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ファンタジジイアドベンチャー!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第二章 前衛のパーティー選別は、まさかの方法で! 編

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20/25

第19話 ジジイを入れず女同士の秘密話!

「アレクスさん、準決勝前に御相談と聞いて参りましたが」

「ああ、女性控室にわざわざ来ていただいて済まない、ふたりっきりだ」

「さっき、もうひとりの女性ミネバさんが敗退なさいましたものね」「もう出て行って貰った」


 ちなみに彼女も求婚していた、

 なんてことは……もう終わった話だからまあいっか、

 それよりこれからのお話よ、ジジイもオムイくんも入れずのご相談。


「私も確認したい事が、残ったあと3人のうち求婚者は」

「2人だがロザーロ殿を倒しても、おそらく決勝で当たるだろう」「あっ、あのドルガさんですか」

「そしてそのドルガ殿の相手、ブラスカ殿は40代だ」「じゅ、熟練の技に期待しましょう」「だと良いが」


 ええっと、状況を整理しましょう。


「アレクスさんが優勝すれば、最後にオムイくんと戦って」

「オムイが勝てば何でも言う事を聞く、そういう約束だったからな」

「でもアレクスさんが勝てば」「嫁に行く、私がドルガ殿に負ければ、優勝したら婚姻を受け入れる約束をした」


 で、他のケースはっと。


「アレクスさんが準決勝で負けて、ドルガさんがブラスカさんに負けたら」

「ロザーロ殿では勝てないだろう、ちなみにブラスカ殿は妻子持ちだ、

いやそういう話ではなかったな済まない、ブラスカ殿が優勝すれば私はオムイとだ」


 約束通り、戦ってあげると。


「もしもロザーロさんが優勝すれば」

「ロザーロ殿と結婚だな、考えられんが」

「ブラスカさんかアレクスさんが優勝して、オムイ君がアレクスさんに負けたら」「私は貴族へ嫁入りだ」「い、いいんですか?!」


 無表情に頷くアレクスさん。


「そういう流れになればな、私は闘いにおいても人生においても、流れを重要視している」

「流されるんですか」「いや、流れというのはその場の空気の風とでも言おうか、説明が難しいな、

 自分で作れる流れもあるし、水面に石を放り込んでその波紋の流れを、いや例えが少し違ったか」


 なんとなく言いたい感じはわかる、

 まあ、物凄く荒っぽく言えば、その時の気分次第みたいなものね。


「結果的に出来上がった流れに沿う感じですか」

「まあその流れはいくつもあって選ぶ、ということもありうる」

「わかりました、それでご相談は」「ドルガ殿かロザーロ殿が優勝した場合だが」


 つまり、ドルガさんもしくはロザーロさんと、

 アレクスさんが結婚することになるのね。


「はい、その場合……ってオムイくん、相手が誰でも乱入して優勝者と闘うって」

「そんなことをして、どうなるというのだ」「戦士の優勝者に勝って、アレクスさんに認めて貰う、みたいな」

「ドルガ殿かロザーロ殿が優勝したならそんなことはさせない、私がドルガ殿と約束したからな、ドルガ殿に失礼であろう」


 そりゃあそうよねえ。


「あっ、では侯爵家の坊ちゃんの対処とか」

「ドルガ殿、ロザーロ殿が優勝の場合はそちらを優先する、そこで相談なのだが、

 そもそも今回のトーナメント、王命による魔王討伐パーティーの戦士代表を決めるものだ」


 うん、そこ大事、忘れてないわよ!


「そうなるとドルガさんかロザーロさんが単身赴任に」

「出来ればだが、妻である私も夫の旅について行きたい」

「えっ」「ガイア師匠は勇者パーティーが良いなら良い、エルディス様はティナが良いなら構わないと」


 一気に前線が2人ねぇ、

 でも新婚さん、色々と気を使いそう。


「魔王討伐の旅路で、いちゃいちゃされるのは、さすがに」


 そういうのが許されるのは、

 カップルの組み合わせが決まっていて余りが居ないか、

 完全な平和的なハーレムパーティーだけだわ、逆ハーレムでもいいけど。


「わかった、では皆に気付かれないように、いちゃつこう」

「そういう問題?!」「仕事は、戦闘はきっちりやる、問題ない」

「でも私の心理的にちょっと」「駄目か」「うーん、本当に気にならなければ良いのですが」


 本人の性格っていうのもあるわよね、

 最も最初から、ガイア様は「強ければいいだろう」的な選び方だけれども。


「まあロザーロ殿は無い、私が負けたのは1回だけだ」

「では勝ったのは」「いちいち憶えていない、それだけ勝ってきた」

「ではやはりドルガさん」「互角だからな、経験から言えば私が少し不利、まである、しかし紳士的な良い戦士だ」


 結構ゴツゴツな感じだったけど、

 不器用なだけってう感じなのかしら?


「わかりました、その返答は準決勝と決勝を見て決めます」

「うむすまない、決勝前はさすがにこの相談は出来なかった」

「集中しますものね」「このタイミングで聞けて、いや伝えられて良かった、ありがとう」


 ということで私は女性控室を出る、

 廊下で誰も居ないことを確認してエアリーが胸元から顔だけ出した。


「結局、どうなるんだろうな」

「あの感じだと、ドルガさんか貴族に嫁入り、あっ!」「どうした?」

「貴族に嫁入りした場合、私のパーティーにちゃんと同行出来るのか、聞いておくべきだったわ!」


 まあいいか。


 ――この時、私もエアリーも思いもしなかった、

 そう、このトーナメント、いえ、アレクスさんの結末が、

 まさかまさかの、あんなとんでもないことになるのだなんて……。

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