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93瓶 ママッス漁村

村で寝てたハズが‥リガさんの背で眠ってた私。


‥酔っ払いが‥来た事で、早々に移動となったそう。


漁村前の森?林?を抜け・・到着しました。

漁村に・・到着は・・・した。


 入口に、ぬいぐるみのような‥デフォルメされた、かわいい感じの‥イカさん・・居る。この子は‥いったい・・??


「入口に魔物とはな・・」え!? コレ、魔物なの??

「低級だし、襲って来ない奴だったような‥」


「そうなんだ‥」じゃ、ついでに鑑定・・っと。ふむ ふむ。

って、名前。ふっ そうなの? なんか、飛んでっちゃいそうね・・。



【 ルーラ 】初級・魔物・小型

海に生息する小型の魔物。人は襲わない。大きくなると 別の名前 となり、上級も居る。見ための姿で 人を魅了すると、言われている。個体差は ある ものの、地上で長時間 出現してても干からびない特殊な構造をしている。素材 / 吸盤 ( 脚 ) ・魔石 ( 水分を蓄える )


・・うん。かわいいもの。私 自身が、若干‥。


 ラフェヌさんが、ジン見てた時のように‥ルーラを『かわいい』と、何度も心で思いながら、じぃぃぃーーー と‥見てたら‥。


『キュッ キュッ』と言い出した。


「‥え? どうしたの?」‥何かを訴えてるような?

お腹でも・・空いたのかな?


 後ろでは、ディロスさんが‥以前に来た時の話を、リガさんに話してるのが‥聞こえてた。こっちの事は・・見てないみたい。むぅ


・・キュッ キュッ と、言い続けてる。あ!小魚、あるよ。


「はい、どうぞ」『キュッ‥?』うん。あげる。

『キュッ』あ・・受け取ってくれた。良かった。


「リモン、何してんだ?」

「小魚、あげました。なんか、キュッキュッ言ってたので」


リガさん達と門を通り抜けようとすると、私の時は何も言わなかったのに・・。

 ディロスさんが入ろうとすると、またキュッキュッ‥言い出した。


「え? なんだよ‥」

「じゃあ、お魚2尾あげるから、通してね。ふたりの分って事で」

後ろ向いて・・2本の 足(あんよ)で魚を受け取ると、言わなくなって‥通れた。


「…前 来た時は、魚なんて‥やらんかったぞ」そうなんですか?

「リモンが魚を‥くれたから‥だろ」


 なんだか、マズい事をした・・だろうか?


「次からは、違う物にします!」

「いや、そうじゃないだろっ」あれ?


「もう、行こう」‥はい。



村に入ると、若者が居た。カラカテが出たりするか?と、聞いてみた・・。


「えぇ。居ますよ。そろ そろ祭りも、ありますから」

「お祭り?」今まで、遭遇してない・・と思う。


 どうやら この漁村では、半年に1度‥安定した漁が出来るように、と祈願する お祭りを開いているそうで・・。


「その 祭りの時に、カラカテ様が浮上されます」


・・普段は、海の奥 深くから出て来ないような魔獣という話だった。

それが、出て来るって・・。見れるかも!


「カラカテの腹には、何か書いてあったり‥しないか?」

「腹ですか?‥いえ・・たぶんそれ、今は 頭の方に‥。何かが、埋め込まれてる のは、見た事が あります」


・・埋め込まれてる?


「それって、取れないのか?」

なんか、お兄さん苦笑いして‥? え?何??


「いや~‥前にも、そう言って‥やってた人達‥居ましたけど‥」


どこかの・・って、聞いてると・・・。

「‥なんか、この間の奴らっぽいな・・・」ですよね・・。


「お祭りの間は、海面 近くに居るので‥取りに動いたようですけど‥」

カラカテに薙ぎ払われ‥お亡くなりになったそう・・・怖っ!!


