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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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ロス・バレンシア:過去

「盗人のガキが!返せ!」


「うっ」


また失敗した。

両親は蒸発し寄る辺も無い私は路地裏を棲家とし、食べ物や金品を盗みながら各地を転々とする生活をしていた。


「そろそろこの場所も限界かな」


何度か盗みを失敗すれば通報され、街の兵士がやって来て捕まってしまう。

翌日には別の街に移動でもしようかと、その日は眠りにつく。


「はぁはぁはぁ、助けてくれ!金ならやるから、やめっ!」


ズシャ


近くで声とよく分からない音が聞こえ目を覚ます。

音のした方を見ると、ボロボロのマントを羽織った銀髪の男が身なりの良い男の首をナイフで掻っ切っていた。


私の視線に気付いたのか、男は首をぐるんと回して見つめる。


「なんだ?ガキか?こんな場所で・・・・・・あぁ、孤児か」


「ひっ」


「自分の運の悪さを呪う事だな」


男はそう言って私を殺そうと近付き、すんでの所で止まる。


「いや丁度いいな。使い道のある奴を探していたんだ」


男はナイフを収める。


「お前に選ばせてやる。このまま野垂れ死ぬか、足掻いて死ぬか」


「どっちも死んじゃうじゃん・・・・・・」


「後者を選び、運が良ければ寿命を全うできるかもな」


「・・・・・・」


「何をすれば良いの?」


「簡単だ。人を殺し、殺すだけだ」


人を殺す事の重さは分かっていたが、私はウンと頷く他無かった。


〜〜〜〜〜〜


「師匠って孤児だったんですね」


ボリボリとお菓子を食べるリッヒさん。


「もーちょっと興味持ってくれても良いんじゃない?」


「そもそも私も同じ境遇ですし」


「私も似た感じですね」


弟子2人も確かに似通った状況だった。

そんな中1人、


「ぐすっぐすっ、ぶーー!そんな辛い過去があったなんて!」


ケフィリアだけが涙と鼻水を垂らしていた。


「逆にここまで反応されても困るなぁ」


「ぐすっ、私の事は放っておいて続きを、ぐすっ」


「あっ、うん。えっとじゃぁ私が初めての暗殺をする所から」


〜〜〜〜〜〜


「おい、お前の初依頼だ」


1年間、みっちりと暗殺術を仕込まれ遂に初めての人殺しである。


「ターゲットは隣町の商人の息子だ」


「何をしたの?」


「さあな?我々は依頼された暗殺をこなすだけ。商売敵が恨んで依頼する事もある」


「・・・・・・」


「決行は今日の夜だ。準備をしておけ」


その日の夜、ターゲットの居る屋敷へと忍び込む。

暗殺の依頼が入っているのも知らず、警備は少なくターゲットはぐっすりと眠っている。


日中に屋敷の見取り図と警備の移動経路を確認済みである。

決めていたルートを進み、何事もなくターゲットの元に辿り着く。


「スースー」


ナイフを首元に押し当て切り裂くと、血がどくどくと流れ寝息は聞こえなくなった。


「うっ」


吐きそうになるがなんとか堪え、行きとは別ルートで脱出する。


「ふむ、初めてにしては上出来だ。吐かなかった様だしな」


「暗殺ギルドに達成報告をし、後日依頼者が確認を取れば入金される」


「分かった・・・・・・」


こうして私の初めての暗殺は終わった。

この時は人を殺す事に抵抗はあったが、10人、20人と殺していく内に感覚も薄れ、50人を超えた所で何も思わなくなり、効率を求める為に新たな技も開発した。


それから5年、暗殺者として名を馳せた私に1つの依頼がやって来て、その日の夜にターゲットの元に向かう。


「やはり来たか」


そのターゲットと言うのは、私を拾った男であった。


「暗殺ギルドも俺が不要になったのだろうな。お前には俺以上の才能があるからな、良い拾い物をした」


「抵抗しないの?」


「覚悟は出来ている。それに今更何の未練を持つ?」


男は椅子に座り死を待つだけだった。


「そう・・・・・・苦しまない様にしてあげる」


そう言った私は一瞬で男の首を刎ねて終わらせたのだった。

それからと言うもの、暗殺ギルド1の暗殺者となり多くの依頼が舞い込み多くの人を殺した。

でもそんな中で・・・・・・


〜〜〜〜〜〜


「リッヒちゃんに出会ったって訳。それで私は母性に目覚めちゃったのよ」


「はい?何でそんな話になるんですか」


「これが私の人生だよ」


「そんなぁ、育てた人の命まで取らないといけないなんて!」


相変わらずケフィリアの顔面はビチョビチョである。


「師匠がリッヒ先輩に必要以上に暗殺をさせなかったのも」


「うん。私が殺されるのが嫌だったから!アイツら良い暗殺者が出るとすーぐ乗り換えるんだよ」


「そこは嘘でも私の為とか言って下さいよ」


「もちろんリッヒちゃんの為でもあるけど、まぁどのみち私には勝てなかったと思うけどね」


「ほう?」


「いやほら、私ってば才能ありまくりだし」


「外に出ましょう。私のここ数年の進化を見せてあげますよ」


「なんなら2人がかりでも勝てるかな」


「えっ、私も参加する流れですか」


「ラナちゃん行きますよ」


「えぇ〜」


3人は仲良く外に出て師弟対決を始め、結果はドジったラナちゃんが敵味方関係なくダブルでノックアウトさせるのであった。



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