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少女スパイと七人の王様~異世界転生で手に入れた最強スキル「透明人間」で「スパイ」活動をしたらなぜか七人の王様に愛されました~  作者: リラックス夢土
魔王の章

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第8話 エドの正体です



「本当にオルシャドール殿下の使いでエドが来たの?」



 マクシオン商会のシャナールへの依頼には魔王自ら来ることは知っていたがエドが魔王に見えない私はそう確認してみる。

 するとエドはコクンと頷いた。



「こんなことで嘘を吐いてどうするんだ。偽者の使者だったらオルシャドールの名前を使用したらそれだけで死罪になる」



 う! オルシャドール殿下の名前を勝手に使用したら死罪とかって魔族の国ってけっこう怖いとこあるのね。

 でもそれならエドは本当に魔王ってことか。予想外だわ。



 具体的に魔王という人物がどんな人物かを思い描いていた訳ではないがさすがにエドが魔王だと言われると驚いてしまう。



 だって万引き犯が魔王とか普通思わないもんね。



「それでシャナールに会わせて欲しいんだけど」


「と、とりあえず、私のテントまで来て」



 シャナールへの依頼の話は外でできることではない。

 私とエドは会長用のテントまで移動した。



「ここが私のテントよ。どうぞ」


「ああ」



 エドをテントに招き入れてソファに座ってもらう。

 私もエドと向かい合うようにもうひとつのソファに座った。



 さて、エドが魔王ということは一度置いておいてまずはシャナールへの依頼の話を聞かないとよね。

 確かオルシャドール殿下は「王家の魔法書」をシャナールに見つけてもらう依頼をしたらどうかって話してたけどその内容で合ってるのかな。



「それでシャナールに何の依頼をするの?」


「シャナールへの依頼内容をなんでミアにするんだ?」


「……っ!」



 エドの質問に私は言葉が詰まる。

 今の私はシャナールではなくマクシオン商会の会長のミアとしてエドの前にいる。


 普通、シャナールへの依頼は暗号を使った手紙かシャナールに直接会って依頼するものだ。

 エドにとって第三者の私が依頼内容を訊くというのは不自然に思って当たり前だろう。



 う~ん、私がシャナールってことは言えないからここはなんとか誤魔化そう。



「うちのシャナールと私の関係はちょっと特別なのよ。うちのシャナールは絶対に人前には姿を現さないの。依頼は手紙か私を通すことになっているわ」



 するとエドの瞳が鋭くなる。



 もしかして私のことシャナールだと疑っているのかな。

 でも世の中のシャナールはいろんな人がいるってお父様が言ってたし人前に姿を現さないシャナールがいてもおかしくないわよね。



「エドが私に依頼内容を話したくないなら手紙での依頼にしてもいいわよ」



 ここでエドから直接依頼内容を聞かなくても手紙で依頼してくれれば私はかまわない。

 エドに自分の正体がバレるよりはその方がいいと私はそうエドに提案してみる。



「別にミアに依頼内容を話すのはかまわないけどミアとシャナールが特別な関係っていうのが気に入らない」


「は?」



 エドは不機嫌な顔を隠すことなく私を見つめる。



 エドが不機嫌な理由ってシャナールへの依頼を私に話すのが不満じゃなくて私とシャナールが特別な関係だからってことなの?



「ミアとシャナールは恋人なのか?」


「へ? 私とシャナールが恋人……? って、そんなわけないわよ!」



 私が私の恋人なわけないじゃない!

 あ、そうか。私が特別な関係だって言ったのをエドは恋愛の意味での特別な関係だと思ったのか。



「違うのか? 小説では特別な関係というと恋人関係のことを言うだろ?」



 まったく何でそんな考えになるのかしら。恋愛小説の読み過ぎじゃないの?

 そういえば魔王であるエドへの献上品のひとつは恋愛小説だったわね。



 魔王であるエドが献上品として望んだのは恋愛小説だったことを思い出し私は内心呆れてしまう。



「あのね、エド。特別な関係という言葉は恋愛関係以外のこともいうのよ。私とシャナールはあくまで仕事の特別な関係なの。恋愛感情なんてないわよ」


「ふ~ん、そうなんだ。それなら安心した」



 エドは機嫌が直ったのかニコリと笑みを浮かべる。



「それじゃあ、ミアに依頼内容を話すね。シャナールに依頼したいのは「王家の魔法書」という魔法書を探してもらいたいんだ」


「王家の魔法書ね。その魔法書ってどんなモノなの?」



 私は仕事の話になったので真剣な表情でエドの話を聞く。



「う~ん、魔族の魔力って属性があるだろ?」


「属性……? そういえばそうだったわね。エドは確か全属性持ちとか言ってたっけ?」


「うん。俺は魔族が持つ属性の全ての属性を持ってるからどんな魔法も使えるんだ。火の魔法でも水の魔法でも風の魔法でもね」



 さすが魔王ね。エドは魔王だから全属性が使えるのか全属性持ちだから魔王になれたのかは分からないけど。



「でもね。その王家の魔法書には魔族が持つ属性の中で知られていない秘密の属性の魔法について書かれているらしいんだ」


「秘密の属性って?」


「秘密だから俺も分からない。その属性は王家の魔法書を読んだ者が手に入れられるらしい。だから新しく魔王になった者のみその王家の魔法書を読むことが許可される。つまり魔王のみが持つことが許されるのが秘密の属性ってこと」



 なるほど。魔王だけが持つことができる秘密の属性があるのか。

 そしてその秘密の属性を手に入れるために王家の魔法書が必要なのね。



「魔王はその秘密の属性を持ってこそ真の魔王になれる。だけど今の魔王はその王家の魔法書が盗まれたおかげで真の魔王になれていない。だからその王家の魔法書を探して欲しいんだ」



 魔王はエドだからエドを真の魔王にするために必要だってことか。

 う~ん、エドが魔王なのも心配な部分があるけどもしかしたらその王家の魔法書を読んで秘密の属性を手にいれたらエドも立派な魔王に変身するのかも。


 よし! それならこの依頼を受けるわ。

 だって今のままのエドが魔王なんてちょっと心配だもんね。





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