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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第二章 前衛のパーティー選別は、まさかの方法で! 編

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第24話 ジジイとジジイの珍道中!

「おお、体力が持つぞ!」

「ボクが回復と付与魔法をかけているからね!」

「エアリーの魔法だけど、私を媒介にしないと駄目みたいなんです」


 道中のウェアウルフに襲われた村、

 二足歩行の狼たちを戦士ガイア様が三又の槍で倒し続ける、

 持久力がもう、と言っていた81歳の戦士様は妖精エアリーの魔法でとにかく元気ね。


「これなら行ける、現役でまだまだいけるぞおおおお!!!」

「それは良いが畑を踏み荒らすな、もっと全体を見ろ、ワシのようにな」

「エルディス、お前は相変わらずラクをしているだけであろう」「力を溜めていると言え」


 いやこんな食い物パクって逃げるだけの魔物相手に、

 後ろでデーンと構えられても、と思ったら急に勇者剣を構えた?!

 ひょっとしてウェアウルフの恐ろしいボスが、と思ってみるとセクシーなメスだった。


「はあっ!!」


 容赦なく斬り裂くと、

 ウェアウルフの一団は逃げて行った。


「あー、あのメスのために襲撃してきたのね」

「お、おう、よってあのメスを倒せばこの戦いは終わると思ってな!」

「「たまたまじゃねーのか?!」」「ガイア様、エアリー、そんな声を合さなくても」


 ちなみに一番多くウェアウルフを倒していたのは、

 馬車の引手さんでした、このお方も立派な現役戦士。

 そんなことがありつつ、ともかく途中にある普通の宿場町で一泊、温泉もあるらしい。


「うおーい嬢ちゃん、宿のレベルはどうする」

「はいガイア様、鉱山の街で私が稼いだ路銀に昼に助けた村の謝礼金、

 それを合せればそこそこの宿へ」「そこそこだと四人部屋になるぞ」「平気ですよ」「ボクが護るからな!」


 ということで温泉付きの宿へ、

 エルディス様が気を使ってなのか、

 ちゃんとお風呂が男女別か確認してくれた。


「……この部屋か、一応、寝るときの仕切りでも借りるか?」

「いえ、例えばこのベッドで私が寝るとします、エアリー」「任せろ!」

「おお、これは透明なシールドか」「箱型のバリアになっているな」「叩いても壊れませんよ」


 これを侵入するには、

 よっぽど強い解除魔法か、

 エアリーと同じ魔法を使わないと無理らしい。


「これ戦闘でも使えるんじゃないか?!」

「長時間固定するには精神を落ち着かせ続ける必要が、

 ですから使えるのはベッドで横になっている時だけと考えていただければ」


 すぐに解除される透明防御壁、

 いやね、ボランティアで孤児院回りをすると、

 泊まりだとたまに居るのよ一緒に寝たい(眠りたい)とかいうマセガキが。


(3歳4歳ならまだしも、あきらかにでかい男の子とか)


 そういうのを防ぐためにもね、

 あと私の回復力(含むエアリーの魔法)で路銀いっぱい稼げるから、

 悪い奴が私が寝ている隙に盗みに入る、っていうのを防止するためでもあるわ。


「よし、俺達三人(運転手含む)は露天風呂で酒を呑んでくる、エアリー、ティナを頼んだぞ」

「言われなくても護るよ、ボクはお酒呑まないし」「なんだ酔えないのか」「酔うことはあるよ!」

「めったに見たいけれど、キウィって果物を浄化して食べさせたら酔っぱらったわ」「そんな果物があるのか」


 エルディス様は大人しいなって思ったら、もう脱いでる。


「よし、ワシは準備できたぞ」

「ちょっ、パンツ一枚で廊下を」

「伝説と言われている勇者だ、これくらい問題なかろう」


 まあお爺ちゃんだし、

 ってそんな訳ないでしょ!」


「あっ、部屋に備え付けの浴衣があるわ、これを」

「めんどくせえ」「着せてあげますから、ほらほら」

「ティナよ、エルディスの介護係御苦労」「私は何をしに来ているのかしら」


 運転手さんも苦笑い、

 本当なら立派な勇者様と、

 きちんとした戦士様と……って実力は申し分ないのよね、あと実績。


「温泉、温泉ー!」「エアリー、はしゃがないの、ほら隠れて」「ほーーーい」

「何かあったら大声で叫べ、ワシらが真っ先に行く」「ってエルディス様、それエルディス様の支度金ですよね」

「ああ、途中で、宿の売店で酒を買う」「……使い切るようなペースで呑まないで下さいね」「さあな、では行ってくるぞ!」


 一足先に出て行った男性陣、

 部屋で少しため息をついた私。


「……なんなのよこの珍道中」

「ボクはそこそこ楽しいけどなー」

「まあ良いわ、次の魔法使い様の弟子に期待しましょう」


 などと呟きながらも、

 これまでの流れからして、

 とある『パターン』を想像するティナであった。


(まさか……ね)


 そんな予感をよぎせながら、第三章へ続く。

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