・・上級‥ですものね・・カラカテ。

赤いマント‥数十人 居ても‥厳しい戦いになるのに・・。


 無謀な事・・するなぁ・・・。


「どうしたら、取れると思う?」

「さぁ? 村のばあちゃんに聞いてみたら、どうですか?」


おばあさん?


「その ばあちゃん、カラカテ様の欲しい物を教えてくれますよ」

つまり・・何か、好物を渡して‥その内に‥って事?


お兄さんが、その‥おばあさんの家まで、案内してくれた。

「ありがとうございました」

「どうぞ、ゆっくりしていって下さい」はい。


「ごめんください‥」

「ばあさん、カラカテ様ってのが、好きな物とか、教えてくれないか?」


「はい はい。カラカテ様にはの・・欲しい物が あるんじゃ」

「それは、どういった物でしょうか?」


「透明で丸い中に・・いろんな物が入ってる‥宝箱のような物じゃ」

透明で・・丸い? いろ いろ・・入ってる? 


「中に入ってんのは、何だったんだ?」

「それは‥よく知らぬ。時の英雄‥オクレント様からの、贈り物だったそうじゃ」


 英雄・・って事は・・アルクスの・・・。


「ばあさん、カラカテってのに‥今は、埋まってるのが取りてーんだけど」

「あれは、オクレント様より預かりし物。そう易々とは、与えられぬじゃろうな」


「どうする?」

「他の方にも、話を聞いてみましょうか」

「・・ばあさん、ありがとな」

みんなで、お礼を言って‥家から離れる。


港・・と、整備されてる感じでは無い・・。砂浜に小舟が‥いくつも並んでた。

 これで漁を? 大変だなぁ・・・。


「海には魔物が出るから、海は‥入れないんだと思ってた‥」

「普通は・・そうだろうな」


「‥あんたら、観光か? まだ、祭りには‥ちょっと早いぜ?」

ん? 後ろから、声をかけてきた人に・・振り返る。


‥私くらいの・・・少年? 肌の色は、そんなに黒くないや・・。


「観光とは、違うんだ」

「そうなのか?‥あぁ、カラカテ様に付いてるの‥取りたい連中か‥」


・・なんか、毎年・・必ず‥そういう輩(やから)が出る‥らしい。


「おまえ、商人か?」まぁ・・はい。


「みんなー! 商人が来てるぞー!!」えぇ?!

「ホントかい? ぜひ、うちに寄っておくれよ!」

わぁ・・いろんな方面から・・人‥来た。


「宿は・・あるかい?」

「あるぜ。ほら、あそこの大きな建物だよ」


「リモン、今は祭りじゃないんだ・・ゆっくりしてこいよ」

「あとで良いですから、さっきの所も行きたいです・・」


『キュッ キュッ』あれ?・・門に居た子だ。

「なんだ? おまえ、機嫌 良いじゃないか。どうしたんだよ、その魚‥」

それ、さっき私が あげた・・もの・・。男の子に渡してる。ペット?


『キュッ キュッ』

「‥もしかして、これくれたの‥おまえか?」そうです。


「‥なんで、俺なんかに丁寧な口調なんだよ・・。普通で いいよ」

普通が・・コレ なんだけども・・。


「この子は、君が言うように『商人』なんだ。だから普段から コレ だよ」


・・なんだろ? なんか、むすっ‥としてる?


『おまえと、友達にでも‥なりたいんじゃないか?』

ディロスさんに小声で言われる。それなら・・・。


「僕は、リモン。商人をやってる。君は?」

「俺は、ニーリーだ。漁師 見習い・・かな」


よろしく!って、手を出すと‥握手した。

 ニーリーね。覚えやすい。


「っ‥」ん?

「どうかした?」握った手を後ろに‥隠すようにしてる?

‥え?‥何か、手に付いてたのかな?


「‥おま‥いや。リモンって・・商人なのに、戦うのか?」

「うん。今は冒険者と 一緒だけど、普段は ひとりだよ」


 そんな、驚いた顔しなくても。


「やっぱり、変な奴だよな・・リモンって」

えぇ⁈ 酷い!ディロスさん!


