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淡々後漢書  作者: ンバ
第十八、呉漢伝
86/102

四、剽悍幽州兵

4.

光武將發幽州兵,夜召鄧禹,問可使行者。禹曰:『間數與吳漢言,其人勇鷙有智謀,諸將鮮能及者。』即拜漢大將軍,持節北發十郡突騎。更始幽州牧苗曾聞之,陰勒兵,敕諸郡不肯應調。漢乃將二十騎先馳至無終。曾以漢無備,出迎於路,漢即撝兵騎,收曾斬之,而奪其軍。北州震駭,城邑莫不望風弭從。遂悉發其兵,引而南,與光武會清陽。諸將望見漢還,士馬甚盛,皆曰:『是寧肯分兵與人邪?』及漢至莫府,上兵簿,諸將人人多請之。光武曰:『屬者恐不與人,今所請又何多也?』諸將皆慚。

(訳)

光武帝は幽州の兵を徴発せんとして

夜に鄧禹を召し、行かせるべき者を諮問した。

鄧禹は言った。


「暇に何度か呉漢と話しましたが、

かの者は勇猛にして智謀を有しており

諸将でも及べる者はすくないでしょう」


即座に呉漢を大将軍に拝し、節を持たせて

北方の十郡で突騎を徴発させた。


更始帝の幽州牧である苗曾は

これを聞くと、密かに兵を勒えて

諸郡に調発に応じる事を

肯じぬよう勅語した。


呉漢はそこで二十騎を率いて先駆け

無終へと向かい、苗曾は呉漢が

備えを設けていない事から

路に於いて出迎えた。


呉漢は即座に兵馬に指図して

苗曾を捕えると、彼を斬って

その軍勢を奪ってしまった。

北方の州は震駭し、

風靡、服従せぬ城邑はなかった。


とうとうその兵を悉く徴発すると

引き連れて南下し、

光武帝と清陽にて合流した。


諸将が呉漢の帰還を望見すると

兵馬は甚だ強盛であったので、

一同、このように述べた。


「これでは、兵を分けて

人に与える事を肯んじるわけがない」


呉漢が幕府へ至るに及んで

(突騎兵を)軍籍へ上らせると

諸将人人の多くはこれを欲しがったが、

光武帝は言った。


「この間は〝人には与えない〟と

恐れていただろうに、

今になってまたどうして

多くを欲しがるんだい?」


諸将はみな慚愧した。


(註釈)

幽州兵の精強さを目の当たりにした

劉秀は、鄧禹とううの意見を容れて

呉漢に幽州で徴兵を行わせる事にした。


耿弇こうえん伝にいう、更始帝は

光武帝の威声が日に日に

さかんになっている事から

疑いを抱き、そこで

光武帝をしょう王に任じ、

撤兵させるとともに功績のある者を

長安へ戻らせるように命じた。


かくて幽州牧として苗曾びょうそう

漁陽太守として祭充さいじゅう

上谷太守として韋順いじゅんを派遣した。

従来の漁陽太守の彭寵ほうちょう

上谷太守の耿況こうきょうからすれば

あんまりな人事である。


苗曾は光武側の徴兵を阻もうとしたが

呉漢は寡兵で油断させてこれを殺す。

祭充と韋順の方は、耿弇こうえんが片付けた。

「もはや更始帝の掣肘は受けんぞ」

と言わんばかりの態度に出たのだ。


かくて苗曾の手勢と

幽州の精鋭をそっくり集めた呉漢。

これが見た目からして違ったようで

諸将は呉漢が精兵を

手放さないのではないかと恐れたが、

彼は私欲を持たない人なので

その心配は杞憂におわり、

諸将は劉秀から皮肉を

言われる事になった。

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