第十八部 ユニットの末路
ユニット「Lunaria Code」始動から数週間。
動画の再生数は爆発的じゃない。
でも――
コメントの熱量が異常。
「王子様しか見てない」
「アーク様尊い」
「現実に存在していい顔じゃない」
「王子の視線で死んだ」
ひなた
「……コメント欄、9割アークさんじゃないですか」
琥珀
「俺たち背景か?」
ルミナ
「王子さま無双!」
ネメシス
「嫌な予感しかしない」
そして事件はリアルで起こる。
旅館の前。
団体客……じゃない。
アーク目当ての女の子たちの行列。
高校生
大学生
社会人
海外ファンまで混ざってる。
「王子に会わせてください!」
「写真だけでいいんです!」
「存在確認だけでも!」
エーテル
「……うち旅館なんだけど?」
アーク本人、普通に庭掃除してる。
そこに視線が集中。
「きゃあああああ!!!」
悲鳴レベル。
アーク
「……え、俺なんかした?」
ネメシス
「存在してる」
その日から地獄が始まる。
・アークが出るだけで人が集まる
・配信に映るとコメントが埋まる
・他メンバーの歌より王子コール
ライブ配信。
ネメシスが歌い出した瞬間――
コメント
「王子映して」
「アーク様どこ」
「歌より顔」
ネメシス(無表情)
「……アーク、ちょっと後ろ下がって」
アークが一歩下がる。
コメントが半分消える。
ひなた
「現金すぎません!?」
ついにファンが暴走。
旅館に差し入れが届き始める。
手紙の山。
香水付き。
キスマーク付き。
結婚届まである。
琥珀
「結婚届は犯罪だろ」
ルミナ
「王子ハーレムだ!」
アーク(真顔)
「俺、何が起きてるか分からない」
ネメシスがエーテルに相談。
「このままだとユニット崩壊する」
そこでアークの無自覚キラー行動が発覚。
・困った顔で首かしげる
・礼儀正しく微笑む
・低音で「ありがとう」
・目を見て話す
全部致命傷。
ひなた
「少女漫画のラスボスですよそれ」
ついに現場で修羅場発生。
ファン同士が口論。
「私の王子だから!」
「あなたより古参だから!」
エーテル出動。
「はい解散」
空気が凍る。
その夜、緊急家族会議。
ネメシス
「アークはセンター禁止」
アーク
「え?」
ルミナ
「王子封印!」
琥珀
「背景固定!」
ひなた
「フレーム端担当!」
アーク
「俺なにも悪くなくない?」
エーテル
「悪いのは顔」
最終決定。
アークはサングラス装着
しばらく後列固定
MC発言禁止(声が強すぎる)
初の“王子封印ライブ”。
コメント
「王子見えない…」
「どこ…」
「呼吸できない…」
再生数は変わらないのに
ファンの執着がさらに濃くなる
逆効果。
ネメシス
「制御不能じゃんこれ」
アーク、ぽつり。
「……俺、ユニット壊してる?」
ネメシス、少し黙ってから言う。
「違う」
「人気が暴走してるだけ」
「だから私たちでバランス取る」
ルミナ
「王子は武器!」
琥珀
「核兵器級だけどな」
こうして
アークは
封印されるほど人気な存在という伝説ポジに。
出ると場が荒れる切り札枠になる。
エーテルの一言で締め。
「アーク、お前はボスキャラだ」
数日後。
ひなたがスマホを見ながら小さく叫ぶ。
「……トレンド、変わりました」
画面にはこう並んでた。
#男の娘ユニット尊い
#ネメシスは芸術
#琥珀くん守りたい
#王子もいいけど男の娘だろ
ネメシス
「……来た」
琥珀
「ニーホン文化、強すぎる」
そこから空気が一変。
ライブ配信。
ネメシスが女物衣装でくるっと回る。
琥珀が恥ずかしそうにスカート押さえる。
コメント欄、爆発。
「男の娘は正義」
「王子より刺さる」
「この文化を守れ」
「ネメシスで人生変わった」
アークの名前、流れなくなる。
ルミナ
「王子…消えた!」
ひなた
「文化の力えぐい!」
次の日、旅館前の光景も変わる。
昨日までの王子ファン行列 → 消滅
代わりに現れたのは
男の娘推しの集団