「商人は ” 守られるだけ の 存在 ” ってのが、普通だからな‥」

そりゃ、商売する だけ の人はねぇ・・。


 私の目的は『商売』ではなく『人探し』だもの。

そんなのに、他人を巻き込めないよ・・。


「ニーリー! どこだー! 戻ってこーーーいぃ」

「やべっ オヤジだ。じゃあな!リモン!」うん。またねー!


遠くで呼ぶ。声の方へ・・走って行ってしまった。

・・まずは、一緒に・・宿で部屋を借りる。


「リモン。俺は 一旦、村に戻ろうと思ってるが‥おまえは、どうする?」

・・村に戻っても、子供たちに会うだけ。行く意味は‥無いかな。


「僕は、ここに残ります」


「リガさん、俺は?」

「ディロスは、この村で情報を集めてくれ。前に来た時は、ただの観光だろ?」


リガさんが、報告に戻り・・ディロスさんとは別行動となった。

 そのせいか・・宿が個室に変更になり、それ ぞれ別の部屋に。


「俺が戻るまで眠れないんじゃ、悪いからな‥」

お気遣い‥どうも。


 宿の鍵を受け取り、失くさないようにと、ディロスさんの鍵にサッと、お守り付けておいた。…私は、鞄が安全なので‥入れれば良い。



 まず露店を見て周る。 おぉ! コンシャヨーン!! 欲しい!

「これ、3つ下さい!」「はいよ!」

お金を払おうとした・・いつも通りに‥え? 貨幣じゃないの?


「村で、お金を やり取りしても‥ここじゃ、そこまで人が来ないんでね」


 どうやら行き来が盛んではないせいで、お金として受け取っても、使えない事が多いらしく…。いつしか、金の やり取りではなくて、物々交換になったらしい。


「えっと、何が欲しいですか?」


「そうだね~‥。最近、コーレニを美味しく食べれるようになったから、在れば‥コーレニが良いねぇ。1つに付き、1本で いいよ」


あります! と、3本出した。いつもの袋に3つ入れて‥はい。交換!

「ありがとうございます!」コンシャヨーンだぁ・・嬉しい!

「こっちも、良い物を ありがとね」


「リモン・・さっきの…棒みたいなのは、何だ?」と、怪訝な顔のディロスさん。

「コーレニという‥」「あぁ!不味い‥」


「水に晒(さら)せば、灰汁(あく)が抜けて 美味しいですよ」

「…そうなのか?」信じてませんね・・。


 なんでも‥キトゥリノ州での‥とある酒場の店員に見惚れてたら‥。

小鉢を出されて、食べて・・不味かった‥と・・・。それって・・・。


「今度、出しましょうか?」

・・そんなに首を ぶんっ ぶんっ‥振らなくても‥。


「‥おまえも、観光しながら‥何か宝に繋がる話、聞いておけよ」

「カラカテに‥何かを‥あげるのが、良さそうですけどね」


「あぁ。しかも‥その入れ物は、カラカテが 持ってくる らしいぞ」えぇ?


‥持ち込み・・カゴ‥ならぬ、瓶?


「じゃあ、中身を考えれば良いのか‥」

「魚・・くらいしか、思いつかねーけどな」確かに。


ディロスさんと、また別れ‥よろず屋さんで、薬を安価で渡したり‥。


うろ うろ‥と、海岸に近づく。ちょっと‥警戒しながら。



・・出ない? まぁ、唐突に攻撃されても‥大丈夫なのは、いつも身に着けてるけど。‥それでも、怖いよ・・・。


 蘇る‥メラホソ湖(こ)での‥ドリ攻撃・・・・。

「リモン?」「わひゃっ!」何?!


・・少し、涙目で振り返ると…。


びっくりした顔の後に、大声で笑ってる…。

「ニーリー?だったの?」


「わひゃっ‥だって、あ は は は は っ」むぅ‥びっくりしたんだもの‥。


「って、いつまで笑ってるんだっ!」もう!


