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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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天使と悪魔

「なんで家で・・・・・・」


「だってララちゃんの城で何かあったら大惨事になっちゃうじゃん」


「そうだけどさ」


ララさんの元に現れたという悪魔をケフィリアと会わせる為に我が家の庭が選ばれた。


「悪魔なぞ、恐るるに足らずです!」


「そろそろ時間だから転移開いて」


城へのゲートを開くと中から赤髪の女性と少女の2人が現れる。


「あの小さい子が?」


「そうだよ。悪魔のルラムって子」


「匂う、匂います。確かに悪魔です」


「天使達って普段から匂いで把握してるの?なんか犬みたい」


こちらに向かって歩いて来るのを見守っていると、少女がコテンと転んだ。


「「あっ」」


すぐに立ち上がりララさんが土を払ってあげ、少女は目に涙を浮かべている。


「本当に悪魔なんだよね?」


「その筈なんだけどなぁ」


「油断しないで下さい。悪魔はあぁやって無害アピールをよくするんですよ」


そう言うが演技には見えない。

そうこうしている内に2人が到着する。


「私は悪魔ルラム!恐れ慄くがよいのだ!」


「大天使ケフィリア!貴女を滅します!」


お互いに今にも飛び掛かりそうな雰囲気の中、


「ご飯の準備が出来ましたよー」


アリーがやって来る。


「とりあえず、食べながら話しましょう」


庭に長机を設置し、皆んなを呼んで昼ご飯にする。


「悪魔はそんな物に惑わされないのだ」


「それは勿体無い。この家の料理は最高に美味しいのに」


ララさんが煽る。


「城の料理よりも美味いのだ?」


「そうだな。城の料理も美味いがそれ以上だ」


ルラムは喉をゴクリと鳴らし席に着く。


「悪魔と同じ席で食べるなど・・・・・・ですが料理に罪はありません」


なんだかんだ言いながら、ケフィリアも席に着く。


「美味い!確かに美味いのだ!」


いつの間にか勝手に食べ始めていた。


「これだから悪魔は行儀が悪いんです」


「天使が、モグモグ、うるさい、モグモグ、なのだ」


「食べるか喋るかどっちかにしなさい!」


「・・・・・・」


ルラムは静かになり、料理を次々と口へと運んでいった。


「こうして見ていると普通の子供じゃな」


「ツノのお陰で魔族か、それに似た存在だっていうのは分かるけど悪魔とはならないよね」


「大天使が降りて来たと思えば、悪魔までやって来るとはな」


「うーん、あの時私が見た穴がずっと空いてたんですかね?」


ルインは何かの記憶を辿っている。


「天使は権能って特別な力を持ってたけど、悪魔も何か持ってるの?」


「悪魔も権能を持っている。だが天使とは違って攻撃的な物ばかりだ」


「あの子はどんな物かな?」


「本人に聞けばいいだろ。おい、そこの悪魔」


グリートが話し掛けるが、黙々と食べ続ける。


「おい?私を無視とは、いい度胸だな」


「うわぁ!なんなのだ!」


どうやら食べるのに夢中で本当に気付いていなかったらしい。


「貴様の権能はなんだ?」


「その禍々しい気配、お前が邪神なのだ」


「そうだ。邪神グリートだ、覚えておけ。それで権能は?」


「私の権能か?暴食なのだ」


「あぁ、やはりな」


「それってどんな権能なの?」


「とにかく食べる。食べまくる」


「全然悪い物には聞こえないんだけど」


「地上では大して害は無いが、地獄では死者を際限なく食いまくり力を付ける化け物だ。今は魔族の姿をしているが、どうせ本来の姿は別だ」


「本当の姿を見たいなら、この道具をどうぞ」


ケフィリアが虫眼鏡を渡して来る。


「それで悪魔を覗けば本来の姿が背後に映るんですよ」


そんな便利アイテムがあるのかと使ってみると、ルラムの背後に数百mはある巨大なムカデが映り、ゾワッと鳥肌が立つ。


虫眼鏡を通さず見てみると、その背後には何もいない。

他の人もそれで見てみるがなんとも無い。


「その様子だと虫系か?」


「巨大なムカデだった」


「暴食の権能なら大体そんな見た目だ。だが、そこまで大きいとかなり昔からいる悪魔だな」


「ルラムなんて悪魔は聞いた事ありませんし、要注意悪魔のリストにも入ってないですよ」


「私も聞いた事は無いな」


「要注意悪魔なんて居るんだ。悪魔って天使みたいに組織的に動いてるの?」


「そんな訳無いだろ。各々が好き勝手に暴れてるんだよ」


「じゃあ天使は神が作ってるって言ってたけど、悪魔はどうやって産まれるわけ?」


「知らん」


「私も聞いた事無いです。そこな悪魔、貴女は産まれた時の事を覚えていますか?」


「うん?知らないのだ。いつの間にか地獄に居たのだ」


「じゃあ実は親玉的な悪魔が居たりするんじゃ」


「無いな」


「無いです。悪魔にそんな仲間意識はありませんから」


詳しい2人は即座に否定する。

食事をしながら色々と話を聞いていた訳だが、食事を終えていざ対決とケフィリアが立ち上がる。


「さぁ、勝負です!」


「むにゃ、むにゃ」


ルラムはうつらうつらとしながら、そのまま机に突っ伏すのであった。


「寝たな」


「お腹いっぱいになったんでしょうか?」


「悪魔の癖して警戒心無さすぎます!起きなさい!」


体を揺らすが起きる気配は全く無い。


「はぁはぁ、こうなったら寝ている所を」


「天使ともあろう者が卑怯な手を使うとは滑稽だな」


「なにをー!相手は悪魔なんですよ。慈悲など、慈悲など・・・・・・本当に悪魔なんですよね?」


あまりの油断した姿に自信がなくなった様だが、虫眼鏡を覗けばやはり後ろに巨大ムカデの姿が映る。


「くっ、一旦保留です!」


「結局何をしに来たのか分からなかったな」


ララさんはそう言いながら、眠ったルラムをおんぶする。


「次こそ勝負と起きた時に伝えて下さい」


「はは、言っておくよ」


「ララちゃん、じゃあね〜」


結局その日は食事をして悪魔の事を少し知れただけで、それ以上の事は何も起こらずホッとするのであった。



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