第74話 まさかの人魚族にジジイもびっくり!
「スクウィーク様、人魚族というのは」
「伝説の存在である、我も会ったのはこれが初めてぞな」
「コンベル様は」「私もです、竜人族ならありますが」「ちょ、情報増やさないで!」
しばらく待つと、
子供を抱えて戻ってきた。
「息子のスミィです、ご覧の通り鱗が」
シュガルさんが抱えると下半身が見える、
これは水カビね、劣悪な水槽で魚を飼うと生えるやつ。
「なんでこんなことになってんだ?」
「あっ妖精さん! 息子は生まれつき身体が弱くて」
「ではコンベル様」「承知しました、魔力を」「エアリーも」「治すか」
こうして3人(聖女+妖精+エルフ)による回復魔法、
光に包まれると白い鱗がぼろぼろと落ちて行った、大丈夫かしら?
「……ママ、かゆくなくなった!」
「本当スミィ?!」「でも、ひりひりする」
「半日もすれば幕が張って、また鱗が出来るわ」「我慢するー」
良かった、けれども……
「ええっと、治療はしましたが、根本的な部分、弱い皮膚までは治ってないと思われますので」
「はい、それはわかっています、でも、これでも息子が少しでも楽になれれば、ありがとうございます」
「良かったのである、それで治療費をさっさと払うのである」「はい、少しお待ち下さい」「ありがとーー!!」
母と息子揃って沈んで行っちゃった。
「……リラント様、もう戻ってこないってことは」
「それは無いと思われますじゃ、もしそうなったら我々で払うまで」
「うーん、おいくらでもいいから、何か対価を頂くことが重要なのですが」
そう、聖女の修行として。
ざばあぁぁーーーっっ!!
「お待たせしましたー!」
「ちょ、その両手に持って掲げているのは」
「そのあたりで浮いていた、ラッコです、どうぞ!」
いやいやいや、いらないわよそんなの!
ラッコさんもなんだか不思議そうな表情してるし!
なんていうか、首を傾げて『もきゅ?』ていう感じだわ。
「もう少し、きちんとした物はいただけませんか」
「はあこれ以外ですと、もう大したものは、後は真珠くらいしか」
「そうそうそれ、それくださぁーい!」「では早速持って来るから、もうちょっと待っててね」
という間にリラント様に尋ねる。
「エルフと人魚族の関係は」
「漁の時に絶好の狩場を教えていただいたりしておりますじゃ」
「なるほど」「お礼に陸で獲れる餌もとい食事を」「……持ちつ持たれつですね」
餌付けしてるんだ!
「お待たせしました~」
「えっ、そんなにも?!」
「これで良いでしょうか」「十分です!!」
拳くらいの特大真珠が十数個も!
コンベル様が身を乗り出して受け取る、最初からこれ出しなさいよって、
そして最後に頭を下げて『ありがと~』と言って潜って行った人魚さん。
「ありがたや、ありがたや」
「リラント様、それでお願いがあるのですが」
「はい、なんなりと」「この島の妖精にお会いしたいのですが」
洞窟を一緒に出ながら会話。
「妖精の場所はわかっておりますが、あまり近づかないようにしておりますのじゃ」
「それはなぜ」「妖精の言葉はエルフにとって絶対服従、何を命令されるか」「それは怖いわね」
「ボク、そんな無茶言わないよ!」「はい、ありがたいことですが島の妖精は……道だけお教え致しましょう」
そうして連れて来られた場所は、
島内の深い森でとても道なんてありはしない。
「あの、どこに道が」
「ボクには見えるよっ!」
「エアリー、本当?」「ついてきなよ!」
私とスクウィーク様がついていく、
足の踏み場もない森のはずが普通に進める、
しかしリラント様とコンベル様が足を止めたまま。
「エルフは無許可で行くと怒られますのじゃ」
「わたくしも行かない方が良いと、エルフの本能が」
「はい、ではお2人は先にお戻りください」「気を付けてなっ!」「「ははっっ」」
あっ、エアリーの言葉が命令になっちゃった。
(まあいいわ、さて、いったいどんな妖精が居るのかしら?)
エアリーもワクワクしているわね。
「なんだか懐かしい感じがするー」
「エアリー、それてやっぱり、妖精の」
「マザーツリーだねー、感覚しか覚えてないけどー」
ということは、
やはりこの先には!!
「この森、幻影であるな」
「スクウィーク様、やはりそうでしたか」
「強力な精霊魔法ゆえ、妖精の先導が無いとおそらくエルフ以外はたどり着けないのである」
そして進んで進んで奥へ奥へと歩いて行くと……!!
「あったーーー!!!」
森の中の開けた場所、
そこに大きな大きな樹が!
見ただけでわかるわ、これが『マザーツリー』なのを。
「ちょ、あんたたち人間?!」
女性の声が!
その方向を見ると……!!
(お姉さんエルフが4人も!!!)
しかもセクシー系だわ。




