ラストダンジョン③
赤、黒、白色の扉を攻略したと思ったら、青、緑、黄色の扉が現れ再び攻略を始める。
「はぁはぁ、ビックリしたー!」
手始めに青の扉を攻略をしたのだが、中は暗い迷路となっており青白い炎が少しだけ照らした所に大量の霊が居て、お化け屋敷状態で急いで駆け抜けて出て来たのだ。
「コタケ殿の聖剣にも怖気ついて無かったが、アイツらは何なのだろうな」
「ふっ、軟弱な奴らだな」
「後ろに何か居ますよ?」
煽るグリートにリッヒさんがそう言うと、バッと後ろを振り向くが何もいない。
「貴様ぁー」
「はいはい、そこまでにしてちょっと休憩しよう」
2人の間に割って入る。
戦闘とは違う疲れが溜まった上に、俺の手には気絶したホープが居て復活するまで休憩する事にした。
30分後、ホープが目を覚ます。
「悪趣味だわ」
「そーだね」
大変ご立腹であるホープをなだめる。
「残りの2つの部屋も似た系統なのでしょうか?」
「それは変に疲れるからやめて欲しいな」
「途中で切り上げる事は出来ないのかな?」
「他に出口は見当たらないしな。無理だろう」
最後まで攻略しないと帰れなさそうで、諦めて次の緑の扉へと向かう。
さっきとは打って変わって明るい部屋でホッと一息つくが、黒い泥の様な物が地面に転々と広がっている。
するとその泥がボコボコと湧き上がり、少しずつ固まりながら人の形になっていくと最終的に俺達6人の姿になるのだった。
「不敬であろう」
グリートが魔法で黒い玉を放ち、自分の姿をした泥のみを破壊する。
破壊された泥は液状に戻り動かなくなる。
「神を型どるなど恐れ知らずめ」
「どうせなら全部倒してよー」
「知らん。あとは自分達でどうにかしろ」
相変わらずもう倒す気は無いようで観戦モードである。
「1体減ったと喜びましょう」
「問題はコイツらがどう言う敵かだな。ちなみに私は見た事が無い」
エレオノーラさんがそう言い、他の人達も見た事が無いと言う。
「まずは小手調べと行こうか」
剣で斬りかかると、敵のエレオノーラさんも泥で剣を再現して応戦する。
ガンッ ガンッ ガンッ
鈍い音が上がりながら互いに打ち合う。
「なんか気持ち悪いな。こちらの動きを完璧になぞっているぞ」
「私がフォローするよ」
オルフェさんが魔法で攻撃をすると、敵のオルフェさんも同じく泥を放つ。
意外にも泥の威力は強く、互いの攻撃はぶつかり合って消える。
「泥と同じ威力ってショックなんだけど」
「どうやって倒せば良いのでしょうか?動けばそれを真似してくる様ですが」
今の所はエレオノーラさんとオルフェさんしか動いていないので、相手もその2人しか動いていない。
「だがグリートの時は何もせずに倒れたよな」
「出来たばかりの不意打ちだったからとか?」
「ふんっ、神の動きを真似できる訳が無いだろう」
「なるほど?」
「それなら、コタケ様の聖剣を使うのは如何でしょうか?」
「確かにそれまでおいそれと真似される訳にはいきませんしね」
イルートの案で聖剣を取り出し振りかざす。
相手の泥も似た形状の剣を作り出し対抗するが、予想通り性能まではコピー出来ず、全ての泥が崩れ落ちて液状に戻った。
「あっ、扉が現れましたよ」
「しかし、これが正規の倒し方なのかは疑問だな」
「魔王城に来るのは勇者だし、聖剣は持ってるだろうからこれが正しいんじゃない?」
「それも一理あるか」
自分の力で倒したかったエレオノーラさんは、消化不良と悔しがりつつも次の扉へと向かうのであった。
次回でラストダンジョンの話は最後になります。