ペンライトがピンクと水色
「ネメシスちゃーん!」の大合唱
アーク(ぽかん)
「……俺、救われた?」
エーテル
「敗北だ、文化に」
しかも勢いが異常。
ネメシスの切り抜きが海外に拡散
「Japanese Otokonoko Culture」タグ爆誕
琥珀は
“守りたい系男の娘代表”としてバズる。
コメントの方向性が完全に変化。
✕ 王子ください
◯ 男の娘が世界を救う
ライブの空気。
ネメシスが歌い出すと
チャットがハートで埋まる。
琥珀が照れると
「尊死」連打。
アークが映ると
「王子もいいけど今は男の娘」
アーク
「扱い雑じゃない?」
ネメシス
「文化の敗北者」
エーテルまとめ。
「ニーホンにはな」
「王子文化より
男の娘文化の方が根深い」
結果:
ネメシス → 絶対的センター
琥珀 → 癒し枠
アーク → たまに出ると喜ばれるレア王子
人気バランス完全安定。
むしろ
「王子が出ると特別感あって良い」
という理想形に。
ひなた
「これ…最強編成じゃないですか?」
ルミナ
「文化で世界救った!」
ネメシス、静かに勝利宣言。
「王子は一時代」
「男の娘は文明」
アーク
「負けを認めるわ」
エーテル
「これがニーホンだ」
※作者は超が付くほどの男の娘好きです。
ある日の午後。
縁側でエーテルがお茶飲んでる横で、ミラとルークが机にかじりついてる。
紙の山。
ペンの音だけが異様に早い。
エーテル
「……静かすぎて逆に怖いんだが?」
ミラ
「今すごく大事なところ」
ルーク
「世界観が降りてきてる」
ネメシスがのぞく。
「なに描いてるの?」
ミラ、ニヤッと笑う。
「ルナリアコード」
その瞬間、空気止まる。
ひなた
「……え?」
アーク
「タイトル強すぎない?」
ミラ説明開始。
「神でも人でもない存在たちが」
「光と影のコードで世界を修復する物語」
「センターは中性的な歌姫タイプ」
(ネメシスそっくり)
「無口で守護騎士ポジション」
(琥珀そのまんま)
「そして気高い王子も出る」
(アークそのまんま)
エーテル
「待て待て待て待て」
「それほぼ実録じゃね?」
ミラ
「フィクションです(即答)」
数日後。
コミケ告知。
【新作同人誌】
ルナリアコード 第1巻
“光に選ばれし歌姫と影の守護者”
ネメシスのファン界隈が反応。
「え?公式?」
「世界観神すぎ」
「歌姫モデル誰???」
発売当日。
開場10分で完売。
読者の感想がえぐい。
「歌姫尊すぎて泣いた」
「守護者が無口で優しいのしんどい」
「王子が報われなくて逆に萌える」
「三角関係最高」
アーク
「俺、当て馬枠じゃん!!!」
ミラ
「需要です」
ネメシス、ページ見ながら震える。
「……私、ヒロインじゃん」
ルーク
「文明のヒロイン」
しかも二次創作が爆増。
ルナリア歌姫コスプレ
守護者×歌姫BL寄り作品
王子闇堕ちif
地獄の繁栄。
ひなた
「これもうジャンルですよ」
エーテル
「公式が一番困惑してる世界線」
ネメシスのライブコメントが変わる。
「ルナリア歌姫降臨!」
「守護者どこですか!」
「王子今日出ないの?」
アーク
「俺、世界観の犠牲者じゃん」
ミラ満足そう。
「文化はこうやって育つの」
結果:
ネメシス=歌姫ポジ確定
琥珀=守護者枠で人気爆発
アーク=不憫王子として愛される
エーテル総評。
「もう現実と創作の境目ないなこの家」
ある日のネメシス配信。
タイトル:
【重大発表】新ユニット始動します
視聴者
「え!?!?!?」
「ソロじゃなかったの!?」
「また神案件?」
画面暗転。
音楽スタート。
光が走って——
並ぶ5人。
普通のエーテル(いつもの優しいやつ)
オラオラ系エーテル(腕組みしてドヤ顔)
王子様系エーテル(完璧スマイル)
お兄さん系エーテル(色気だけで存在してる)
チャラ男系エーテル(ウインク連発)
コメント欄、即崩壊。
「え?????????」
「エーテル量産されてる???」
