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少女スパイと七人の王様~異世界転生で手に入れた最強スキル「透明人間」で「スパイ」活動をしたらなぜか七人の王様に愛されました~  作者: リラックス夢土
魔王の章

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第19話 オルシャドール殿下の子供



 エドから得た情報でオルシャドール殿下を調査すると決めた私は次の日王宮へとやって来た。

 もちろん正式な訪問ではないので「透明人間」になって王宮に潜入する。



 さて、オルシャドール殿下ってどこにいるんだろ?

 カシムは東宮殿でキリルは西宮殿だったけど他に宮殿があるのかな。



 どこの国の王宮もかなり広い。

 当てもなしにひとりの人物を見つけるのは至難の業だ。


 そこで私はあることを思い出す。



 そうだ。オルシャドール殿下はエドの代わりに魔王の仕事をしているはずよね。

 それなら魔王が使う執務室とか謁見の間で誰かと会って仕事をしているかもしれないわ。



 私は先に場所が分かっている謁見の間に向かった。

 謁見の間の入り口には兵士がいる。兵士の目の前で透明人間の私が勝手に扉を開ける訳にはいかないのでどうしようかと思っていたらちょうどそこに豪華な衣装を身に付けた商人らしき人が来た。


 その商人は謁見の間の兵士に声をかける。



「オルシャドール殿下に呼ばれて参りました。ポーラン商会の代表者のポーランです」


「連絡は受けています、どうぞ」



 兵士が扉を開けてそのポーランって商人が謁見の間に入ろうとしたので私はすかさずその後ろについて謁見の間に入った。



 この商人、ナイスタイミングで来てくれたわ。

 でもポーラン商会ってどこかで聞いたことがあるようなないような。



 この世界の商会は数知れないほど存在する。

 だから全ての商会の名前を覚えるのはまず不可能。


 けれどマクシオン商会みたいに大商会だったり何か特別な理由で有名な商会はある。

 ポーラン商会の名前も聞いたような気がするがよく思い出せない。



 私が悩んでいると声が聞こえる。



「待ちかねていたぞ、ポーラン」


「遅くなり申し訳ありません。オルシャドール殿下」



 その言葉で私はハッとして玉座の方を見た。

 そこには玉座の横に立つオルシャドール殿下がいる。



 オルシャドール殿下を見つけたわ。

 やはり仕事中だったのね。本当はエドがやらないといけない仕事をオルシャドール殿下がしないとなんて大変よね。



 エドには真の魔王になったら魔王の仕事を自分でするようにということも言わなければならないかもしれない。

 政をしない王など国民のためにならないのだから。



 私はオルシャドール殿下とポーランとの話を聞いてみることにした。

 そうすればポーラン商会の正体が分かる可能性もあるしオルシャドール殿下の普段の仕事ぶりでどんな性格の人物か判断できるからだ。



「いつもの品物は用意できたのか? ポーラン」


「はい。ご要望通り、寝たままでも脱ぎ着しやすい幼女用の服に幼児が好む玩具や食べ物など多数そろえて参りました」


「そうか」



 幼女用の服や幼児の好む玩具や食べ物を持って来たというポーランの言葉で私はポーラン商会の正体を思い出す。



 ポーラン商会って幼児用商品だけを扱う特別な商会だわ。

 その分野では有名な商会だったから名前に憶えがあったのね。



 マクシオン商会のように様々な商品を大量に扱う大きな商会もあるがある分野に特化した商会もある。

 ポーラン商会は子供のしかも幼児に特化した商品をウリにしていたはずだ。



 でもオルシャドール殿下が幼児用の商品を要望するなんてどういうこと?

 もしかしてオルシャドール殿下には幼い子供でもいるのかな。



 オルシャドール殿下に家族がいるかどうかはエドから聞いていないがエドたちより年上なら妻子がいてもおかしくない。

 それにもしオルシャドール殿下の子供がエドより年下ならエドから聞いたキリルの正式名を知ってる王族にその子供が当てはまらないのでエドもわざわざその子供のことを言わなかった可能性が大きい。



「オルシャドール殿下のご息女はお元気でいらっしゃいますか?」


「余計なことは言うな、ポーラン。私は独身だ」


「おっと、そうでしたな。申し訳ありません」



 え? オルシャドール殿下は独身?

 でもポーランはオルシャドール殿下のご息女って言ったわよね。

 もしかして正式な結婚をして生まれた子供じゃない子供がいるってことかな。



 王族ともなると妻になる人物の身分が低いとかの理由で正式に結婚しない場合もある。

 私だってその身分差でギオンやライやエドとの恋を諦めているわけだし。



「荷物はいつもの魔王の執務室に届けろ。あそこが一番誰も来ないからな」


「承知しました」



 魔王の執務室が一番人が来ないって問題なんじゃないの?

 エドには真の魔王になったらちゃんと働いてもらわないと。

 それにしても魔王の執務室を荷物の受け渡し場所に指定するオルシャドール殿下もいい性格してるわ。



 ポーランはそのまま謁見の間を出て行ったが私はそのままオルシャドール殿下の様子を見ることにした。

 ひとりになったオルシャドール殿下は玉座に手をかけ呟く。



「この玉座に座る御方はあの方以外存在しない。絶対にエドを真の魔王になどさせぬ。あの御方に最後の属性を手に入れていただき早急に真の魔王になっていただかなければ」



 え? エドを真の魔王にはさせないですって?

 玉座に座る御方って誰のこと?


 カシムのこと? それとも他に誰かいるの?

 その御方のためにオルシャドール殿下はキリルから王家の魔法書を盗んだのかしら?



 様々な疑問が浮かぶがオルシャドール殿下はそのまま違う出口から謁見の間を出て行こうとしたので私はその後を慌てて追う。



 よし、このままオルシャドール殿下のことを調べよう。

 オルシャドール殿下についていればオルシャドール殿下の子供のことも分かるだろうしあの御方という人物に会えるかもだし王家の魔法書も見つかるかもしれないわ。




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