年末恒例大掃除
ゴォォォォ
「捨てる物があったら追加するんじゃぞ」
目の前で真っ赤に燃え上がるティーのブレス。
そこに皆が物を入れて燃やしていく。
年の瀬も近付き、我が家は大掃除の最中である。
「なんでこんなにあるんですか?」
焼却中の真横ではメアリーさんに問い詰められるイルシーナさんの姿がある。
「イルートさんが片付けをしてくれてるんですよね?」
「いえ、マスターがここはやらなくていいと言う場所がいくつかありました」
「なるほど、そこに溜め込んでいたと」
「あの、後で一気に捨てようと思って」
「それがこのザマですか」
外には100本近い小瓶が綺麗に並べられている。
中身は全て何かしらの薬だそうだ。
「要る物と要らない物で分けて下さい」
「いる、いる、いる、いる」
なかなか要らないが出てこないイルシーナさんにイライラし始めるメアリーさん。
「あぁもう!これじゃあ何も捨てられないじゃないですか!」
「でも使うかもしれないし」
「その考えを改めて下さい。もう私が選別します!これは?」
まずはピンク色の液体の小瓶を指す。
「それは男の人が女の人になる薬」
「誰に使うんですか?」
「コタケ君」
「バカですか?これは要りませんね」
容赦なくティーのブレスの中に放り込む。
「あぁ〜」
「次、これは何ですか?」
今度は緑色の液体が入っている。
「えーっとね、さっきの逆パターンだよ」
「女が男にと言う事ですか?まさか私に使うつもりとか言いませんよね?」
「なんで分かったの?」
「廃棄」
「あぁぁーー!」
ブレスの中に消える小瓶。
「次、これは?」
真っ黒な液体の小瓶で危なさそうだ。
「あっ、それは駄目だよ。服だけを溶かすやつ」
「はい?」
「服だけをこう上手く溶かすんだよ」
「まともな物は無いんですか?1番のゴミです」
当然ながら焼却行きである。
それから選別は続き、結局残ったのは10本であった。
「残ったのは即死の猛毒に、金属を溶かす液体、爆発する液体・・・・・・」
「爆発するのは私じゃなくて、エレスちゃんが作ったやつだよ」
「どうしてこう危険な物しか無いのですか?」
「一応全部失敗作なんだよね」
「先程の服を溶かすとかいうアレもですか?」
「いや?アレは成功したやつ」
「はぁ、まったく」
呆れるメアリーさん。
「もっと有益な物を作って下さい。そして、要らない物はすぐに捨てる様に!」
「は〜い」
これにて一件落着かと思いきや、
「ママ、これは要るの?」
「いやぁ〜、どうかなぁ〜?」
「もう、ちゃんと分けてよー」
今度は別の所で、オルフェさんとベルが全く同じやり取りを始め、大掃除はまだまだ終わらなさそうだった。




