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わかるVS了

 わかるということは、わからないということをわからないという意味だ。そして、わからないということは、わからないということをわかるという意味だ。


 わかる人にはわかるし、わからない人には、わからない。そして、わかる振りをする人は、わからないことがあるし、わからない振りをして、わかる人もいる。


 わかるとは結局、どういうことなのだろう。わかるとは、わからないと、どれだけ違うというのだろう。もしかして、わかるとわからないは表裏一体なのではないだろうか。


 わかるってことは――わからないということ。


 わからないってことは――わかるということ。


 そこにどれだけの差異があるのだろう。わかるってことは、大したことではない。相手に好意的な印象を与えるための装飾になっているだけのことが多い。


 装飾なので、本質とは程遠い。わかるということを、わかっていない。だから、わからないのだろう。


 ――わかっているけど、わかってない。


 そんな矛盾しているような、矛盾していないようなことを思いながら、なんとなく、ぼくはここにいた。


 ここがどこかなんて、どうでもいい。わかりたくなかったし、誰かにわからせたくもなかった。つまり、わからない、ということをわからせたかったということだ。どうだろう。わかってもらえただろうか。


 わかるようで、わからないこの曖昧な世界で、ぼく達はなんとなく――ここにいた。ここがどこかなんて、どうでもいい。ただ、ここで、なにをしているのかは大事だと思う。わかった気になってはいても、本当の意味でわかっていたのかというと、不明だ。本当の意味や意味の意味さえ、まだわからないのだから。


 もしくは、わからないということは、わかっていたかもしれないが。でも、そんなことを言えば、なんだって、わかるといえばわかるし、わからないといえばわからないだろう。


 ぼくは、やつと戦う。そして、きっと、勝つ。きっと、勝って、わかってやるんだ。わかると思っても、思っただけでは、勝ったことにはならない。では、どうやって、勝ったことになるのだろう。わかるに勝つなんて、そんなの正気の沙汰とは思えない。そもそも、正気の沙汰の意味をぼくはわかっていなかった。


 いずれ、この戦いは終わる。終わりがあるから、始まりがある。そうして、戦争は終わらない。終わるから――終わないのだ。


 最後は、この言葉で締めようと思う。それだけで十分だ。もしくは、十分ではない。


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