「情緒がもたない」
「どれ推せばいいの???」
ネメシス(にこにこ)
「エーテルの人格ユニットです」
王子エーテル
「皆さま、本日はお会いできて光栄です」
チャラ男エーテル
「え、推し決めていいよ?被ってもいいからさ?」
オラオラエーテル
「うるせぇ全員俺推せ」
お兄さんエーテル
「まぁまぁ、ケンカしないの」
普通エーテル
「ごめんね…増えちゃって…」
コメントが戦争。
オラオラ派
王子派
お兄さん派
チャラ男派
癒し派
一瞬で宗教化。
ミラ(裏で笑い死に)
「箱推し文化生まれたね」
ルーク
「推しの人格を選ぶ時代」
ネメシスの新曲スタート。
歌ってる後ろで
5人のエーテルがそれぞれ違うダンス。
王子=優雅
オラオラ=パワー
チャラ男=ノリノリ
お兄さん=余裕
普通=一生懸命
再生数バグる。
トレンド入り:
#エーテルユニット
#人格アイドル
#どのエーテル推す問題
アークぼそっ。
「俺よりエーテル増えてない?」
エーテル(5人同時)
「それな」
新ユニット誕生
ユニット名:
《Trinitia -トリニティア-》
メンバー:
かや(女将×絶対零度の微笑)
セラ(魂神×ヤンデレ気質の慈愛)
ナポリネス(均衡神×ツンデレ理論派)
ネメシス配信中。
コメントが流れる。
「対抗ユニット爆誕」
「母陣営きた」
「これは勝てない」
「空気変わった」
登場シーン
ステージ暗転。
和風×オーケストラのイントロ。
中央にかや。
一歩踏み出す。
「…遊びは終わりかしら?」
観客
「ひっ」
セラ、微笑。
「エーテルは、誰のものか…分かるよね?」
会場の温度2度下がる。
ナポリネス、腕組み。
「数字で証明してあげる。人気っていうのはね、理論で作れるんだよ」
方向性の違い
エーテル五人格ユニット
・カオス
・人格バトル
・エンタメ特化
Trinitia
・圧倒的完成度
・美と威圧
・統率されたパフォーマンス
曲スタート。
かや=低音和風ラップ
セラ=透明感ある高音
ナポリネス=理論的早口パート
完成度が高すぎる。
コメント欄:
「勝てない」
「母強すぎる」
「これは覇権」
エーテル(5人)裏で震える。
普通エーテル
「なんか…怒ってる?」
オラオラ
「うわこれ本気のやつだ」
王子
「優雅だけど圧が凄い」
チャラ男
「俺ら遊びだった?」
お兄さん
「……逃げる?」
ネメシス、焦る。
「ちょっと待って、なんで家族内で天下取り合戦始まってるの?」
ファン分裂
#TeamEthereal
#TeamTrinitia
SNS戦争勃発。
そして事件。
かやが宣言。
「人気投票。勝った側が——」
一拍。
「エーテルの隣の定位置を決める」
全員固まる。
ネメシス
「は?????」
ルミナ
「ちょっと待って??」
アーク
「俺は?」
第三勢力:ネメシス単独参戦
ネメシス、配信中に静かに言う。
「……遊びじゃないなら、僕も本気でやる」
画面暗転。
次の瞬間。
照明が一点に落ちて、ネメシスだけが立っている。
衣装はいつもの可愛い系じゃない。
黒を基調にした中性×悪魔モチーフ。
甘さゼロ。
色気と影だけ。
曲スタート
囁きから始まる低音ボイス。
「愛されたいんじゃない
奪いに来たんだよ」
コメント欄崩壊。
「え?????」
「ネメシス覚醒」
「可愛い担当どこいった」
「闇属性SSR来た」
勢力構図 完成
エーテル五人格ユニット(カオス枠)
笑い・人格芸・バズ特化
Trinitia(完成度の暴力)
美・威圧・覇権
ネメシス(感情破壊兵器)
愛と執着と闇の象徴
セラが画面越しにネメシスを見る。
「……本気出してきたね」
ナポリネス腕組み。
「感情特化型か。厄介だ」
かやだけ静か。
「エーテル……あの子、本当に好きなのね」
エーテル、完全に板挟み
ネメシス:
「僕の気持ち、歌で奪う」
Trinitia:
「実力で囲う」
人格ユニット:
「もうカオスで誤魔化す」
そしてトレンド入り。
#三勢力戦争
