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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第四章 過ぎ去りしジジイを求めて、おそらくはここで出会えるはず! 編

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第42話 ジジイと一緒に、この街について聞こう!

「はい次の方どうぞ」

「ダンジョンで呪いを受けちまって、出来るか?」

「解呪ですね、私が疲れて次の方への間、休みが少し必要になります」「俺は」「謝礼金は自由です♪」


 と軽く圧をかけたここは翌朝の教会、

 ここ商業都市ネブラスで最大にして最古の、

 ネヴィラス派による聖地らしい、確かに神官はいっぱい。


「前にここで聞いたら、とても出せる金額じゃなかった」

「運が良かったな、ティナはワシの昔の仲間、クレアの弟子じゃ」

「で、では貴方様は伝説の勇者エルディス様!」「はい治りましたよー」


 治すのは早いのよ、

 魔力が一気に減ってエアリーも疲れるけど、

 昨日ほどじゃないけど今回はほんっと人が多いから……


「持っている全財産だ、武器防具は勘弁してくれ」

「あの、山賊や追剥おいはぎではありませんから」「よし次だ、だが少し待て!」

「では裏へ」「どうぞ、こちらです」「ありがとうございます」「いえいえ、回復するまでお休み下さい」


 と案内してくれた若く見えるおじさん、

 いや年齢聞いた訳じゃないけど見た感じがそう、

 30代前半に見える40代って感じ、神官や僧侶と1人だけ服が違う。


(彼がきっと、例のアサシンね)


 いつのまにか紛れ込んでいた列整理のお手伝い、

 教会の方々だと荒っぽい事は苦手なので(出来ないとは言わない)、

 エルディス様ひとりじゃ手におえない場合に手刀しゅとうで黙らせてくれるらしい。


「ふう、ここも果物いっぱいね」

「リンゴがいいかなー」「はい浄化っと」

「んぐんぐ、今回は隠れながらだからボク、集中できるよ!」


 この部屋も果物の補充を頼まなければ治療の間は誰も入らない、

 おそらく司祭クラスの控室なんでしょう、部屋の主に悪いわね、

 そして落ちついからエアリーは私の胸元へ潜り込んで、教会の元の位置へ戻る。


「これはこれはティナ様、おはようございます、そしてありがとうございます」

「貴方はネヴィラス様」「はい当主でございます、この商業都市ネブラスを造った家の」

「ダンジョンの上に建てたと聞いておりますが」「説明致しましょうか」「はい、治療しながら」


 待っていたお婆さんにさくっと治癒魔法を。


「お、目が、目がはっきりと!」

「お代は自由ですよ」「では夫の形見を」「それは持っていた方が」

「では私が出しておきましょう」「ネヴィラス様、よろしいのですか」「この方だけです」「ありがたや」


 流れ作業で話を聞く。


「そういえばティナ様、他のおふたりは」

「ガイア様とスクウィーク様は、この教会の僧侶さんの案内でダンジョンへ」

「そうですか、ウチの僧侶なら回復も安心でしょう」「えっ、潜って行っちゃってるんですか?」「おそらくは」


 エルディス様も頷いている、

 アサシンさん(おそらく)も列を詰めるよう促す仕事をしてくれているわね。


「あれですか、ダンジョン攻略の拠点が段々と大きくなったみたいな」

「そうです、それどころか我が先祖が地下5階までを普通の街として整備しまして」

「ええっと、治安担当、ですよね?」「はい、この街を造ったネヴィラス家の義務です」


 貴族にしては丁寧な口調、

 まあ相手がこういう聖女だからっていうのもあるのでしょうけど、

 なんとなくそこまで悪い人には思えない、ではなぜ他と仲が悪いんでしょ。


「あまり見せたくないが、尻にやけどの痕が」

「一応見せてください……はい治しました」「本当か?!」

「治っておりますな」「ありがとうございます! 領主様も」「出せる者はきちんと出せ」


 あっ、ちょっといつもの領主モードかな?

 こうちゃってちょこっとでも素を出してくれるのは意外と好印象、

 促されてそこそこの銀貨が、と列を消化しながらお話の続きをする。


「他の貴族さんたちは」

「元々はダンジョン攻略がウチの家だけでは大変だろうと、

 あくまでも一時的な助っ人として、それが居ついてしまっただけの話でして」


 なある、プライドの問題もありそう。


「おおよおはわかりました、これは私が言って良いかわかりませんが、派手な争いは謹んでいただければ」

「我がネヴィラス家が遅れをとった事など1度はありませんし、よっぽどの事があればビジランテ様が黙っておりません」

「お会いした事は」「声だけですね、しかしその目はいつでもどこでも、本日にしても」「あっ、つまりはそういうことですか」


 視線がアサシンさんの方に向いたので、よくわかった。


「実は今回の、本当に稀な3貴族合同教会や、皆様を受け入れる順番、手筈もビジランテ様から」

「だったらとっととワシらの前に姿を現せ、と言ってくれ」「今のお言葉も、きっと伝わるでしょう」

「ちなみにこの並んでいるみなさんはやはり」「ウチの派閥の教会、その信徒の皆さんですね」「じゃあ明日、明後日は別の」


 一気に全部来られるより、

 私としてはラクで良いかも。

 あっ、次はお金持ちそうな太ったおじさん!


「左乳首が捻挫してな!」

「いやそれ何してたんですか」


 金貨一枚いただきましたー!!

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