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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第五章 貿易都市でジジイは美食家となる! 編

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第54話 若きジジイと、真面目な打ち合わせ

「魔王の居るような場所は近くに町は無い、村も無い、だから保存食を用意しておくべきだ」

「はいビジランテ様、その食材を集めて、出来れば樽に仕込んで移動ですわね」「贅沢言えば馬もだな……」

「いやあ商業都市の酒を残しておいて良かったわい」「やはり酒はこれぐらい濃くないとな」「我も同感である」「ジジイうるせえ」


 温泉露天風呂上がり、

 広い寝室をあてがわれて、

 ってこれ使ってない病室よね大部屋の。


(6人部屋なのは、ありがたいけど!)


 酒盛りでご機嫌なジジイ3人を放置し、

 若きジジイとこビジランテ様と真面目な打ち合わせ、

 良かった、ようやくきちんとした仲間が入ってくれて……ジジイはジジイだけれども。


(ちなみに寝間着装束だそうです)


 それはそうと話の続きを。


「情報としては最新の魔王情報ですわね」

「そのあたりは品物を運ぶ商人に聞いた方が良い」

「商業都市で情報は」「すでに陛下が知っているくらいの情報しかなかった」


 やはり情報は生き物、

 貿易都市で本格的に聞き込みをした方がいいわね。


「ボクの仲間についても聞けるかなあ」

「ビジランテ様、妖精の情報を仕入れる事は」

「うーん、冒険者ギルドだな、あとこれは裏技だが」「ふう、干し柿うまいな」「それボクの非常食ー!」


 エアリー可哀想、

 明日朝、果物をいただかなくちゃ。


「しかしビジランテ様、情報収集のコネは」

「路銀がなあ、出せるか」「今は豊富にありますが、今後を考えると」

「……そうだ、情報と引き換えに治癒魔法をかけるというのはどうだ」「構いませんが、それだと……」


 教会での辻治癒は控えた方が良いのかしら。


「ではまず、街の有力者や怪我持ち高レベル冒険者に声をかける、

 そしてティナが自ら出向いて治癒してくれ、それまでは教会は」

「わかりました、しかし最終的には」「ああそうだな、そこは仕方が無い」


 後で『値段自由だってー?!』てなっても、

 並ばなくて良いしこっちから出向いてあげるのを先にすれば、

 まあそれほど怒られないでしょ、騙されたとか言われても困ります。


「俺がいくら呑んで身体を壊しても、嬢ちゃんが治してくれるから助かるな!」

「ガイア様、だからってほどほどにして下さい、さすがに治癒にも限度があります!!」

「ティナさん、御大の皆さんは注意して利くようなタイプでは無い」「あきらめるしか、ですか」


 とはいえ小言は続けよう。


「とりあえず俺は情報収集だ、ティナさんもできれば」

「大きい教会でまずはお話を、幸いにもここで紹介状をいただきました」

「我らはどうすれば良い」「スクウィークさん、ダンジョンでも」「あったかの」「かなり離れてますが」


 私はついて行かなくて大丈夫かな、

 回復ポーション多めに持たせるとか、

 あとは冒険者ギルドで僧侶を借りるとか。


(そうなると、新メンバーを探す手もあるわね)


 とりあえず提案してみましょ。


「ビジランテさん、お一人で大変でしょう、新たな仲間を」

「うーん、まだ早いかな」「でも、よろしいのでしょうか、その」

「そこまで心配してくれるなら奴隷でも買うか」「戦闘奴隷ですか」「タイミングが合えば良いのが釣れる、値は張るが」


 ようは横取りみたいな形になるのかな。


「なあ、逆にメイド雇うのはどうだ?」

「エアリー、戦闘能力の無い子はお荷物になるわ」

「じゃあ戦闘能力のあるメイドをだな」「そんな都合の良い話が」「ふむ、探してみるか」


 なぜか乗り気のビジランテ様。


「まあとにかく、到着してからですよね」

「そうだな、他にも考えている事はあるが、まあそれもナベックで」

「戦闘メイドか、ワシとしては若い方が良い」「俺は馬車の運転が出来るのが」「我としては回復役をもう1人といった所である」


 すっかり出来上がった酔っぱらいジジイ、

 明日になったらもうすっかり忘れていそうだわ、

 とにかく、さっさと貿易都市ナベックへ行ってしまいましょう。


「はいはいお爺ちゃんたち、そろそろ消灯の時間よ」

「おお、闇夜で呑む酒もオツだな」「心眼で呑む、俺の好みだ」

「ライト魔法くらいなら我でも」「寝なさい!!」「ティナさん、あきらめよう」「ティナ、防御壁張るぜい」


 明日は二日酔いのジジイを運ぶ予定、しかも3人。


(まったくもう……でもなぜか憎めない……かな?)

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