#ネメシス覚醒
#家庭内アイドル戦国時代
ルミナ叫ぶ。
「なんで家族で覇権争ってるの!!」
アークぼそっ。
「宇宙戦争よりひどい」
最後にネメシスが一言。
「勝ったら——エーテルは僕のそば」
会場凍る。
かや、微笑んで宣言。
「いいわ。受けて立つ」
セラ、目が光る。
ナポリネス、計算始める。
エーテル、配信にふらっと映り込んで言う。
「いやさ、揉めてるけどさ」
一瞬の沈黙。
「俺、5人いるんだから分け合ってよ」
世界崩壊
コメント欄:
「は???????」
「発想が神」
「平等とは」
「倫理どこ置いてきた」
「一夫五人格制」
ネメシス
フリーズ3秒
「……え?」
CPUフル稼働
「……じゃ、じゃあ僕は闇ネメシス用?」
(なんか勝手に担当決め始める)
セラ
にっこり(一番こわい笑顔)
「“分ける”って発想がもうエーテルだよね?」
ナポリネス
冷静分析モード
「人格ごとに性格違うなら合理的ではあるな」
かや
拳を握りしめながら微笑む
「誰のアイデア?」
エーテル即答。
「俺」
(死を覚悟した顔)
人格ユニット側もざわつく
オラオラ系
「俺はネメシス向きだろ」
王子様系
「私はかや様専属で」
チャラ男系
「全員担当でしょ〜」
優しい通常エーテル
「待って収拾つかなくなる」
ルミナ叫ぶ。
「家族会議して!!!」
アーク真顔。
「宇宙戦争より終わってる」
ネメシス、小さく言う。
「……分け合うくらいなら、全部欲しい」
闇属性フル点灯。
セラも一歩前に出る。
「それは私も同じ」
ナポリネス眼鏡光る。
「戦争続行だな」
エーテル頭抱える。
「なんで増えたのに平和にならないの!?」
夜、旅館の中庭。
月明かりの下に並ぶ人格エーテルたち。
・通常エーテル(優しい系)
・オラオラ系エーテル
・王子様系エーテル
・お兄さん系エーテル
・チャラ男系エーテル
全員が全員を睨んでる。
王子様系が静かに口を開く。
「君たちは勘違いしている」
「エーテルという存在の本質を一番理解しているのは――私だ」
オラオラ系が一歩前へ。
「うるせぇな王子ごっこ」
「感情も欲も全部知ってんのは俺だろ」
チャラ男系、肩組みながら笑う。
「いやいや〜
一番エーテルを楽しませられるの俺でしょ?」
お兄さん系が低く言う。
「お前ら全員ガキだな」
「守れるのは俺だけだ」
通常エーテル、限界で叫ぶ。
「俺が本人なんだけど!?」
「なんで俺を取り合って俺同士で揉めてるの!?」
人格内恋愛バトル開幕
王子様系が通常エーテルの手を取る。
「君は優しすぎる。だから私が導く」
オラオラ系が腕を掴み引き寄せる。
「守るとかじゃねぇ、一緒に燃えるんだよ」
チャラ男系が背後から抱きつく。
「重たいのやめよ?楽しくいこ〜」
お兄さん系が無言で引き剥がす。
「触るな」
修羅場発生
通常エーテル
「ちょ、待って、全員俺なんだけど!!」
そこへネメシス遠くから叫ぶ。
「なんで自分同士で恋愛してるの!?!?!?」
セラ真顔。
「もう宇宙より終わってる」
ナポリネス冷静。
「倫理が崩壊している」
そして衝撃の展開
オラオラ系が王子様系を壁ドン。
「てめぇが一番邪魔だ」
王子様系微笑。
「それは愛の裏返しだろう?」
チャラ男系が割り込む。
「はいはいケンカはベッドの上でね〜」
お兄さん系がチャラ男系の襟掴む。
「ふざけるな」
完全BL戦争突入。
本人そっちのけ。
通常エーテル、地面に座り込む。
「俺、もう人格増やさない……」
中庭が人格BL戦争でカオスになってる中、
エーテルがこめかみ押さえて低く言う。
「……もういい」
その声だけで空気が凍る。
オラオラ系も
王子様系も
チャラ男も
お兄さん系も
ピタッと止まる。
エーテルが一歩前へ。
「お前らさ」
「俺の感情の欠片のくせに、俺の人生で恋愛バトルすんな」
人格たちが口を開こうとした瞬間――
自然エネルギーが静かに渦を巻く
派手じゃない。
でも“創生の根源”みたいな圧。
