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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第六章 南の島でエルフと妖精を探そう! 編

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第75話 ジジイが分析、マザーツリーの正体とは

「ボク、なんだか、懐かしい匂いがする……」


 エルフ島の奥に隠された妖精の森、

 そこにあった一本の大きな樹が『マザーツリー』である事は、

 今のこのエアリーの反応からして間違いなさそうだわ、そして群がる妖精のメス4人。


「お、男の子?!」「男よね、間違いなく男よね?」

「大陸の方から、かすかに妖精魔法の気配がしたけれども」

「ねえ、君、名前は」「エアリーだぜ、ていうか同族はじめて見た!」


 こう比べてみると、

 セクシーお姉さんな妖精たちと違って、

 エアリーはあきらかにお子様って感じがわかる。


「私はティニア、妖精の族長よ」

「副族長のティーナ、よろしくね」

「マザーツリー守護のレイスよ」「同じくメイス、双子なの」


 見比べてみると、

 エアリー12歳このお姉様方20代後半っていう感じ、

 俗に言う『おねショタ』っていうやつだわ、エアリー大丈夫かしら。


「ボク、産まれた時からずっと仲間の妖精が居なくて……ぐすん」

「そうだったの、このティニアお姉さんの胸で甘えて良いのよ?」

「ほ、本当?!」「ええ、さあいらっしゃい」「……ティナ」「お言葉に甘えたら?」


 ティニアさんに抱きつくエアリー!


「うああああああああん!!!」


 あーあ泣いちゃった、

 ずっと私が一緒だったとはいえ、

 やっぱり同じ妖精に甘えたかったんでしょうね。


(ってティニアさんの表情、ちょっと怖い)


 あれは獲物を狙う目というか、

 なんだか舌なめずりまでしているし!

 エアリーはその大きすぎる胸に埋もれて泣き続けている。


「スクウィーク様、大丈夫でしょうか……スクウィーク様?!」


 いつのまにかマザーツリーの所へ。


「ふむ、やはりな」

「そうなさいました?」

「この樹、母体である」「すなわち」「妖精を産む母であるな」


 樹がお母さんなんだ!

 それがマザーツリーの正体、

 さすがは『マザー』っていうだけのことはあるわ。


「じゃあ、新しい妖精がここから」

「それには条件があるのよ」「あっ、ティーナさん?」

「この中で妖精の男女が愛し合う、しかもちゃんと心が通じ合ってないと産まれないわ」


 中でって、どこから入るんでしょ。

 とか思っていたら上から木の実が落ちてきた!

 慌ててキャッチする双子のレイスさんメイスさん。


「久しぶりだわ」

「しかも真っ赤、これは歓迎ね」

「えっ、マザーツリーの実?!」「エアリーさんに」「食べさせなきゃ」


 2人して大きな実をエアリーの所へ持って行く、

 ティニアさんの胸から顔をあげてその実を見るエアリー。


「それ……マザーツリーの実?!」

「ええそうよ、マザーツリーが食べてって、ほら、さあ」

「ええっとティニアさん、ごめん、ボク、食べられない」「えっ」


 首を左右に振るエアリー。


「どうして? 凄く美味しいわよ」

「だって、その実を食べたら、ボク、もうティナと旅が出来なくなっちゃう」

「ちょ、エアリー、どういうこと?!」「本で読んだんだ、マザーツリーの実は、食べるとそこから離れられなくなるって」


 一瞬、悪い顔になった副族長のティーナさん!


「知っていたのね」

「うん、本を読んでなかったら危なかった」

「エアリー、ナイスだわ」「あの本のおかげだよっ!」「我も安心である」


 うん、間接的にスクウィーク様もお手柄だわ。

 双子がエアリーにマザーツリーの実を近づける。


「食べてよ、そして一緒に暮らそう?」

「そしたらずっと、ずーっと甘えさせてあげる」

「ごめん、ボク、ティナを裏切れないから」「エアリー……」


 私の胸元へ入り込むエアリー。


「……仕方ないわね」

「ティニアさん、ごめんなさい」

「いいのよ人間さん、そのかわり、お願いがあるの」


 なんでしょ、

 また治療かしら?


「はい、どのようなお願いかしら?」

「私を……一緒に連れて行って貰えるかしら」

「はいっ?!」「エアリーくんと一緒に、旅に」


 まさかまさかのお願いだわね。


「それは、どうして」

「もう私たち、4人しか残ってないの、だから逃がしたくない、

 でもそれが駄目なら、私がついて行くしか、そして心が通い合えば……」


 スクウィーク様が戻ってきた。


「マザーツリー無しでも子を生せる、と」

「それは難しいの、だから旅が終わってから、またここへ」

「ティナ、どうしよう」「そうね、円満に口説くのであれば、まあ」


 妖精同士なんだし。


「それにここ、飽きたし」

「族長!」「ティーナ、新族長をお願いね」

「「ティニア様!!」」「ふたりは揃って副族長で、レイス、メイス」


 そうなると平妖精ひらようせいが居なくなるわね。


「スクウィーク様」

「そうであるな、ただ相棒はティナ嬢でいけるのか」

「ボクが読んだ本だと異性のエルフが好ましいらしいよ、ティナは人間だけど」


 と、いうことは……!!


「ティニアさん、エルフの男性の言う事、きける?」

「……エアリーくんと、お付き合いできるのであれば」

「じゃあ後はエアリーの決断次第ね、どうする?」「ボク……ボクは……!!」

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