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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 魔王討伐パーティー結成は、まずは勇者から! 編

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第6話 驚愕するジジイ!

「お、お前、ニルド、魔王を倒す旅に出ると言って、準備しておったではないか!」

「はい大師匠、それは嘘ではありません、ただし行くのは遠く離れた別大陸ですが」

「ではお前の想い人というのは」「女勇者ファラウさんです」「あの全盛期の俺みたいにでかい女か!!」


 やだ、なにそれ怖い、

 そんな巨女が好みだったんだニルド様、

 ちょっと見てみたいなとも思いながら二人の会話を引き続き聞く。


「包容力があると言って下さい」

「たった3年で『ここで学ぶ事はもう無い』と言って去った女だぞ?!」

「はい、むしろここに3年も居てくださった事に感謝しています、特に私にその、様々な個人指導を」


 あーこれ、少し顔を紅らめている所を見ると、

 もうすでに美味しくいただかれちゃっている感じかしら、

 こればっかりは仕方ないわね、イケメンだし、まあ私にとっては良い迷惑だけれども。


「うぐぐぐ、破門だ! お前のような勇者は、破門じゃあああああ!!!」

「わざわざ自由にして頂けるのですか、ありがとうございます、これでファラウさんに心置きなくついて行けます」

「ニルドよ」「はいサムエル師匠」「父上はこう言っているが、個人的には応援している、行くが良い」「ありがとうございます!」


 サムエル様に深々と頭を下げるニルド、

 そして元・大師匠のエルディス様にも礼、

 くるりと回って私の方へ来て、両腕を握られた!


「すまない、だが私は真実の愛に生きる、同じ魔王を倒す者同士だ、

 大陸は違えど、もう二度と会わない可能性が高いが、遠く離れていても、共に頑張ろう!」

「は、はあ」「では待ち合わせ場所で首を長くしているファラウさんの所へ行くよ、それじゃ!」


 こうして出て行ったニルド様、

 他のお仲間勇者には何も言わないのね、

 お別れの言葉どころか見すらせず……当の残され勇者はポカーンとしてたり唖然としてたり。


「やーいフラれてやんの」


 妖精エアリーが胸元で私にそう呟いたので、

 うるさいわね、の意味を込めて胸をトスンと叩くと、

 ちいさな声で『ぐえっ』と聞こえた、まあこのくらいなら大したことはないでしょ。


「くそっ、まさかあんな『淫乱バーサーカー』に大切な弟子を奪われるとはっ!!」


 なにそのパワーワード、

 とんでもない二つ名の勇者ね、

 それはさておき、これで選ぶ相手がいなくなってしまった。


「父上、弟子はいつしか巣立つものかと、それより聖女ティナ殿、どうしようか」

「そうですね、その」「ひとり居なくなってしまったが、次点を選んでくれたまえ」

「えええぇぇぇっ……」「父上、そろそろ気を確かに」「お、おう、さあティアよ、誰を選ぶ」


 そう言われましても……

 一応は一言ずつだけでも聞いてみよう、

 これで気が変らなければ、うん、もうそうなったら……


「ええっとイザル様」「今ならハーレムの正妻だ!」

「それは確定なのですか?」「もちろんだ、勇者が決めたことだ」

「……お断りします」「なにっ?!」「公私混同はしない主義ですので」


 イケメンにクラッと来たのは置いといて。


「それでフィオネさん」「何かしらぁ?」

「そういえばフィオネさんは、ファラウさんという方の所へは」

「私はああいうのより、きゃわゆぅ~い女の子が好きなの、ティナさまみたいなぁ」


 駄目だわ、うん、これは無理、絶対に嫌、

 なんだか言葉が私の聖女服の中へゴソゴソ入り込んできそうな口調にゾワゾワする、

 これで絡み取れると考えているその百合脳が私とは完全に住む世界が違って、相容れない。


「オムイくん、私に何か望む事はあるかしら?」

「はい、出来れば、色々と教えて欲しいです、そして、引っ張ってくれれば」

「勇者よね?」「こんな勇者でごめんなさい」「ため息しか出ないわ」「……僕もです」


 私が欲しいのは即戦力、

 そうでなくても最低限の統率力は欲しい、

 何より一緒に組んでパーティーが強くなるイメージが湧かないと。


(私は、ハーレムの一員にも、百合にも、駄目男を育てる女にもなる気はない)


 個性がみんな、悪い方に寄っちゃってるのよね、

 私とは合わない方向に……俺様系も、仲間の男性をバカとかいう女も、

 聖女様に染められたい系、弟系受け勇者も、どれもこれもみんな、お断りよ。


「決まりましたわ」「「おお!!」」


 勇者二世代で声を揃えている、

 でもあきらかに期待の声……少し胸が痛む、

 だけれど。こればっかりは譲れないわ、素直に言っちゃいましょう。


「この中で、一緒にパーティーを組める勇者様は……居ません!!」

 

 私のその言葉に、

 また違う表情で驚愕するジジイ、

 いえ老勇者エルディス様、まあこれは、仕方がない、私は悪くない。


(ていうか、こういう時の予備とかいないのかしら?!)


 もしこの用意された勇者がここのトップ4であれば、

 5番手から8番目までずらりずらりと並べて欲しいわ。

 勇者親子は難しい表情、そして勇者サムエル様が声をかける。


「父上、こういう場合は」

「うむう、ティナはどうするつもりだ」

「はい、もうこうなったら道中で探すしか」「それはこちらの立場が」


 知らないわよ、そんなの。

 勇者サムエル様が真っ直ぐに私を見て語る。


「ではこうしよう、これはあくまで提案なのだが……」


 果たして、どのような言葉が?!

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