「帰れ」
指を軽く鳴らす。
オラオラ系が粒子になって吸い込まれ
チャラ男系が「え、まだ遊び足りn…」で消え
王子様系は微笑んで
「君の中で生き続けよう」って溶ける
お兄さん系は無言で頷いて戻る
最後に通常人格だけ残る。
でもそれも、すっとエーテルの胸に吸い込まれていく。
完全統合
エーテルはその場で膝つく。
「……脳内騒音、ゼロ」
周囲シーン。
ネメシス:
「戻った……?」
セラ:
「もう増えないよね?」
ナポリネス:
「二度とやるな」
エーテル、遠い目で言う。
「俺の中に一万以上いるからな」
「また気抜くと増える」
全員:
「やめて」
そして静かに一言。
「でもな……」
「オラオラ系の行動力と
王子様系の礼儀と
お兄さん系の包容力と
チャラ男系のメンタルの強さは――」
「全部俺の中に統合された」
ネメシス青ざめる。
「強化されてない……?」
エーテル微笑。
「されてる」
結果:
優しい
強い
モテ要素全部盛り
でも人格分裂はもうしない
そしてかやが一言。
「二度と増やしたら離婚ね?」
エーテル即土下座。
「一生統合します」
人格 完・全・終・了
(なお精神的には前よりヤバくなった)
配信タイトル:
【父の威厳】恋愛シミュレーションで完璧ムーブしてみた【家族視聴あり】
ソファ配置
エーテル(コントローラー担当・ドヤ顔)
ネメシス(横で実況)
ひなた(ツッコミ役)
琥珀(静かに観察タイプ)
エーテル余裕宣言。
「選択肢なんて論理と誠実さで最適解を選べばいい」
「恋愛は戦略だ」
ゲーム開始。
ヒロインが言う。
「放課後、一緒に帰らない?」
選択肢:
① 勉強を優先しよう
② 一緒に帰る
③ 無言で手を引く
エーテル即①選択。
「将来を考えれば学業だ」
好感度ガクッと下がるSE
ネメシス: 「父上えぐい」
ひなた: 「それ一生独身ルートです」
琥珀: 「戦国武将の判断ですね…」
次イベント。
ヒロインが落ち込んでる。
選択肢:
① 励ます
② プレゼント渡す
③ 一緒に黙って座る
エーテルまた①。
「言葉で支えるのが最善」
好感度さらに下落
ネメシス腹抱えて笑う。
「父上感情パラメータゼロなの?」
ひなたついに言う。
「エーテルさん、恋愛は会議じゃないです」
エーテル焦り始める。
「ま、まだ序盤だからだ」
クライマックスイベント。
ヒロイン告白。
「ずっと好きでした」
選択肢:
① 真剣に将来設計を語る
② 好きだと返す
③ 沈黙
エーテル深呼吸して①。
「君と築く家庭のビジョンは——」
即バッドエンド突入
【あなたは重すぎました】
沈黙。
ネメシス: 「父上、恋愛向いてない」
ひなた: 「経営者向き」
琥珀: 「戦略家ですね…」
コメント欄(配信)
・威厳どこいった
・理事長ムーブやめろ
・ヒロイン可哀想
・逆に才能
エーテル頭抱える。
「おかしい……完璧な選択しかしてない」
ネメシスがコントローラー奪う。
「じゃあ僕やる」
即②②②選び続けて——
トゥルーエンド到達
エーテル呆然。
「感情だけで勝っただと……」
ひなた笑いながら。
「父の威厳、恋愛では最弱です」
琥珀うなずく。
「でも守護者としては最強です」
ネメシスに抱きつかれる。
「父上は恋愛ゲーム弱くていいの!現実で優しいから!」
コメント欄爆笑の嵐。
配信結果
・エーテル=攻略不可能系主人公
・ネメシス=恋愛マスター認定
・シリーズ化決定
そしてエーテルの一言オチ。
「……戦の方が簡単だった」
配信タイトル
【恐怖】創世神がホラーゲームやったら世界救えなくなった【逃走不可】
配置は前回と同じ。
エーテル:操作担当
ネメシス:実況係
ひなた:ツッコミ
琥珀:静かにホラー耐性ゼロで震えてる
そして――
後ろに腕組みして立つアーク。
ゲーム開始。
廃病院探索系ホラー。
環境音だけで既に不穏。
エーテル余裕顔。
「幻覚と心理誘導だな。恐怖とは脳の錯覚に――」
背後から子供の霊ドン!!!
