同期
最近、寒いですね
祝!総合評価130越え!
三人に近付くと、あっちも気付いたのか、目を見開いていた。なんで驚くの。失礼にもほどがあるぞ。なんて、口が裂けても言えないけど。同期とは良好な関係を築いていきたいから、今はまだ素を出さないようにする。
「君が例の天才ちゃん?」
黒のローブを着た青年に突然そんなことを言われた。天才ちゃんとは?私が疑問に思っていると、灰色の甲冑に紫の装飾が施された男の子が私の目の前に立った。第七騎士団所属の予定なのだろう。漆黒の髪と瞳を持っており、公爵令嬢時代の私を彷彿とさせた。無愛想な少年で、初対面ながら、苦手意識を持ってしまう。
「お前も第七所属か?」
「うん」
彼は手を差し出してきて、握手を求めた。意外といい奴なのかもしれない。もう一人の騎士は、私よりも年上の女性で、女騎士には見えない、儚い系の美女だった。
「よろしくね」
「はい、こちらこそ」
「ねえ、僕のこと忘れてない?」
女騎士の隣から黒ローブが声を発した。あ、存在忘れてました。
そんな感じで交流を深めていると、黒の執事服を着た人が門から出てきて、私達に声を掛けてきた。彼は軍部大臣の執事らしい。へえ、軍部大臣ともなると使用人が派遣されるのだとか。
王宮内を歩いていると、試験の時とは違い、活気がある。貴族や各省庁の大臣、使用人が忙しなく歩いている。
「随分賑やかなんですね」
黒ローブがぼそりと呟いた。その発言にはどことなく棘と言うか、皮肉が含められているように感じた。私は執事さんがどう返すのかを観察した。黒ローブにどんな過去があるか知らないし、興味もないが、王宮を拠点として働く人間にとっては少々気に障るものだろう。
「ええ、私達は国に仕え、我らの主は民に尽くす。そうやって国は回っていくものなんですよ。今も、昔も。時々民から搾取する貴族もいますが、先代の時代ならともかく、今は国王陛下の娘であり、次期王の王女殿下が処理しますからね」
私達は思わず顔を引きつらせた。いや、王女怖すぎ。王女が正確にはいくつか知らないけど、十代だったはず。黒ローブはそれ以上何も言わず、大人しくなった。貴族に何かされた過去を持つのかな。マギラで貴族の汚職はあまり聞いたことがなかったけど、ゼロ、と言うことはないらしい。まあ、そりゃそうだよね。人間だもの。
軍部が使っている部屋に着くと、私達の使える机に案内された。机は採用された年ごとに纏められ、どこの騎士団・師団の所属でも、同期同士の繋がりも大切にしろということだろうか。
「とりあえず、こちらでお待ちください。第七所属の方が今後の活動について説明する予定なので。私はこれで失礼します」
椅子に座って色々調べてみる。私と少年騎士は灰色の机と椅子だった。多分、所属のイメージカラーごとに分けてるのね。
椅子の座り心地は可もなく不可もなく。机の引き出しにはギルドカードのような物が入っていた。ああ、国家魔術師になったから新しく身分証が発行されたのか。
三十分ほど同僚達の仕事を眺めていると、誰かがこちらに向かってくるのが視界に入った。あ、あの人か。
「あなた達が今年の合格者達ね。それじゃあ、説明を始めるわね。少し騒がしいから、よく聞いて」
そう言いながら、何枚かの紙を配布された。内容は軍の規律、各団の仕事内容。マギラ王国の力が及ぶ範囲などなど。
「まず、各団の仕事内容について説明していくわね。第一は冒険者が倒せないような強力な魔物を討伐するのを専門にしているわ。色は白。第二は国境付近や王都から離れた街の警備。基本、王都にはいないわね。席はあるけど。で、色は黒。第三は王都内の警備。色は緑。第四はマギラと同盟を結んでいる他国の調査。同盟を結んでいない国は王家の影の者が調査しているからね。色は黄色。第五は国の主要施設の警備。そうね、神殿とか、学園とかを警備しているわ。王宮は警備していない。色は赤。第六は海上警備。色は青。で、第七は王族の近衛。近衛としての仕事をしていない者は各団に戦力が偏らないように配属されるわ。灰色よ。ここまでで質問は?」
話が一旦区切られると、黒ローブが手を挙げた。
「僕はこのままどこかの街に派遣されるんですか?」
おしえて、レインちゃん!
?「各団のカラーと仕事が明らかになったね!」
レ「まだ、私の過去とか全然明らかになってないけどね」
?「・・・・・・むかつく」




