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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第四章 過ぎ去りしジジイを求めて、おそらくはここで出会えるはず! 編

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第37話 目的地を確認してジジイと打ち合わせ!

「そうであった、次の目的地は商業都市ネブラスであったのう」

「あそこは遊べるところが多い、遊び人のビジランテが居そうな所だ」


 わざわざ馬車の引手に聞いてくれた大魔導師スクウィーク様、

 それに対し、酒を昼間っから呑みながら尋ねるエルディス様、

 床に座ってるわね、ってガイア様も同じようにして、山賊ですか。


「にしても魔王討伐の報告を陛下にする時すら居なかったヤツだ、本当に捕まるかどうか」

「あの、みなさんのお仲間の、最後の御一方おひとかたですよね?」「ああ、アサシンのな、この国の元暗部だ」


 暗部というのは国王陛下の命令のもと、

 見えない所で裏の作業に徹する者達の事で、

 情報収集から秘密のミッション、あと暗殺なんかもやる。


「本当に居るのか?!」「妖精よ、我の勘がそう言っておる」

「90歳のジジイの勘かー」「エアリー、言葉を慎みなさい!」

「良い良い、我も妻を怒らせると『殺すよジジイ』と言われてな」「ババアにか」「だからエアリー」


 ここで一冊の本を取り出すスクウィーク様。


「読みたがっていた妖精の本である」

「マジかー!」「ランダより貴重な本ゆえ決して失くさず返せと」

「い、いつまでに?!」「この馬車の引手が持って帰るゆえ、ネブラスで一晩明かすまでであるな」


 豪華な馬車内、

 なんとなく魔法を感じる。


「この馬車はスクウィーク様のですか?」

「そうであるティナ嬢、この中に居れば魔力が少しずつ回復する」

「ボクもティナの魔力を回復させているよ!」「本当に大した妖精であるな」


 妖精本を座席の上で読み始めるエアリー、

 ジジイがふたり床に座っているからって……。


「あっ、商業都市というのは武器防具が揃えられますね」

「ワシは自前で十分じゃ」「俺もだ、トライデントの予備の斧もある」

「我は杖を三本、まあごく普通の杖でも構わぬ、『大魔導師、杖を選ばず』とも言うからのう」


 武器装備に関しては、

 50年前に討伐した時のがあるのね、

 それを最新技術で加工とかする手もあると思うけれども。


「ティナはどうだ」

「私も師匠の形見の杖が」

「言われてみれば懐かしいな!」「ガイア様、見覚えが」「無い!」


 もう酔っぱらってる……。


「それはそうと嬢ちゃん、商業都市は色々とやっかいだぞ」

「ガイア様、それは、なぜ」「本当に何でもあるうえ、居る者も様々だ」

「あっ、治安が悪いと」「賭博場や娼館も、合法なものと非合法なものが混在している」


 非合法な賭博場、大勝おおがちすると命を狙われそう、

 そして非合法な娼館、真っ先に浮かんだ光景が痛々しい、むしろ救いたい。


取締とりしまりとかは」

「あそこは色々と複雑で領主が3人居る」「えええ」

「全て国王陛下に認められた、役割が違う領主が小競り合いをしているそうだ」


 色々と混とんとしていそう。


「ちなみに闘技場も合法なのと非合法なのが、

 奴隷売買所も合法なのと非合法なのがあるぞ」

「えっ、奴隷ですか」「使い捨てで奴隷を買う酷い奴も居るらしい」


 それこそ助けたいけれども、

 買った所で使い道はっていう。


「その商業都市で、まずは」

「ビジランテを探す、あちこち回れば本人でなくても手掛かりは出るかもな」

「あちこちとは」「さっき言った所だ、分担はリーダーに任せる」「よし、ワシは涙を呑んで娼館と酒場だ!」


 ちょ!


「うれし涙か~?」

「エアリー、本を読みながら聞いておったか」

「ボクはティナの胸の中に隠れるよ、捕まったら売られちゃうからねー」


 よくわかっているわね。


「ガイアは闘技場と賭博場」「任せろ、あそこの闘技場は何度か行った」

「スクウィークは奴隷売場や情報屋を頼む」「我に任せよ、商店も回ろう」

「ティナは教会だがひとりでは不味い、行く時は誰かと一緒に」「でしたらまず、私がみなさん誰かについて行きます」


 さすがに15歳の聖女がひとりで歩ける街じゃなさそうね、

 宿に籠ってもやる事無さそうだし、エアリーは籠って本を読みたそうだけれども、

 私も何気にその本を読んでみたいから、どうしても1人の時はエアリーと読みましょう。


「ではまずは俺と昼は闘技場、夜は賭博場だな」

「ならワシはスクウィークと娼館に」「無理である」

「そうか、もう90歳だからな」「いや、嫁に浮気禁止の呪いをかけられていてな」


 と素肌を見せると……!!


「それはキスマーク、ですよね」

「一生消えぬな、この状態で他の女を自らの意思で抱くと恐ろしいことになる」

「わかったスクウィーク、ワシとは夜に酒場へ行こう」「それならつきあってやるわい」


 と、到着してからの話が決まったのでした。


「おっと済まない、早いがトイレに」

「俺もだ」「我も行こう」「お爺ちゃんたちー?!」


 到着までに、

 馬車が何回止まるんでしょうね。


(さて、アサシンのビジランテさん……その弟子は、うまく仲間に出来るのかしら???)

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