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第1章 第25話 『強化魔法』

第1章 第25話 『強化魔法』




「せやっ‼︎はぁっ‼︎」


フンッ‼︎フンッ‼︎


 先ほど聞いた騎士たちの剣を振るう音と比べ、自分のものはなんだか情けなく聞こえた。ミズキは今、他の騎士に習い木刀を振るっていた。アンドレアには「なんとなく振ってみろ。」と言われただけである。


「どうですか⁇こんな感じですか⁇」


「お前なぁ。本当になんとなく振ってどうする⁇」


「いやど〜ゆ〜ことすかっ⁉︎」


 言われた通りしただけというのに、なんだこの理不尽は。


「芯を持たなきゃダメだろ〜がよ‼︎それじゃあ相手と剣を交えた時、あっさり身体真っ二つにされんぞ‼︎」


 芯なんて今までの人生、トイレットペーパーの中でしか見かけたことないけどなぁ。完全に困り果てるミズキ。


「そもそもそんな腕の力で剣持ってもすっぽ抜けるぞ‼︎強化魔法で筋力上げたらどうだ⁇」


「………。そういえばお前魔法の使い方も知らなかったな。」


 どうやら自己完結してくれたようだ。その通り。まだ自分にはこの世界で生きていく上で足りないことが多すぎる。


「そうですよ‼︎まずは魔法を教えてください‼︎騎士にも憧れてましたけど何となく自分は向いてないって察しました。」


「自分で気づいただけマシだよ。ミズキくん。キミじゃ騎士は無理だ。」


 優しいのか厳しいのか。そんな言葉をかけてくれたのは横で見ていたヨシュアカータレット。10連星の1人である。


「それとアンドレア。キミは教師に向いてない。」


「なんだと⁉︎あれを見ろ‼︎みんな俺に羨望の眼差しを向けてるじゃねぇか‼︎」


 よく見ると相変わらず周りの騎士たちがこちらを覗いていた。最強の騎士を自分1人で占領しているのをよろしく思わないのだろう。ミズキには不穏な視線ばかり向けられていた。


「みんなが尊敬しているのはキミの強さだ。キミ自身じゃあない。」


「何気に酷いこと言ってない⁉︎」


 ははは…。それは言えてるな。短い付き合いだが、アンドレアのそういうところは既に理解できてしまっていた。


「アンドレアさん‼︎そんなやつばかり構ってないで俺と模擬戦してください‼︎」


「その次私とお願いします‼︎」


「俺も俺も‼︎」


 若い見習い騎士たちが続々とアンドレアの元に集まりだした。


「ほら見ろ。みんな指導ではなく、模擬戦を所望している。」


「はぁ………。傷付くぜ。」


「ミズキくんは俺が預かる。キミは彼らの相手をしてやってくれ。」


「………。わかったよ。」


 そう言ってアンドレアは若い見習い騎士たちと共に奥の広間へ歩いて行った。


「ところでハンデいる⁇」


「いや、流石にないと死にますよ。全力でやる気だったんですか………⁇」


 最後に聞こえた会話が何やら不穏だったが、聞かなかったことにしよう。それより、このヨシュアとかいう人。アンドレアよりは常識人のようだが、信用していいのだろうか。


「さて、レッスンを始めようか。」


 まず、強化魔法について。強化魔法とは魔法の中でも1番基礎的な部類らしい。肉体強化、身体能力強化などが主に該当するという。ミズキはとりあえず、何としても1Dayのコンタクトを外したいため、視力を上げるものがないか尋ねた。


「何だキミ、目が見えてなかったのか。簡単だよ。体内の魔素を眼球に集中させるイメージで唱えればいい。」


「ー強化魔法。視力強化。ー」


 するとコンタクトの視力を遥かに超え、虫眼鏡で見るような景色が広がった。


「はぁ。やった。これでようやくコンタクトが外せる。」


「うわっ⁉︎キミ気持ち悪いな⁉︎今眼球から何を取り出したんだ⁉︎」


 そんなこんなでミズキは遂に一歩、異世界でのスキルを向上させた。

 するとそこへ、


「もしかしてヨシュアさんですか⁉︎」


 村娘の服装からまるで秋葉原にいそうなメイド服に衣替えをしたカヤが突然姿を現した。

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