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「きゃー!可愛い!なんて可愛いのー!!大きい猫ちゃん!初めて見るわー!」
なんだこいつ!ハーネス着けてて良かった。歓声に驚いてガチ逃げしてるよネオ。よーしよしよし、ほらおいでー。
「なんで逃げるのー!怖くないよー?撫で撫でしてあげるからー」
「セト君!この宿は辞めるよ、他の宿探そう。あり得ない!」
「え!なんで!泊まってく「ごらぁ、エリー!お前またやらかしたな!」」
カウンターから身を乗り出してた女がビクッッと固まった。奥から出てきたのは小太りのおじさん。フライ返し持って出てきたよ、調理中でしたか。
「マーサ!こいつ奥に連れてけ!」
「何でですかー、ちゃんと受付してましたよー」
「なにがちゃんとだふざけんな!飼い主以外にはなつかないやつも多いから静かに対応しろって言ったばかりだろうが!驚いてお前が攻撃されでもしろ、責任問われるのは飼い主なんだぞ!」
「あの時は狼でしたからねー、こんな可愛い猫ちゃんなのに襲いませんってー、あいたっ」
「あほか!こいつは山猫だボケ!!」
どっちもうるせえ。いつでも飛びかかってやんぜ!って攻撃態勢のネオに可愛い猫ちゃん表現かい。
マーサさん?女将さんかな?に耳引っ張られて悲鳴あげながら消えてった。なにあの馬鹿女。
「ほんっっとに済まねえお客さん。殴ってでも言い聞かせておくんで。まだ子供じゃねぇかー、驚かしちまったなぁ、怖かったろうにすまんなぁ」
ガバッて頭下げて謝りつつネオを見ると一気にデレた。
デレたよ、おっさん。小太りおっさんの猫撫で声。微笑ましいけどキモ…げふんげふん。フシャー!と威嚇されてもデレデレ。なによここ、動物好きが集まって経営してるのか?
「さっきの人は受付のみですか?」
「部屋の清掃や食事運びもするが、お客さん達には近付かないようにするわ。食事も部屋に運ぼうか?」
「それなら、まあ。部屋空いてます?二人部屋でお願いします」
「はいよ、お詫びで夕飯は代金要らないからしっかり食ってくれ。お代わりもできるから。山猫の飯はどうする?用意できるぞ?」
「なら生肉か魚で。内臓も付けてくれると嬉しいです。それと一人分は消化に良いものをお願いしたい」
「わかった。具合悪そうなのは坊主だな?顔色悪いなー、薬師呼ぶか?」
「大丈夫です。俺が薬師だから。たぶん今晩から寝込むんじゃないかなと。数日は病人食で頼みます」
「おし、わかった。なら部屋に行くか、寝かしてやらんとな」