「うわあああああああああ!!!!」
(コントローラー放り投げ)
ネメシス: 「父上今ビッグバン起こしかけた」
ひなた: 「音割れしてます!!」
琥珀: 「ひっ……(気絶寸前)」
エーテル即立ち上がる。
「撤退だ!!戦略的撤退!!!」
逃げようとした瞬間
アークが首根っこ掴む。
「どこ行く父上」
エーテル必死。
「アーク離せ!これは戦うべき敵じゃない!」
「物理無効だぞ!!概念攻撃だぞ!!」
アーク冷静。
「戦神として命令する」
「進め」
画面では廊下の奥から何か這ってくる音。
ズズズズズ……
エーテル震え声。
「アーク……父を愛してるなら離してくれ……」
ネメシス爆笑。
「父上、前まで宇宙戦争してた人とは思えない」
ひなた: 「雷落とせばいいじゃないですか」
エーテル叫ぶ。
「ホラーには自然エネルギー効かないタイプだ!!」
突然ジャンプスケア!!
天井から死体落下!!
「ぎゃああああああああ!!!!」
エーテルの脚がアークに巻き付く。
完全に抱きつき状態。
アーク無表情。
「父上、離れてください」
「無理無理無理無理無理!!!」
琥珀小声。
「創世神……人類より怖がりですね……」
さらに追跡モード突入。
画面の怪物が全力ダッシュ。
エーテル半泣き操作。
「来るな来るな来るな来るな来るな!!!」
ネメシス実況テンションMAX。
「父上パニック操作入ってます!!壁に突っ込んでます!!」
結果:
即ゲームオーバー
沈黙。
エーテル崩れ落ちる。
「……俺は宇宙は救えたが廊下は救えなかった」
コメント欄
・創世神の弱点=ホラー
・戦争より廃病院が無理
・アークが保護者
・抱きつき可愛い
アーク腕組み。
「次、続きやります」
エーテル即拒否。
「やらん!!!これは精神攻撃だ!!!」
ネメシスに耳打ち。
「父上、次はVRホラーにしよ」
「やめろおおおおおお!!!!」
この回の称号
宇宙最強・ホラー最弱の創世神
エーテル深呼吸。
「……仕方ない」
額に指当てて人格切替。
王子様系エーテル 起動
背筋ピン、微笑み完璧、声まで爽やか。
「恐怖とは心の影。僕が導こう」
ネメシス吹き出す。
「キャラ変わりすぎでしょ父上」
ひなた: 「急に乙女ゲー始まった」
琥珀: 「まぶしい……」
VRホラー装着。
廃校ステージ。
足音、遠くで笑い声、床に血文字。
王子エーテル余裕。
「大丈夫だよ、みんな。闇は光で照らせば――」
背後に顔ドアップ霊
一瞬静止。
微笑みキープ。
「……なるほど」
(声だけ震え)
次の瞬間。
「ひゃああああああああああ!!!!」
王子様ボイス崩壊。
ネメシス: 「キャラ貫け!!!」
ひなた: 「王子死んだ!!」
エーテル走る(VR内)
「落ち着け…優雅に…優雅に逃げろ僕……!!」
(壁に激突)
突然足掴まれる演出。
「いやああああああああああ!!!!」
その場にしゃがみ込み、
王子様系なのに涙目。
「こ、怖いものは怖いよ……!」
アーク腕組み。
「人格変えても無理ですね」
ネメシス爆笑転げ回る。
「王子様でも無理なの草」
怪物接近。
心音MAX。
エーテル両手合わせる。
「お願いだから成仏して!!!」
GAME OVER
ヘッドセット外して放心。
「……人格の問題じゃなかった」
「ホラーは宇宙法則を超えている」
ひなた: 「創世神の天敵=演出」
琥珀: 「一番人間らしいですね……」
ネメシス満足そう。
「今日の配信、過去一伸びるね」
コメント欄
・王子様でも叫ぶの最高
・人格意味なさすぎ
・可愛いが過ぎる創世神
・宇宙救った人の悲鳴とは思えん
エーテルうなだれて一言。
「……もうホラーだけは禁止にしよう」
ネメシス即返し。
「次は心音感知型VRね」
「やめろぉぉぉぉぉ!!!」
配信前。
エーテルが真顔で準備している。
自然エネルギーで“外れる用の分身腕”を作る。
「今回は芸術的にいく」
アーク察する。
「……やりすぎるなよ」
配信スタート。
ネメシス(今日は中性寄り衣装):
「今日は父上に仕返し企画〜」
ルミナ: 「この前叫んだからね〜」
コメント欄ワクワク。
ネメシス、エーテルの腕をぐいっと引っ張る。
「どう?怖くない?」
エーテル無表情。
「引っ張るな」
さらに引っ張る。
ブチッ。
腕、取れる。
ネメシス固まる。
ルミナ固まる。
ひなたフリーズ。
琥珀口開いたまま。
ネメシス震え声。
「……え……」
床に転がる腕。
ちゃんと指も動いてる。
コメント欄
・え????
