親友様の手の平にて4(完)
すべて会話文です。
『美夜、もう少し時間かかるってー。先始めてもいいって言ってるけど』
『うーん、まぁ此処時間制限あるからなぁ。お言葉に甘えよっか』
『二次会でカラオケでも行こうか』
『じゃあ好きなもの注文しちゃってー』
『はいよー。そういやさ、美夜の推し眼鏡って結局誰だったんだっけ?』
『ツッコミが忙しくて恋愛どころじゃないって言ってたからなぁ』
『ある意味眼鏡を存分に楽しんでる』
『うーん……個人的には美夜は創好きそうなんだけど』
『取引先か』
『年上、真面目、ちょっとお茶目でツッコミ甲斐がある。なるほど』
『いやあの子別にツッコミ目指してる訳じゃないと思うよ?』
『ただまぁ、好きになる過程が物足りないかな』
『まあゲームだからね、ご都合展開にもなるでしょ』
『でも美夜なら好き好きアピールされたら絆されるから、問題は創のほうだな』
『言い方』
『あー、歴代の彼氏もそんな感じだったもんね美夜。警戒はするけど懐かれると手を振り払えない』
『……まあそれでもサッパリしてるから男側の熱が冷めて別れるってパターンなのよねあの子』
『そこに惚れたんじゃなかったの? って毎度なるやつね』
『……もういっそのこと、もっと前から出会ってるならアリかな。創が大学生で主人公が高校生くらい』
『ほうほう?』
『こう、たまたま通った道で激突して眼鏡が吹っ飛ぶ』
『なんかデジャヴ』
『大学生はまだ夢見がちな年ごろだからね、衝撃的な出会いをかまして、謝りながら去っている主人公を見送りながら、創は呟くのさ。【眼鏡の神様、あの子でしょうか】って』
『ひ ど い』
『その神様はダメでしょ』
『デート先くらいは助言してくれるよ、多分』
『鯖江か』
『鯖江だな』
『それ拗らせたまま数年の時を経て主人公と再会するわけよ』
『運命感じちゃう?』
『再会も道でぶつかるなら運命感じちゃうかも』
『あ、でも創が運命厨なら取引先で主人公見つけただけでもドキっとするかもね』
『運命厨って言うと美夜を任せるのは何か不安』
『一途、に言い換えてあげよっか』
『そうしよう』
『そんな一途? な再会をすれば押せ押せな感じでアピールしてくれるでしょう』
『そんで美夜が絆されるわけね』
『……主人公っていうより、美夜特別ルートじゃん』
『ご都合展開にもほどがあるやつ』
『私の親友だもん! 幸せを願うのは当然だもん!』
『はいはい親友様、飲み物来たよ』
『どうどう親友様、一回目の乾杯しよう』
※福井県鯖江市は国内シェア9割を占めるめがねフレームの産地です。
これにて物語は完結となります。
お読みいただき本当にありがとうございます!
楽しんでいただけたなら幸いです。
次からは小話や後日談を書いていきたいと思っています。更新がさらにのんびりになりますが、是非読んでいただけると嬉しいです。
これからもこの眼鏡に浸食された現実世界(?)をよろしくお願いします。




