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「昨日は筋肉痛で1日何にも出来ませんでした。

 冒険者の方から色々と教わりました。歩き方も違うし、テントの張り方、夜営の心構え、食事について、色々」



「体力がないから距離を歩くことすら出来なかった。帰りは何度も休憩を入れてもらいました。食事は携帯食を食べました。あれは慣れですね。

 その辺は検討がついてたんですが、全く考えもつかなかった当たり前の事がとても辛かった。

 トイレが、その、その辺で済ますでしょ?一番無防備になるから近くで済ませてって言われて、ものすごく抵抗があって。女性に護衛をお願いしたけれど、とても気まずかった。

 夏場は汗だくになっても体を拭けたら良い方で、自分の体臭が気になると言ってました。全裸で川に入るのは気持ちいいけど、後ろを向いてくれててもすぐ近くに護衛がいるから余程信頼してないと無理だと。女性は大変よ?って。身を守る術がなければ尚更だと」



 しょんぼりしちゃった。実地体験してきたのか。その方が実感できるわな。

 その辺がネックだろうな、年頃だしね。体力は後からでも向上するけど、食べたら出るからねー、絶対。



「父に耐えれるかと聞かれました。慣れるまで楽しいより辛いことの方が多いだろう、アイリスさんは優しい人だから色々と考慮してくれるだろうけど、それに報いる覚悟はあるか?と。



 答えられませんでした」



 戻りたいと思うかもしれない自分が情けないですと小さく呟いた。



「どこが情けないんですか?以前、俺の事を好きだと言って自分の気持ちを押し付けて、俺の事情を全く考慮せずに引っ掻き回されたことがあります。何度も断って冷たくしても聞く耳持たなかった人でした。

 旅についてくるだけは簡単ですよ、始めはね。でもマイリアさんはその後の事をちゃんと考えてくれて練習までしてくれた。その上での判断をしてくれた。尊敬します。

 好きになってくれて行動してくれたことに感謝してます。俺は責任が取れないからとなにもしてない、狡いのは俺の方です。すいません。

 貴女が負い目に感じることは何一つありませんよ」

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