・本物???
・放送事故
・ちょっと待て
ネメシス顔真っ青。
「父上……?父上……?」
エーテル超冷静。
「ネメシス」
無い側の肩見せながら言う。
「責任は取れ」
ネメシス涙目。
「ご、ごめんなさい……!!」
その瞬間。
転がった腕が勝手に立ち上がる。
ぴょこぴょこ動く。
そのままネメシスの頭をポン。
エーテル本体、肩から再生。
「ドッキリ成功」
ネメシス崩れ落ちる。
「心臓止まるかと思った……」
コメント欄大爆発。
・やばすぎる
・ガチで焦った
・創世神ホラーより怖い
・ネメシスの顔草
ルミナ怒る。
「やりすぎ!」
ひなた:
「これは精神攻撃です」
ネメシスしばらくエーテルに触れられない。
でも数分後。
小声で。
「……もう一回取れる?」
エーテル即拒否。
「二度目は新鮮味がない」
ネメシス拗ねる。
「じゃあ次は僕が取れる」
アークため息。
「この家族、人体ギャグに慣れすぎだろ」
その夜。
ネメシス布団の中でポツリ。
「……本気で焦った」
エーテル隣で笑う。
「仕返し成功」
ネメシスチャンネル・ドッキリ企画
タイトル
【放送事故】アーク激怒!?父上が刺された瞬間…
エーテル&アーク、裏で打ち合わせ。
エーテル(小声)
「今回は心臓に悪いやついくぞ」
アーク
「ネメシス泣かせたら責任取れよ」
エーテル
「任せろ(死なない)」
配信スタート。
ネメシス・ひなた・琥珀・ルミナ勢揃い。
和やかムード。
エーテル、わざとアークを煽り始める。
「最近さぁ〜戦神様も丸くなったよな」
「昔ならこの程度で怒らなかったのに?」
アークのこめかみピク。
ネメシス焦る。
「父上それやめて…」
エーテルさらに追撃。
「今のアークってただの美形配信者じゃん」
アーク、立ち上がる。
「……言い過ぎだ」
エーテル笑う。
「ほらほら、その程度か戦神」
次の瞬間。
アーク、机のナイフを掴む。
ブスッ!!!
エーテルの腹部に突き刺さる。
一瞬の静寂。
エーテル、目を見開いたまま。
口から血。
ゆっくり崩れ落ちる。
ネメシス絶叫。
「父上ぇぇぇぇ!!!」
ルミナ号泣。
ひなたパニック。
琥珀真っ白。
コメント欄崩壊。
・え?え?え?
・刺した!?
