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宿の料理人

「いい匂いがしてきたもんで気になってな。見慣れんもの作ってるし。俺はバラン、この宿の料理人だ」



「あ、アイリスです。美味しい食事有り難うございました」



 冒険者の間違いでは?と言いたくなる体格の、えーと禿げましたかね?スキンヘッドのおじさんが立ってました。

 禿げるとね、潔く剃るんだよこっちの人。でないとね、日本でいう落武者ヘアーになるから。もしくはカッパ。バーコードはいない。



「口にあったか、よかったよかった。出身地によって味が変わるからな」



 じーっと俺の手元を見ながら自己紹介してくれた。肉まんありませんか、バーガー擬きはあったのに。



「肉まんと呼んでますけど、パン生地に肉と野菜を味付けした餡を包んで、蒸かすか焼くか揚げるかした料理です」



 餡をスプーンで味見させると味噌かと呟いてまた見学。



「上手いもんだな、料理人か?」



「薬師です。旅してますから道中に食べる物を作りおきしてるんです」



「薬師さんかい。だから手先が器用なのか。これはあんたの里の料理かい」



「あー、はい。ですね」



 日本だけど俺の里で合ってる。



「これ、俺が宿で作ってもいいかい?朝早く出る客や持たせるのに便利だ。食べやすいだろうし。宿の主人と話して金は払うから」

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