「あはは…悪い 悪い。オヤジがさ、晩飯‥ 一緒にどうか?って」え?


「…今日、会った‥ばかりだよね?」

「うん。何か予定あるか?」ううん。特には。


ディロスさんは、酒場で食うって言ってたけど‥。


「お邪魔して、いいの?」

「ああ!いいぜ!」

なんだか、眩しい元気な笑顔ね‥。では・・お言葉に甘えます。


 もう、夕暮れ時。


家に案内するよ‥というので、そのまま‥ニーリーの家へ。


「初めまして。商人のリモンと言います。本日は‥」

「いいから、入れ!」は・・はい!


「お邪魔します」お辞儀して‥入る。

靴を脱いで‥上がる。土間・・みたいな入口。


 囲炉裏(いろり)だぁ!


「珍しい作りだろ? 驚いたようだな」はい! 

なんか、古風な内装・・。落ち着く~‥。


「まぁ、ちょっと待ってろ!」はい。

床に座る。えんざ・・みたいなのも‥無い。座布団も・・無い。


‥正座してると‥ニーリーが不思議そうな顔をしてる。え?

「何?」


「なんで、そんな恰好で座ってるんだ?」あー‥なんとなく?

あぐらでも・・問題は、無いのだけど・・。


 人の家だし? 和風な感じだもの‥。

なんとなく、お行儀 良くしたいじゃない。


「気にしなくて良いから!」

「そうか? さっき、海 見てたけど‥」え? 何してたって・・。


「魔物に、突然 襲われないのかな?‥って」

「おまえ‥この村の奴じゃないから、知らないんだな」うん?



 ニーリーが言うには、半年に1度の祭りは、カラカテを『海の神』と崇めて祝う事で、海での漁や 素潜りをしても、魔物に襲われない‥らしい。


「本当に、そんな事が?!」

「た だ し !」


「海の中に、丸い浮く物が在るけど、その内側しか安全じゃないんだ」

「そうなんだ・・気をつけるよ」


‥カラカテの 恩恵 を 受ける事で、ここの人達は漁を 安全 に 行えるんだね。


「よう! 待たせたな! 出来たぞ~!」

ドンッ と、近くに置かれた‥皿には・・・・!!!

【ママッス漁村】(アラビア語・吸盤)

チェントロ国 カエルレウス州にある漁村。半年に1度の祭りにより 海で 安全に漁が出来る。村では貨幣ではなく物々交換で商品の やり取りをしている。宿は貨幣。ひとり一泊・5R。タコ や イカのような食材を多く扱ってるせいか 近隣からは 気味悪がられて イマイチ人気が出ない村。入口には小さなイカのような魔物が居る。


【ルーラ】(ブラジル語・イカ)

初級で 海の魔物の 幼体時の名前。人は 襲わない。丸みを帯びた カワイイ形で 目が大きい。スミくらいしか吐かないが 強く押さない限りは しない。身の危険を感じた時 や 興奮した時に『キュッ キュッ』と音を発する。※声ではない。・・リモンに じぃーと見られ、身の危険を感じたようです。なお音を出してる時に 武器を見せると 黙るので 誰も エサは与えてませんでした。


※足=あんよ 赤ちゃん言葉


【ニーリー】(アラビア語・藍)

リモンと 友人としての握手を交わした際に 手の柔らかさに ドキッ とした反面、商人なのに武器を扱う際の マメが出来てた事で 内心 驚いていた。男 / 15歳 / 槍 / 155cm / 紺の髪 / 青い瞳 / 漁師 見習いで、基本 毎朝 父親と 一緒に海に出ている。泳ぎも得意。村には大人が来る事が多いし 同じ歳の子と遭遇しなかった。今回 会えた事で友人になれて喜んでいる。


次回、海の幸に・・・・とか・・

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