天からの落下物
皆様、あけましておめでとうございます。(前回忘れてたとは言えない)
本年もどうぞよろしくお願いします!
「ふぅ〜、気持ちよかった〜」
夜、風呂から上がり戻っている最中にふと空を見上げる。
満天の星空が綺麗に輝いている。
「綺麗だなぁ」
ずっと見ていたいところだが、湯冷めしない内に家の中に入ろうとした時、キラッと流れる星が見える。
「おっ、流れ星かな?ラッキー」
そう思った俺だが、その流れ星は消える事無く流れ続けており、何やら軌道もおかしい。
そうして少し見ていると、こっちに向かって落ちて来ている事に気付く。
「ちょっ、誰かー!」
助けを呼んだが時すでに遅く、
ドカーン!
畑に不時着した。
「何の音だ!?」
皆が慌てて出て来る。
「畑に何か落ちて来たみたいで、もしかして隕石とかかな?」
「確認しに行きましょう」
畑に走って行くと、深さ3mのクレーターが出来て土が舞い落下物が見えない。
「風でどかしましょう」
リッヒさんが魔法で風を起こしクレーターの真ん中が見えてくると、そこには8枚の白い翼に白い輪っかが頭に浮いた銀髪の女性が横たわっていた。
「これは・・・・・・どうみても天使だよね?」
「チッ、いやな臭いがプンプンする」
グリートも嫌がっており天使で間違いなさそうだ。
「気絶してますね」
「一旦家に運び入れようか」
1名は反対するが、そのままにしておく訳にもいかずリビングのソファに寝かせる。
「シエルさんが初めて来た時も、こんな夜に空から落ちて来たよね」
「そうだった?」
当の本人は覚えて無いが、ちょうどその場に居合わせた俺は覚えている。
「んうぅ」
「あっ、目を覚ましましたよ」
「あれ?私は一体?」
「こんばんは、ここは俺達の家です。自分が誰だか分かりますか?」
天使は俺達の顔を順番に見ていき、最後にグリートの顔を見た瞬間に血相を変え、
「天使ビーム!」
そう言いながら謎の白い光線を発射した。
ドーン!
グリートが光線を避けると、そのまま家の壁にぶつかり大きな穴を開ける。
「何ともまぁ行儀の知らない天使なことだ」
「邪神グリート、ここであったが運の尽き私が成敗してくれる!」
またもや謎光線を発射しようとしたので、聖剣を取り出し構える。
「それは聖剣アルタドゥイン?何故それを持つ人間が邪神を庇うのですか!」
「これ以上、我が家で暴れられては困るので」
「しかし天使に聖剣は効きませんよ」
攻撃を続けようとした所に、ルーの鎖が飛んできて体を縛る。
「くっ、神獣フェンリルですか!しかし、神から与えられたこの力で・・・・・・くぅ」
力づくで解こうとしたが、出来ずにうなだれる。
「まさか邪神に操られているのですか?皆さんこの天使の私が」
「五月蝿い」
「ヒュッ」
グリートはかなりの殺気を天使に向け、圧倒されて黙ってしまった。
「それは悪手でしょ」
「話を聞かんのが悪い」
「邪神が天使を正論で言い負かしておるのじゃ」
「えーっと、天使さん?話を聞いて貰えますか?」
「うっ、ひっぐ、うわーん!」
今度は泣き出してしまった。
「こいつ情緒がおかしいんじゃ無いのか?」
「いちいち煽らない」
少し待っていると段々落ち着いてきた。
「ぐすっ、ぐすっ。私、穴から落ちてそのまま」
「あ、穴から落ちた?」
「天界の雲海の一部に穴が空いてたみたいで、そこから落下して来たんです」
「私も見た事あります!」
以前あの世を体験したルインがそう言う。
「そう言えばグリートが前に、天使や悪魔は簡単に現世に行き来できないって言ってよね?」
「そうだ。だが、今のコイツの様にイレギュラーも存在する」
「今すぐ戻ればその穴から戻れるのでは無いでしょうか?」
アリーがそう言うと天使はハッとして外へ飛び出す。
「これ解いて下さい」
ルーが鎖を解くと飛び上がり一瞬で姿が見えなくなった。
「行っちゃった・・・・・・畑と家の壁どうしようかな」
「全くはた迷惑な奴だ」
「ひとまず壁だけは直しておくか」
すぐさま作業に取り掛かり簡単な修復を行う。
「大丈夫だったのかな?」
結局その日はそれ以降何も無く眠りにつくのであった。
翌朝、畑の修復と水やりをと思い外に出た瞬間。
「おはようございます!」
昨日の天使が玄関前に立ち、大きな声で挨拶してくるのであった。
次回に続きます。




