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少女スパイと七人の王様~異世界転生で手に入れた最強スキル「透明人間」で「スパイ」活動をしたらなぜか七人の王様に愛されました~  作者: リラックス夢土
魔王の章

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第9話 魔王の正式名を知ってしまいました



「じゃあ、王家の魔法書探しがシャナールへの依頼ね」


「うん。シャナールにはどこに王家の魔法書があるか突き止めてくれればそれでいい」



 え? 魔法書を手に入れるんじゃなくてそれがある場所をエドに教えればいいの?

 場所が分かれば私が手に入れてあげてもいいのに。



「魔法書がどこにあるか分かればいいの? シャナールに手に入れてもらうこともできるけど」


「王家の魔法書は魔王以外は読んではいけないものだ。もちろん魔法書自体にも特別な魔法がかかっていて魔王になる者しかそれを読めないらしいが何か間違いが起こってシャナールが中身を読んでしまうかもしれない。そしたら秘密を護るためにシャナールを殺さないといけなくなるけどそれでもいいの?」



 魔法書を勝手に読んだらシャナールは殺されるってこと?

 シャナールは私だから私がエドに殺されることになるわよね。

 そんなの冗談じゃないわ!



 シャナールの仕事に危険は付きものだがエドに殺されるなど勘弁して欲しい。

 しかしそうなるとエドの言う通りに王家の魔法書がどこにあるかだけを調査することになる。



 う~ん、個人的には魔王しか使えない魔法が書かれているなんて興味を引かれるんだけどなあ。

 だって魔法って面白いしすごい力があるしファンタジーって気がするもんね。



 前世の日本人の記憶を持つ私には転生したこの世界そのものがファンタジーだがその中でも魔法は特別だ。

 魔法がこの世界に存在すると知った時には大喜びをしたのを覚えている。


 だけどそれが人間の私に使えることはないと知って悲しみもしたけど。



「シャナールを殺されると困るからシャナールには王家の魔法書の在り処を見つけてもらうだけにするわね。ところで王家の魔法書がどこにあるかの見当もつかないの?」



 オルシャドール殿下は魔王の異母兄たちがあやしいみたいなことを言っていたがなぜそう思っているのかまでは私には分からないのでエドに訊いてみることにした。



「一応、考えられる可能性はいくつかある。王家の魔法書は普段、王宮の奥の院という場所に保管されているんだ。奥の院に出入りできるのは一部の王族だけ。現在で言えば魔王と魔王の二人の異母兄だけだ」


「魔王様は王家の魔法書を探している立場だから関係ないわよね。じゃあ、魔王様の二人の異母兄のどちらかが持ち出したってこと?」


「ああ、たぶんそうだと思う。奴らは魔王になりたがっていたから」


「でもそれなら魔王様はその異母兄たちのことを取り調べしなかったの?」



 犯人が二人に絞られているなら魔王の権限でその二人の異母兄を取り調べればいいのではと私は疑問に思う。

 するとエドが不機嫌そうな顔になった。



「王家の魔法書はその存在自体が秘密なんだ。王家の魔法書が存在するのを知っているのも魔王と二人の異母兄とオルシャドールだけだ。王家の魔法書を探していることを他の者に知られるわけにはいかない。だからあの二人を締め上げて白状させる姿を魔王は公にできないから面倒なのさ」



 異母兄を締め上げて白状させるとか、エドは過激な性格ね。

 本当にこの性格のままエドが真の魔王になるのは不安だわ。

 それとも王家の魔法書に書かれていると言われる秘密の属性をエドが手に入れたらこの過激な性格も直るのかな。



「とりあえずその異母兄たちがあやしいのは分かったからその異母兄たちがどんな人物か教えてくれない?」


「ああ。長兄の名前はカシム。こいつは茶髪に緑の瞳で先代魔王と第一妾妃の間の息子。次兄の名前はキリル。この男は銀髪に青い瞳で先代魔王と第二妾妃の息子だ。ちなみにカシムもキリルも通称名だからミアが口にしても大丈夫な名前だよ」



 そうだった。魔族は名前に力が宿るから魔王や王族の本名は秘密にされているんだっけ。

 それならもし本名を呼んだらどうなるのかな?



「魔族には名前に力が宿るから王族とかの名前は公表されていないって聞いてたけど、その異母兄たちの通称名は私が呼んでもいいのね。ちなみにもし王族の正式な名前を私が呼んだらどうなるの?」


「ん? もしミアがカシムの正式名を口にしたら地の果てにミアが逃げたとしてもカシムはミアを殺しに来るよ。魔族って自分の正式名を呼ばれると相手がどこにいても分かるし自分より力の弱い奴に名前を呼ばれるのは最大の屈辱だから」



 うわ! マジで魔族って怖いわね。

 やっぱり魔族の「魔」は悪魔の「魔」なんじゃないの?



「力の強い魔族が唯一自分より力の弱い相手に正式名を教えることがあるとしたらそれはその相手が好きな相手だってことかな。だからミアには俺の名前を教えてあげる」


「へ?」



 エドは素早く私の隣りに移動して来て私の腕を掴みグッと自分の方に私を抱き寄せた。

 突然の出来事で私は抵抗することもできない。


 そして私の耳元に唇を寄せてエドは私に自分の正式名を告げる。

 その名前を聞いた瞬間、なぜか私の身体がカッと熱くなり驚いた私は慌ててエドの身体から距離を置く。



「今のが俺の正式な名前だよ。俺の名前を呼べるのはミアだけだから。困ったことが起こったらその名前を呼んでね。そうしたらミアがどこにいても俺は必ず駆け付けるからさ」



 エドはニコニコと笑顔で話すが私は動揺して言葉が出て来ない。



 どうしよう! 魔王の正式名を知っちゃった!



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