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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第五章 貿易都市でジジイは美食家となる! 編

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第59話 ジジイとダンジョンへ行く前に、まーた自称エルフの関係者が!

「よし、行くぞ」

「はい、エルディス様」

「おおっとジジイが酒臭くない!」「エアリー、それ普通よ」


 早朝、さすがにダンジョン行きとあって昨夜はお酒は控えめにしたジジイども、

 もちろん呑んでないとは言わない、しかしきちんとした戦闘モードで冒険者ギルドへ、

 やはり王命のおかげかそこそこ混んでいる中でも優先されて受付へと案内された。


(ビジランテさんが前もって、色々としてくれたそうで)


 約50年前、当時15歳のアサシンは、

 本当にパシリとして苦労したんだなあって思う、

 それは最終魔王討伐後、速攻で姿を消したくらいに。


(それが68歳になって、同じことをやらされるなんてね)


 とか他人事に思ってないで、

 冒険が長引くなら私もやれるようにならいと、

 私だってもう15歳、後でビジランテ様に相談しようっと。


「なるほど、沼地ダンジョンか」

「とにかく足を取られます、底なし沼にも注意して下さい」

「大丈夫だ、身体を横にして浮けば良い」「その間に魔物が来ますが」


 という受付嬢とのやりとりを、

 リーダーのエルディス様がやったのち、

 さあ街から離れたダンジョンへ出発という所で2人の男性が待っていた。


(おじさんとおじいさんだわ)


 エルディス様が対応する。


「なんだお前たち」

「エルフの関係者募集と聞いた」

「そして仲間も募集しているとお聞き致しまして」


 おじさんは大きな弓を背負っている、

 おじいさんは紳士的な格好、こっちは冒険者に見えない。


「俺はリアライ、俺の師匠はエルフの弟子だ」

「そのエルフは」「俺は会った事は無い」「師匠は」「隠居した」

「会えるか」「施設に居るが痴呆が進んでいてな」「弓の腕は」「任せろ!」


 続いて老紳士さん。


「おはようございます、コンベルと申します、エルフの住む森を治める辺境伯の執事をしておりました」

「ではエルフとの繋がりは」「先々々々がとある条件で相互不可侵に」「場所は」「ざっくりでしたら」

「なぜ辞めた」「先日70歳となりお暇を、そこで夢だった冒険者に、まだまだ新人冒険者でございますが」


 どうやって戦うんでしょ。


「ガイア、どう思う」

「見た感じの戦闘はどっちもイマイチ、いや、イマヨンとイマサンだな」

「待つが良い」「スクウィーク様?」「コンベル殿の方は、なかなかの魔力よのう」


 あっ、魔法使いさんか。


職業クラスは何だ、冒険者としてのな」

「一応、攻撃魔法も回復魔法も使えはしますが」

「賢者か」「区分的には、しかし5・6回で魔力が尽きてしまうゆえに回復待ちを」「俺なら矢が40本あるぜ!」


 なぜか勝ち誇るリアライ、

 いや矢は無くなったら終わりでしょう、

 落ちたり刺さったりしたの抜いて使ったとしても。


「ビジランテ、どう思う」

「リアライさんは体格は良いですがタンクは」「盾を用意しよう」

「コンベルさん、馬の引手は出来ますか」「むしろ得意です、お任せあれ」


 さすがは貴族の元執事さん、

 って運転だけさせてダンジョン前で待たせるのかしら?


「わかった、では連れて行くだけ連れて行ってみよう、良いなティナ」

「はいエルディス様、エアリーも良いわね?」「……」「んもう、急に人見知りしちゃって」

「では馬車を持ってきます」「お願いしますビジランテ様」「俺も大盾を急いで持ってこよう」


 こうして7人パーティーで移動、

 運転は場所を知っているというコンベルさんに任せて、

 ビジランテさんが馬車内に入る、そしてリアライさんから情報収集。


「最奥は凶悪なラミア系の魔物が多いが、その手前のサソリ系エリアがやっかいだ」

「どうやって進むのだ」「数が多いので駆けつけるのをお奨めする、広範囲魔法がやれるなら楽だが敵がほぼ無限に沸く」

「しかし沼地であろう」「だからわざわざ木の板や、パーティーによっては小型の木船を用意する者もいる、朽ちたのがいくつも放棄されている」


 沼地の漁師みたいなことするのね。

 

「俺はガイアだ、リアライ、弓はどういった技術を教わった」

「瞬時に敵の急所を見抜いて撃つ技術、あと風を打ち破る方法、空飛ぶ魔物への遠距離攻撃とか」

「しかしダンジョン内だぞ」「なのでラミアに対する急所撃ちは任せて欲しい、眉間を撃ち抜いてみせる」


 すでに何度も経験しているみたいね、

 これはこれで期待できるのだけれども……


「失礼、ビジランテと申します、エルフの情報は」

「師匠なら、ただ『エルフの女は美しかった』という情報がメインで」

「所在などは」「わからない、そもそも師匠の師匠はエルフの森から巣立ったエルフだったらしく過去は語りたがらなかったそうだ」


 うーん、

 本来の目的(エルフや妖精の情報収集)としてはハズレだけど、

 冒険者としては、まあまあそこそこイケるのかしら、実際に見てみましょう。


(もう1人の元執事さんは……まあいいか、ジジイだし)


 そうこうして長い時間をかけ、

 ようやく目的の沼地ダンジョンへと到着したのでした、

 あっ、馬車の預かり所がある、親切! もちろん有料だけれども。


「よしコンベルどうする、来るか」

「はい、是非ともよろしくお願い致します、エルディスさま」


 あれ、魔法を使うなら……杖は?

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