第34話 帰りの馬車でジジイが決断!
「さて、我の孫弟子たちはどうだった」
ダンジョンから出て帰りの馬車、
パーティーメンバー候補は後ろの馬車で休んでいる、
ちなみにゴーレムはお役御免なので解呪して土に還った。
(あっ窓の外を見たら馬車とすれ違った!)
ダンジョンしかない方向なので、
ようやく麻痺魔法、痺れが解除された冒険者かも?
行った所で気配で終わった事は感じ取れるはず、ていうか気付いて!
「スクウィークよ、皆、伸びしろは問題ない、ワシの孫弟子より優秀かも知れぬ」
「俺から言わせると根性が足りない、育てながらの冒険はリスクが高いと思うが」
「嬢ちゃんはどう思う」「はいスクウィーク様、できればみんな連れて行くという方法は」「我の妻たちのようにか」
サブメンバーとして連れて行ったのよね確か。
「ふと思ったのだがスクウィークよ」「どうしたエルディス」
「クレアの葬式、行くのを嫁連中にほぼ止められていたそうだが」
「そうであるな、数秒だけ許して貰えたが」「あの4人、そんなにクレアと仲悪かったか?」
あー、確かに。
お仲間ならむしろ、サブメンバーの4人が、
ちゃんとお葬式に参列していても……私は高熱にうなされて参加出来なかったけれども。
「魔王討伐まではある意味『任務』そして『仕事』としてきっちりやっておったが」
「そうだな、俺も仲が悪くは見えなかった」「ガイアよ、仲が良くも見えなかったであろう」
「スクウィークが、はべらせていたからであろう」「答えを言うと、あまり良く思ってはいなかった」
まあ女性ってそういう所あるから、
私はまだ15歳だけれども、まあ、なんとなく。
「それで行かなかったのか、ワシにも何か思っていたりは」
「いや、エルディス達にそういう私的な思いは無い、むしろ我しか見ていない」
「では理由は何だ」「ガイア、ようは『クレアに我の気が行かない魔法』が気にくわなかったらしい」
はいはいなるほどね、
私の師匠は男4人に女1人という逆ハーレム状態、
それがトラブルにならないため、認識阻害魔法の一種で『男が女に向ける』興味が向かない魔法をかけていたそうで。
(それが『あの聖女、私の、私たちの愛するスクウィーク様になにお断り魔法かけてるのよムキー』てなった訳ね)
気にくわない、
癪に障る気がわからないでもない、
ていうかほんとによっぽどスクウィーク様が好きなのね。
(あんなお婆ちゃんになっても、50年以上もほぼ変わらないハーレムを続けているのですもの)
心はきっと、
まだ青春なのね、
ライト魔法はあてられないけど!!
「なんだ、人間は死んだら許されるんじゃないのか」
「妖精よ、エアリーと言ったか、夫が生きていれば許されないらしい」
「じゃあスクウィークのジジイが死んだら」「死んでもついてくるそうだ」「あのババアが?!」「4人とものう」
話が随分と脱線してるわね、
エルディス様を見ると私の気持ちに気付いてか、
軽く頷いてくれて酒をぐいっと呑んでからスクウィーク様に話す。
「それでスクウィークとしては」
「もちろんロジュだ、皆より魔力の器が違う」
「だが9歳だろう」「平均年齢は下げてくれそうであるな」
えっ、そういう問題?!
難しい顔のガイア様も聞く。
「大丈夫なのか、年齢一桁だぞ」
「我とシュガルは許可する、何も心配はあるまい」
「あのー」「嬢ちゃん、どうした」「私がお世話すれば良いのですよね」「まあそうなるであろうな」
お年寄りと子供の世話、
これって冒険ではなく、引率では?!
「おーい、ガキ本人の意思は」
「エアリーよ、出発前に確認済みだ」
「でもさっきので、気が変ったかも知れねえぜ」
確かに、
精神的ショックもありそう。
「その時は『一度決めた以上、弟子として許さん、師匠の命令である』と告げる」
「強制か? 強制なのか??」「師匠と弟子の関係と言うのは、そのようなものだ」
「ではスクウィーク様、連れて行く事は確定で良いのですね?」「あとは嬢ちゃんの言う通り他の3人もどうするかであるな」
……正直言うと、
お爺さんの世話を分担させたい。
(でも、9歳児とはいえ、若い子が1人確定して良かったわ)
あまりにも若すぎるけど!
……もうこれで何か起きたりはしないわよね?
出発前に頭をよぎった嫌な予感……お願い、的中しないで!!




