集い②
神獣や伝説の魔物達の集いにやって来た俺達は、ルーの案内でフェニックスと戦っている青髪の男性の仲間の元に向かった。
「久しぶりだな」
「おー、フェンリルじゃないか」
「300年ぶりくらい?」
「元気そう」
白髪のガタイの良い男性、赤髪のカッコいい女性、茶髪のおっとりした女性の3人組が返事をする。
「あそこで戦っている奴の仲間だ。白髪の奴は白虎、赤髪は朱雀、茶髪は玄武と呼ばれている」
「もしかして青髪の人は青龍?」
「そうだ」
背後から青髪の男性がやって来る。
戦いはいつの間にか終わっていた様で、引き分けになったそうだ。
「こいつらは我と同じ神獣で、それぞれが東西南北の方角を司っている」
「方角を司るって?」
「例えば青龍は東を司っていて、東に背を向けていると力が増幅するんだ」
「「へぇー」」
「じゃあさ、4人で戦ったら誰が強いの?」
ユリの何気ない一言が4人に火をつけた。
「「俺!・私!」」
互いに見合った彼等は、龍、虎、鳥、亀に似た姿に変わり戦い始めるのであった。
「無視して次に行こう」
続いて向かった先に居たのは、足が3本生えたカラスだった。
「八咫烏、導きの神とも呼ばれている」
「カァ カァ」
「よろしくだと」
「「可愛い、よろしく〜」」
「カァ カァ」
「オスなのでカッコいいと言って欲しいそうだ」
「性別があるんだ。メスの八咫烏も居るって事?」
「ここに居る者達は世界で1匹だけだ。我の様に寿命が無い奴らは番はいらないし、ベヒーモスの様に単体で次を残す者、八咫烏の様に普通のカラスと子を成す者と様々だ」
「カァ カァ」
「絶賛募集中なので、可愛いカラスが居たら連絡してだと」
「あはは」
カラスの良し悪しは流石に分からないと断るのであった。
続いてやって来たのは、鹿の様な体に龍の様な顔と鱗を持つ黄色の生物だった。
「こいつは麒麟だ」
「よ、よろしくお願いします・・・・・・」
小さい声で返事をする。
「何とも臆病な性格でな、足元の草を踏むのも躊躇う程だ」
ルーはそう言って足元を見てみろと言うと、麒麟はその場に立っているのではなく少し浮いていたのだ。
「だ、だって草さん達が可哀想じゃないですか」
かなり優しすぎる性格のようだ。
「ちなみに麒麟の仲間に鳳凰、応龍、以前見に行った霊亀がいる」
「あのデッカい亀?今日は来てないんだ」
「と言うか来ているのは麒麟だけだ」
「霊亀さんはまったりした方なので、後の2人は面倒くさがって来ないんです」
「不死や長命種は時間にルーズな奴も多いしな。ここに来ていないのは山程いる」
「はい。なので四神獣の方達は凄いと思います」
「四神獣はさっきの青龍達の事だ。あぁ見えてしっかりした奴らだ」
未だに争っている4人に目をやる。
その後も、幻獣や霊獣と呼ばれる枠組みの者達も紹介して貰った。
その中にはつい最近話題に上がったバクも居た。
「エレオノーラさんが魔物って言ってたけど」
「何処にでも現れるから複数居るものだと勘違いされているんだ。実際はこの1匹のみで霊獣の仲間だな」
「バウッ」
「何て言ってるの?」
「オタクの仲間の夢はカロリーが高すぎると」
「あぁーなるほどね」
シェリーの夢の事を言っているのだろう。
お腹が一杯になってしまって休憩したという予想は間違いでは無さそうだ。
「さて、帰るとするか。集いはどうであった?」
「色んな生物がいっぱいで楽しかった」
「沢山知り合えた」
ユリもベルも満足いったようだ。
「私もー!いえーい!」
「オルフェさん、なんか酔ってる?」
「大人しいと思っていたが、隠れて酒を貰っていたな」
人型になれる者達が持ち込んでくるそうで、酒の匂いを嗅ぎとった彼女はコッソリ貰っていたようだ。
「聞いた事の無いお酒いっぱいで美味しかったでーす!」
「はぁ、次からは連れて来ない方が良さそうだな」
「つれない事言わずにさぁ〜」
ダル絡みをされ、ルーは嫌そうにする。
1人だけ飲み屋状態だったが、子供達が満足したので何よりで帰るのだった。




