、私も・・。
「リモンは、家に居てくれ」むぅ
「‥あの場所に…連れて行きたくない」え?何で??
「それに、家の灯りを消すと、風呂が冷えるから‥。居て欲しい」
仕方ない。
「分かったよ。気をつけてね」
「うん。悪いな・・リモン‥」いいよ。
ニーリーを見送って、家の戸を閉め‥部屋に戻る。
・・じゃ、ちょっくら錬成しようっと。
そう。
家の照明は‥現代で言う『電気』とは 違 う 。
全部、魔石品。
しかも、過去の遺物ってくらい、昔のを 今も 使ってる。
これは、家の灯りだけじゃなく、お湯の暖かさを保ったり、水の冷たさを保ったりするのにも作用してるみたい。
だから、灯りを消すと‥そういう機能が無くなって‥。
お湯は冷め‥水は、ぬるま湯に‥という事が、起きるらしい。
なるべく家に人が居る方が、良いみたいだけどね・・。
それに魔石品だから・・お金を払ってないらしい。
・・町の商館や、州や国に払ってるのかと思ってたけど‥。
そうじゃない らしい。
そこは、現代とは違って・・良いなぁって思えた部分だね。
ただ、良い事ばかりじゃなくて・・。
壊れたら‥ 修理 出 来 な い 。
以前に ラフェヌさんも言ってたけど、直せる人は居ないから、研究班で放置になってる・・って。まー・・それを、私は直したから‥驚かれたんだけどね。
魔石 や 魔鉱石を使って、魔石品を作る人は‥居る。専用の職人が。
新しい物は、生み出せるけど・・・。
古い物は・・直せない‥とはね。
直せますって‥軍団長には秘密に・・って、ラフェヌさんには言ってあるけど‥。
・・いつか、どっかで バレそうな気配・・あるのよね。嫌だな~‥。
ん? 足音? あ・・ニーリー?!
扉を開く‥やっぱ、そう。
「おー・・リモン‥来てたのか‥」はい。酔っぱらってますね‥。
「オヤジ、あと少しなんだから、ちゃんと歩けよ‥」
途中、手伝って・・なんとか、部屋に運んだ。
「リモン、ありがとな・・・」いいよ・・はぁ。疲れたね。
「おまえら、仲良く‥風呂に入ったのか?」
「なっ! ち、違う!別々だ!」
「‥なんでぃ‥こんじょーなしー・・ぐぅ‥」あ、おじさん寝ちゃった。
「ん ⁇ なんで‥。根性?・・関係 無いじゃんね?」
ニーリーは、片付けしてたし。一緒に入る予定だった…とか?
「オヤジの言った事は、気にしなくて良いから!」う・・うん。
ニーリーが、おじさんの部屋に‥ズル ズルと運び入れ‥。
大きな音したけど・・。勢いで投げた・・らしい。凄いね・・。
「‥どっか、ぶつけてるかも・・」
泥酔してるから、気づきもしないで…寝てるみたいだし、良いんじゃない?
「じゃ、戸締りして‥寝るか」うん。
戸締りはした。風呂場の電気・・じゃなくて、照明は付けたままにして・・。
ニーリーの部屋に、移動した。
海で拾った貝や、初めて捕まえた魚の‥魚拓?みたいなのもある。
見てて楽しい部屋だなぁ・・。
男子の部屋!って感じだけど、綺麗にしてある。
「見ても、面白い物なんて、無いだろ」えー‥面白いよ!
「‥その・・リモン」何?
あー・・気にしてくれてるんだね。大丈夫・・だよ・・うん。
ニーリーに断り、結界の楔を‥ベッドの真ん中に 刺した。
気休め感ある仕切り‥って事で。
「うん。これなら良い…かな」
ニーリーも、なんかホッとしてない?
「寝相 悪かったら・・ごめん」
先に謝ると、ニーリーも同じように謝って、笑っちゃった。
「じゃ、もう寝るか」うん。明日・・起こしてよ‥と、お願いしておく。
お布団に入り、横になる。
ニーリーは、目が大きめ‥まつ毛‥けっこう長いのね。
「…何だよ?」あ・・ごめん。じっくり、見てました‥あはは。
「カラカテ様って‥ 一度 出たら‥」『ザパァアアアンッ』え?
「カラカテ様も、眠る時は 海の中に戻るよ。今のは、その音」なるほど。
「おやすみ‥ニーリー‥また・・明日ね・・くぅ・・」
「おやすみ・・リモン」
※青い布を巻いてる者 = 店の設営をする担当の者。簡易的な店なので、サッと建ててくれる。片付けも この担当者の役目。
※過去の魔石品は、直せる者が居ないのが現状。今 使われてる物が壊れると 代替品すら 無い ので 蝋燭などは どの家も常備している。蝋燭は 州からの支給品。様々な魔石品は 生み出されてるが 未だに照明 機器は 新しい物が出来ない。照明の為の魔石 が 入手 困難な事が原因とされている。
※らしい・・と言ってるのは、ニーリーとの会話で聞いただけで、自分で聞いた話では無い為。
※ニーリーの部屋。茶色の壁に 様々な貝などが 飾り付けられている。ベッドは1つだけ‥シングルなので 狭い事を気にしてた。楔は‥正直、意味をなさなかったが ( お互い 寝相は悪かった )。
次回、リモン・・身の危険を感じて・・・




