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魔法の鏡は知っている 〜やられっぱなしの気弱令嬢、毒親と不実な婚約者をガラス越しに公開処刑いたします〜  作者: しの


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第25話 真実の継承

静寂が戻った広間の中央で、王太子が壇上から降りてきた。

その隣には、法務卿ヴィンセント。


王太子は私に向かって、恭しく一礼した。


「見事であった、クララ・フォン・アンバーク子爵令嬢。……いや、アンバーク子爵家、正統なる当主殿」


王太子の合図で、近衛兵が捧げ持ってきたのは、純白のベルベットの上に載せられた、アンバーク家の当主印章と、母の持参金口座の全権委任状だった。


「先代亡き後、長年にわたり不当な搾取に耐え、見事に悪を白日の下に晒したそなたの勇気と知恵を称える。本日より、アンバーク子爵家のすべての領地、財産、ならびに爵位の継承権を、そなた単独のものとして公認する」


私は深々とカーテシーを返した。

十七年間、奪われ続けていた私の名誉と、母が命を削って遺してくれた財産。

印章を手に取った瞬間、銀の手鏡が胸元でカチリと音を立て、役目を終えたかのように静かな温もりへと戻っていった。


貴族たちから、割れんばかりの拍手と称賛の嵐が巻き起こった。

灰かぶりのみすぼらしい令嬢は、今や誰もが傅くべき、誇り高き若き領主として光り輝いていた。

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