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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第四章 過ぎ去りしジジイを求めて、おそらくはここで出会えるはず! 編

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第50話 ジジイが決断、選んだのは……?!

「これは珍しい、エンシェントサラマンダーだな」

「うむ、肥大化してさらに硬くなっておる、これは不味い」

「相当長い間、魔力を蓄えて成長してきたようであるな、恐ろしい」


 伝説のジジイが3人、

 揃いも揃って警戒するレベルの敵、

 その巨大なサラマンダーに4人のビジランテ様も警戒している。


「あまりの硬さにオレ達が何人斬りかかっても傷ひとつ付かない」

「だが、かつての仲間と同じ組み合わせ、同じ強さが集まればっ!」

「さあ頼んだ、50年以上昔の、あの頃のように」「完璧な連携を、見せて頂戴!」


 その言葉に頷くジジイ3人、

 少し遅れて私も頷く、顔を覗かせたエアリーも!

 まずはスクウィーク様が杖を前に出して、魔法を詠唱する!!


「ディフェンスダウン! マジックウィークン! ディープスリープ!」


 そして私も光魔法を!


「ホーリーレインボーアロー! スパークピューリファイ! プリズムストップ!」


 これに胸元のエアリーが!


「ティナ、敵はどんどん弱体化してるよ!」


 サラマンダーもじたばたしている、

 悶えながらも体当たりしてくる巨体を、

 ガイア様が三又の槍で弾く、凄いパワーね!


「ふんっ、裏返してやるわい」

「おいっ、一回転したぞ」「なにっ?!」


 エルディス様の言う通り、

 くるりと回って巨大な尻尾で潰しに来た!

 そこへ4人のビジランテ様が剣で同時に弾いた!!


「おお効くぞ!」「重いが弾けた!」

「これは行けそうだぞ」「初めて希望が……うあっ!!」


 更に回転して今度は4人が弾かれる!

 その直後、ガイア様が渾身の槍でサラマンダーを止める!!

 しかし大口を開けて、こ、これは火魔法?! 私とスクウィーク様は同時に杖を構える!


「クリアミスト!」「アイスバリア!」


 そしてサラマンダーの下へ潜り込むエルディス様!!


「ここじゃああああああああああああ!!!」


 喉元を剣で一閃すると、

 大量の青い血が噴き出て、

 サラマンダーは仰向けに倒れ……弱弱しくバタバタしはじめた!


「よし、トドメだビジランテ共よ」

「はあっ!」「せやっ!」「とうっ!」「やあっ!」


 こうしてサラマンダーの首を斬り落とし、

 無事、ボスを退治する事が出来たのでした。


「ふう、大変だったなティナ」

「ええ、貴方のおかげでもあるわエアリー」「照れるぜ」

「やはりまだワシもやれるの」「トドメだけだがな!」「ガイア、それを言うな」


 スクウィーク様も息を吐く。


「これでこの街も当分は大丈夫であろう」

「ああ感謝する」「さすがスクウィークだ」

「では帰りになるのだが」「上りになるから階段よ」


 4人のビジランテ様が言葉を続けたが、

 最後の女ビジランテ様が衝撃的な言葉を!」


「おいおい、ここ地下100階以上じゃないのか?」

「まったく俺達ジジイに厳しいな」「途中で一泊するかのう」

「あのビジランテ様、近道は」「ティナ様お任せを、私たちが全員、背負って運びます」


 ということでみんなおんぶ、

 良いのかしら? 私は当然、女性ビジランテ様に。


「途中でワシが漏らしたら済まぬ」

「本当に俺はしがみ付いているだけで良いのだな?」

「これはラクであるな、昔のビジランテはここまで気は回らなかったが」


 そしてみんなで、

 おそらくは正規ルートを逆走して戻る、

 うん、速い速い、ぐんぐんぐんぐん、魔物なんかも余裕のスルーだわ。


(素早さ特化のアサシン、さすがね)


 途中で休憩スペースが何回かあったものの、

 あっという間にこの先がダンジョンの出入口、

 みんなビジランテ様から降ろされる、もちろん私も。


(そして4人ずらっと並んだ)


 改めて何か言うみたい。


「エルディスさん、ガイアさん、スクウィークさん、ティナちゃん、みんな本当にありがとう」

「さあここで問題だ、本物のオレ、すなわちビジランテ本人がどれだか、果たしてわかるかな?」

「こいつだ、というのを手に取って一緒に出よう、正しければ出ても姿が消えることは無い、本物であれば」

「慎重に選んでね、1度っきりのチャンス、ある意味、最初で最後のチャンスよ、誰が当たりかしらね、ふふふ」


 ラストにこんな難題を!

 どうするのかしら、と思っていたら……!


「ふん、くだらん、さあ行くぞ」「エルディス様?!」

「お嬢ちゃん、なんて声を出すんだ、大丈夫だ心配ない」「ガイア様……」

「ティナ嬢よ、出ればわかる」「えっ、ということは、ひょっとしてひょっとしたら」


 結局、誰も選ばずに外へ出た私達、

 夜の地上に上がっても、ビジランテさんは誰もついてきてはいない。


「やはりだな、ワシの思った通り、あの中にビジランテは居なかったようじゃ」

「俺もわかっておったぞ、正しい決断、正しい選択だな、本物なら選ばずとも、ついてきているはず」

「我は思うに、下手に選らんだらそやつが『ビジランテ』としてついてきていたであろうな」「えっ、みんな偽物?!」


 エアリーも顔を出す。


「あれ、ボクが感じ取った答えは、25歳と28歳と37歳と29歳だね!」

「ならエアリーは最初からわかっていたのね」「だから選ばないのが正解さ!」

「それは良いのだけれども、だったらパーティーの新メンバーは」「もう良い、寝るぞ」


 ということで、

 借りているお屋敷に戻ったのでした。


「ええっと、明日は」「出発だ」「えっ、もう?!」

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