第73話 ジジイとついにエルフ島上陸!
「……はっ、こ、ここは?!」
「ティナ、目覚めたか、ここはエルフの島だぜ」
「エアリー」「お腹空いた、島の果物に魔法かけてよ」
見ると見慣れない果物が!
「こ、これは」
「気付かれましたか、パパイヤとマンゴーでございます」
知らないお婆さんエルフだわ。
「あの、ティナと申します、ベッドをお借りして申し訳ありません」
「ティナ、はやくー」「はいはい、んっと……」「ココナッツジュースでございます」
「ありがとう、……美味しい、ってエアリー待ってね、はい浄化」「んぐんぐんぐんぐ、うんまぁ~~~い!!」
生き返ったみたいな顔しているわ。
「ごめんなさい、私、疲れて寝ちゃったみたいで」
「事情はルビシーから聞いております、族長のリラントと申します」
「はい、押しかけちゃってごめんなさい」「妖精様の魔力により、たった1日で来られたとか」
もはや魔力の暴走に近かったわね。
「あの、ビジランテ様たちは」
「おもてなしをさせております、それよりもお願いがありまして」
「あっはい、聞いています、治療して欲しい方がいらっしゃるのですね」
大きく頷く族長のリラントさん。
「その前に我々エルフも」
「えっ」「お食事がお済みになられたら、いらして下さいませ」
「は、はい」「ティナ、こっちだぜ」「パンに果物に、これは」「干し肉だな」
ありがたく料理を頂いたのち、
明るい外へ出る、南国小屋がいっぱい、
乗って来た船も見えるけど相変わらずボロボロね。
(エルフのお婆さんがちらほら見える)
これは単純に過疎の村なのか、
それとも若いのはみんな漁に出ているのか……
「聖女様」「あっルビシーさん」
「勇者様御一行は、あちらの屋敷ですよ」
「ありがとうございます、エアリー、隠れる?」「ここでは威張ってみようかな~」
ルビシーさんが深々と頭を下げる。
「ありがたやありがたや」
「ルビシーさん、それで治して欲しいって言っていた方って……ひょっとして、妖精?」
「それはのちほど、妖精ではありませんしエルフでもありませんが、まあ、今はあちらへ」
おそらくこの島で一番大きな建物かしら、
入るといきなりお酒の匂いが、そして奥では、
エルディス様たちがエルフのおばさんをはべらせてお酒を呑んでいた!
「おおティナ、起きたか!」
「また何をやってらっしゃるのですか」
「歓迎されているぞ、ティナも呑むか?」「お酒はちょっと」
ていうかコンベルさんまで!
「真面目な貴方が何をなさって」
「すみません、同族の魅力的な女性に、つい」
みんなおばさんでは?
と思ったけど元々がみんなジジイですものね、
70歳(人間換算)でも35歳(人間換算)相手ならダブルスコア若すぎる、まであるわね。
「それはそうとコンベルさんのフルーツにも浄化魔法を」
「ありがとうございます、自然な魔力回復ではなかなか追っつかなくて」
「それを頂いたら早速ですが治療だそうですよ」「わかりました」「で、では私から、最近どうも腰痛が」
コンベルさんがはべらせていたエルフさんから、
おばさんでもやはりエルフ、お綺麗なお方だわね、
ということで順に治療していくとお婆さんエルフ達も入口から次々と。
(結構な人数、居るものね)
しかしみんな女性。
「あのすみません、男性のエルフは」
「漁に出ておっての、日が沈む頃には」
「いらっしゃるのですね、良かった」「もう7人だけじゃが」
エルフは元々の魔力のせいか、
治癒魔法で治り易いわね、みんなスッキリして帰っていく、
もちろんエアリーの精霊魔法がエルフにとって相性が良いのもわかるけど。
(エルフが妖精族を奉る理由が、これにもあるのでしょうね)
それはそうと、
ここには妖精を探しに来たのだったわね、
やたら置かれる綺麗な貝殻(この島での通過らしい)より、それを聞くべきだったかしら。
「ティナさん、次で最後だそうです」
「ビジランテ様ありがとう、って族長さん?!」
「はい、私も体中あちこち」「コンベルさん」「では一気に」
魔力増し増しで一気に治療する!
「……おお、ありがたい」
「ではリラント様、お目当ての治したい方の所へ」
「ティナ、その前にー」「はいはい魔力補強ね、ヤシの実でいいわよね、コンベルさんも」「感謝致します」
ということで族長さんについていく、
一応は護衛にビジランテ様が、ってスクウィーク様もなぜかついてきた、
これはアレね、呪いでお楽しみが出来ないからね、と行った先は……崖に囲まれた入り江だった。
「こちらに降りる階段がありますじゃ」
「あっはい、スクウィーク様、気を付けて」
「我は微妙に浮いておるから大丈夫であるぞ」
降りると海水の入り込む洞窟が、
端は陸地になっているわね、狭い道、
スクウィーク様がライト魔法をつけてくれる、そして奥へ行くと……!!
「シュガル様、治療できる者を連れて参りました」
すると海の中から女性の顔が!
「……本当に?」「はい」
「では待っていてね、連れて来るわ」
そう言って再び潜ったが、
顔が沈んだ直後、水面に魚の尾びれが見えた!
「あの、もしかして、ひょっとして今の方は」
「はい、人魚族の方でございます」「に、人魚って!!」
これまた意外な!
さすがにこれは、びっくりだわ。