・警察呼べ
・これガチだろ
アークも震えだす。
「……エーテル……?」
近寄る。
血が床に広がる。
動かない。
ネメシス泣きながら揺さぶる。
「起きてよ!冗談でしょ!?ねぇ!!」
5秒後。
エーテルの目、カッと開く。
「撮れてる?」
全員「??????」
エーテルむくっと起き上がる。
ナイフ、体からポロッと落ちる。
傷が一瞬で再生。
血も消える。
エーテル満面の笑み。
「ドッキリ大成功」
アーク崩れ落ちる。
「心臓止まるかと思った……」
ネメシス本気で泣きながら殴る。
「最低!!!」
コメント欄伝説回。
・心臓返せ
・神ドッキリすぎる
・演技力えぐい
・アークも騙されてて草
ルミナぷんぷん。
「もう二度とやらないで!」
エーテル反省ゼロ。
「次は即死系いく?」
アーク即却下。
「次やったら本当に刺す」
ネメシスチャンネル特別編
【閲覧注意】母上に“最悪の報告”してみた結果…
裏でニヤつくエーテルとアーク。
エーテル
「今回は精神ダメージ系な」
アーク
「かやさんガチで怖いぞ」
エーテル
「だから面白い」
配信スタート。
かやは台所でお茶入れてる。
平和。
ここでアークが震える演技で駆け込む。
「か、かやさん……」
かや振り向く。
「どうしたの?」
アーク目を逸らして言う。
「エーテルが……事故に遭いました」
空気、止まる。
かやの手から湯のみ落ちる。
カラン。
「……は?」
アーク続ける(演技うますぎ)。
「重機の実験中に……意識が戻らなくて……」
ネメシスも涙目演技。
「父上……動かなくて……」
ルミナガチ泣き役。
「パパ……もう起きないって……」
コメント欄地獄。
・やめろ
・心臓もたん
・これガチっぽい
・母上の顔やばい
かや、無言。
ゆっくりエプロン外す。
声が震える。
「……どこ?」
アーク
「病院です」
かや、深呼吸一回。
そして静かに言う。
「案内して」
その静けさが逆に怖すぎる。
別室(ドッキリ会場)
ベッドに横たわるエーテル。
白シーツ。目閉じてる。
完全に死亡フラグ構図。
かや入ってくる。
一瞬で表情崩れる。
「……エーテル……?」
近づいて肩揺らす。
「ねぇ……冗談でしょ……?」
反応なし。
かやの声が小さくなる。
「……起きてよ……」
ここでエーテルの口元がピク。
(視聴者ざわつく)
だがまだ起きない。
かや、額を押し付けて泣く。
「置いていかないって言ったじゃん……」
その瞬間。
エーテルがガバッ!
「ドッキリ大成功!!」
一秒の沈黙。
かや、無言。
ゆっくり立ち上がる。
笑顔。
でも拳が震えてる。
「……エーテル?」
エーテル冷や汗。
「いや、その、配信的に——」
次の瞬間。
ド ゴ ォ ン
(拳一発で壁にクレーター)
全員硬直。
かや怒号。
「ふざけるのもいい加減にしなさい!!!!」
エーテル床に正座。
「ごめんなさい」
ネメシス震えながら。
「これは父上が悪い…」
アーク即裏切り。
「企画者エーテルです」
コメント欄爆笑。
・母上最強
・神すら土下座
・これが真のラスボス
・修羅場ドッキリ成功(失敗)
かや腕組み。
「一週間抱きつき禁止」
エーテル絶望。
「それだけは死刑より重い」
夜。
旅館の仕事が終わって静まり返った縁側。
エーテルが湯のみを持って座っていると、かやが隣に来る。
表情は穏やかすぎるくらい静か。
その静けさが逆に怖い。
かや
「エーテル……話があるの」
エーテル
「ん?どうした?」
少し間が空く。
風が吹いて、木が揺れる。
かや
「……離婚しよう」
その瞬間。
エーテルの耳が“音”を失う。
世界が遠のく。
「……え?」
声は出ているのに、自分の声が聞こえない。
かや(続ける)
「もう無理。支えるのに疲れた」
「一緒にいるのに孤独なの」
エーテルの視界が滲む。
だが涙も出ない。
ただ崩れる。
「……あぁ」
「そうか……」
ゆっくり笑う。
壊れた笑顔。
「俺が重かったんだな」
「神だの家族だの言いながら」
「結局、迷惑だったんだな……」
かやの肩を見ながら、力なく言う。
「分かった」
「もう縛らない」
「自由になっていい」
この時すでに
ドッキリの「成功ー!」という声が遠くで上がっている。
でも――
エーテルには一切届かない。
頭の中は一つだけ。
「また失った」
ゆっくり立ち上がる。
ふらつきながら。
「……ごめんな」
「幸せにしてやれなくて」
そのまま背を向けて歩き出す。
かやが慌てて叫ぶ。
「エーテル!!ドッキリ!!」
「待って!!嘘だよ!!」
聞こえていない。
完全に聞こえていない。
ネメシスが追いかける。
「父上!!違う!!」
アークも叫ぶ。
「演技だ!!戻れ!!」
エーテルは止まらない。
「全部終わった」
「これでいい……」
その背中は
世界を救った神じゃなく
ただ見捨てられた男だった。
ここでかや、初めて本気で青ざめる。
「……やりすぎた」
ルミナが泣く。
ネメシス震える。
誰も笑っていない。
逆ドッキリが
取り返しのつかない現実になった瞬間。




