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対決!クロトVSミスト&ラビィ11

やっべ、20話に収まるか怪しいぞ……


 一周回って落ち着きを取り戻した俺はラビィへと念話を飛ばし会話を繋げる。


 実際、恐ろしい早さで階層を突き進んでいるミストを対処するべきなんだが、居ても立ってもいられなかった。


「ラビィ、分かってたのか?」

『あら、クロトだ。それはどういう意味かな?』

「俺が見てた事だ」

『ふふーん、どうだろうね?』


 俺との会話に応じたラビィは焦らすように答えた。


「はぐらかすなよ?」

『まだ秘密かな。話してくれたら勝ちは譲ってくれるの?』

「それはないな」


 この程度の事で勝てそうな試合を放棄するほど俺はお人好しではないのだ。


『あはは! だよねー』


 まるで俺が拒否することが分かっていたかの様に落胆もなく答える。

 考えるまでもなく誰だろうと拒否するだろうけどな。


『私にも秘密の1つや2つくらいあるよ』

「ミストを煽ったのはどういうつもりだ?」

『なんのことだろう、私分かんないや』

「おい」

『あははー! クロト珍しく怒ってる?』


 いつものラビィならばここで大概大人しくなるのだが、今回はそうは行かないようだ。


『なんでこんなことしたかはクロトがミストを止められたら教えてあげるよ』

「吠え面かかせてやるよ」

『頑張ってねー!』


 こちらが念話を遮断する前にラビィの方から念話が切られる。

 基本的に念話は送った本人からしか切れないのだが、あいつめ何かしら能力持ってやがんな。


 俺の内心はかなり焦っている。

 ラビィがあんな行動に出たのは何となく嫌がらせの意味合いがありそうだなとは思ったがここまでするとは思わなかった。


 そしてミストの唐突な参戦だ。

 恐らくダンジョンコアを見つける見つけない以前の問題に発展するはず、早急に対処しよう。


 出来るか? いややるんだよ!


「十勇士全員に告ぐ! ミストが暴れだした、試合所じゃないからミストを捕獲してくれ!」


 俺は急いで念話を飛ばす。


『了解ですっ!』

『面倒かけてくれるぜ全く……』

『畏まりました。イサ、行きますよ』

『はいよ、良いとこだったんだけどな』

『こ、こちらも向かいます……!』

『ふふ、お遊びもここまでね?』

『やったね! 僕が1番だよ!』

『陛下のお心のままに』

『はっはっは、この我が美しく事にあたるとしよう』

『オッケーボス』


 十人十色の返事を聞きひとまずは安心だろう、さすがのミストも十勇士全員を相手にして勝てるとは思えない。

 すぐに鎮圧されて試合もタイムアップだ、ただの悪あがきだったなラビィよ。


 ミストの動向を確認するためにモニターで確認してみる。


「早くないか!?」


 簡易テントを飛び出して行ったのが数分前だ、それだと言うのにもう56階層に差し掛かる所だぞ!?


 十勇士とは遅かれ早かれぶつかるだろうがタイミングによってはこっちが不利になる可能性が高いな。


 それにしても早すぎるきもするが……ん? あいつ何持ってるんだ、紙?


 ズームしてみると、そこには簡単に書かれた道しるべの様な物が記載されており、時折ミストは確認のために視線を向けている。


 どうやら地図の様だ。

 恐らくはラビィが用意したんだろう、その賢さを普段から発揮してほしい。 


「む、主。他も慌ただしくなってきている様ですぞ!」

「え?」


 モニターは複数の展開が可能だ。

 因みに音声も聞こえるぞ、画質はかなり臨場感があり素晴らしいです!

 一つ問題点があるとすれば地球のテレビが見れない事ですかね? ☆3です。


 今も幾つか空中に浮遊しており、ユキムラがその内の1つを観察していた。


 ユキムラが覗いていたのはサイゾウ達のいる階層の方だ。


『もうっ、邪魔しないで下さいよ!』

『ラビィ様からの命だ、留まって貰おうか』

『ちっ、こっちは任務があるんだけど……なっ!』


 階層をある程度破壊することが出来る攻撃力を持つリビちゃんが背丈をも越える大剣を豪快に振り回しサイゾウとサスケの進行を足止めしている。


 二人がかりで撹乱しようとするものの、リビちゃんは冷静に対処をしてくる上に空気をなんとなく読んだのかアトスの奴が絶妙なサポートをしていた。


 このままでは二人はミストの元へ行くことが難しいだろう。

 ラビィめ、本当に意地の悪い奴だ。


「主、こちらもですぞ」

「マジかぁ」


『しつこいですよ!』

『……逃がさない』

『がっはっは! そう来なきゃつまらないよなぁ!』

『無様な姿を見せるわけにはいかないんですよ、こちらもね』

『うぅ~、カケイちゃん。どうする?』

『仕方ないわね、他に任せましょう』


 ウノーとサノーも十勇士四人を相手に奮闘している。

 実際実力が拮抗しているのでこちらもミストへと向かうのは厳しいか?


『待てコスケ! 足並みを揃えろ!』

『ロクロウ足が遅すぎるんだよ! 早くしないと先越されちゃうでしょ!』

『我は美しく参戦する。凡百な君らは先に行くと良い』

『少し位静かにしてよ、あぁ帰りたい』


 こっちも最下層に近い場所にいたからな、もう少し時間がかかりそうだ。


 それにミストの目的は暴れまわる事で場を掻き回すだけで意味など存在しない。


 俺たちは十勇士がミストにぶつかり、抑えることが出来れば良いのだ。

 その点、コスケ達が適任だろうし頑張って貰いたい。


「時間があれば俺の勝ちだ……!」

「主、申し訳ないのですが、1つ」

「ん? 俺とユキムラの仲だ、隠さずに言ってくれ」

「恐れ多いですぞ、ごほん! このままですと設置していた罠なんかも根こそぎ破壊されてダンジョン的にはかなりの損失になるのでは……?」


 モニターを見る。

 ミストが場所を知っているかのように罠を見つけ出して無理矢理破壊している。


 あれ、これわざとやってね?

 もう1度ミストのやっていることを整理しよう。


 1、思ったように事が進まずにイライラ。

 2、ラビィに煽られて暴れだす。

 3、ただ暴れたいだけなので標的はなく、見境なく適当に暴れまわっている。


 つまり、俺への嫌がらせの仕返しと言うわけか。

 あいつら性格悪いな。


 おまけにこのままだと罠を使い回すことが出来そうにもない、これは早急に止める必要がありそうだな。


「使わないでおこうと思ったが権限を使うか……」


 魔物を配置する要領で行けば十勇士を無理矢理階層移動させることも出来るからな。

 あくまでも勝負は続行と言う形で使わないでいたがやむを得ないだろう。


「いえ、それには及びませぬ」


 権限を解放しようと意味のないポーズを決めて発動しようとした俺をユキムラが止める。




「某が参りましょう」




 俺の配下最強が動き出す。

いつも読んでくださりありがとうございます!


お先にちょっとご連絡。

この章が終わり次第、次の章のプロットと書き溜めを用意したいと思いますので、1週間位止まるかもしれないです。


もしかしたら、プロット無しに次にいくかも知れませんけどねぇ。

書き溜めも作らない可能性はある ワラ

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