お騒がせ夫婦
「むにゃむにゃ、今のはイイ一撃だったぞ〜、ゼリン・・・・・・」
「お父さん、起きて!起きてよ!」
「まるで鬼神のようだぁ〜」
「ちょっと、何でそんないらない事言うの」
バチン!
「はっ!何事だっ!」
ゼリンさんからのビンタで気絶したガルツさんを家に運び込んだのだが、余計な事を言い出し始めヴネルさんが起こそうとするも再びビンタを喰らい目が覚める。
「ぜ、ゼリン・・・・・・」
「あなた?覚悟はおあり?」
「ちょ、ちょっと待て!話せば分かる!」
「そうだよ、お母さん。一旦、話を聞こうよ」
「浮気をした事実は変わらないわ」
「違うんだ!それは誤解だ!」
「じゃあ何ですぐに弁明しなかったの?」
「出来るだけ隠したかったんだが、もう言ってしまうよ」
そう言って小さな箱を取り出して手渡す。
ゼリンさんがフタを開けると、中には指輪を通したネックレスが入っていた。
「来週で結婚30年になるからな、その記念にと選んだんだ」
「じゃあ、あの女は」
「このプレゼントを買った店の店員だよ。客引きでたまたま見つけた店なんだ」
「ならもっと早く言ってくれればいいのに」
「本当はサプライズで渡す予定だったんだ。見られているとは思わなくて」
「全く、お父さんもお母さんもきちんと話し合ってよ。死ぬほどビックしたんだから」
「「ごめんなさい・すまん」」
「お母さんもしっかり謝ってあげて」
「そうね。あなた、色々とごめんなさい」
「俺のほうこそ、君に心配かけてしまったな」
2人は抱き合い、熱いキスを交わそうと・・・・・・
「ンン゛ッ」
「おっと、すまん」
「ごめんなさいね」
「そういうのは家でやって」
ヴネルさんに止められる2人だった。
「折角なら我が家でパーティーでもしましょうか?」
「しかしここまで迷惑をお掛けしましたし」
「迷惑なんかじゃなかったですよ。それにゼリンさんが居た事で、ヴネルさんも嬉しそうでしたから」
「えっ、いや私は」
恥ずかしそうにモジモジしている。
「ケーキとか特別な物は無いですけど」
「いえ、そんな事もあろうかと作っておきました」
アンさん達が言う。
「そんな事って・・・・・・」
「出来るメイドはあらゆる事態に対応しますので」
それはもう未来予知ではと思う。
「えーっと、ケーキもあるみたいですし、パーティーしませんか?」
「では、お言葉に甘えて」
「よろしくお願いします」
「わーい!ケーキだー!」
ケーキを食べられると子供達も喜び、その日の夜は全員でガルツさんとゼリンさんの結婚30年を祝い、翌日に2人は仲睦まじく帰って行くのであった。




