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ダンジョンストリーマー!! 〜人気急上昇中のJK配信者はチート級に強い──なぜなら裏方の俺が暗躍しているから〜  作者: 杜 一樹
第15章 セブダンジョン

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92本目 今の時代はグローバルだね!はろー、まいねーむいずサイキョー


「あら、新しいお客さんですわね」


 来海の発言とは裏腹に、彼女一派は目の前に現れた外国人を警戒している。野田と庭白もだ。

 だが、金髪の女は分かっててか、挑発するように自己紹介を始める。


「Woo,ヤマトナデシコのみなすわぁ〜ん。ハロー、アタクシはマキノ・ハナブサ。こっちが」

「アバウント・デヴォーグ・ファルコ」

「図体と同じで名前が長いの彼。アタクシはフラペチーノを注文する時もメニュー表を指してこれって言うくらいには長い名前は覚える気ないの。だから彼のことはA.D.ファルコって呼んであげて。それで反応するから、ああ多分ね! ハハッ!」


 マキノ・ハナブサと名乗る女は顎が外れそうなほどに口を大きく開け、偏見そのままの外国人の話し方をする。一人だけ外画出身みたいだが、目鼻立ちはアジア系の女性。

 もう一人は背が高く、褐色肌で銀髪の男。名乗ったきり一言も話さずに上の方をボーッと見ている。


「アンタたち、にゃに者にゃわけ?」

「あぁ〜ら、子猫ちゃん。せっかちねぇ。顔だけ可愛くても余裕がない女は男にモテないわよぉ?」

「それでいいよ」

「……良くにゃいけど!?」


 何故か庭白が返事をしたところで、改めて彼女たちは自己紹介をした。


「アタクシたちはUSA! アメリカから派遣された探索者《シーカー》よ! 一緒に攻略頑張りましょうね」

「おぉ! アメリカのシーカーなんだ! グ(・)ロ(・)ー(・)ブ(・)! よろしくー!」


 グローバル、かな。


 世界中にダンジョンができたことにより、海外でも探索者《シーカー》が、次々と誕生した。

 だが、日本と違って、正式な探索者《シーカー》であると証明できるものは現状何もない。


 まぁ、本物だろうと偽物だろうと、彼女たちを信頼することはできない。

 何度も言うように、今回のセブダンジョンは他の探索者《シーカー》がいるわけないのだから。


「一体いつから潜んでた」

「あらーん? 潜んでたなんて失礼ねっ、もぉう。答える前に一つ寄り道を。アタクシたちはアナタたちのことを幼馴染のように知ってるわ。TOKYOを救ったマイマイとそのお友達でしょーん?」

「うん! えっ!? わたしたちって、お(・)さ(・)な(・)じ(・)み(・)なの!?」


「海外特有の比喩表現だよ」と説明してあげるが、吾妻は理解できなくて、その内理解しようとすることを諦めた。


「アナタの名前は世界中に広がりつつあるわ。そんな有名人がここに来たなんて、やはりこのセブダンジョンは難しかったってことよね」

「つまり何が言いたい」

「アタクシたちは、アナタたちが来る二週間も前から探索し続けて来たの。つまりお腹がペコペコ、死にかけってわぁけ──だから、アタクシたちにもご飯恵んでくれないでしょうか。何卒お願いします」


 突如として、三人は並んで土下座した。

 確かによく見ればマキノたちの頬はやつれている。装備など身体は綺麗でいるのは、そこに広がる海らしきもので体を洗っていたからだろう。

 だが、海水と同じ成分ではあるので、飲み水すら確保するのは難しかったんだろうな。


「おぉ、大変だったんだねー。全然オッケーだよ! ね! みんな!」

「マイマイ……! アンタ良い女だねぇ〜」

「待て。別に無理してここで生き延びなくとも、ダンジョンから出れば良かった話だろ」


 マキノたちは頭を下げたまま、表情を見せない。

 助けを乞う別の探索者《シーカー》を善意で助けたら、身ぐるみ全部剥がされてしまった、なんてのは日本でもよく聞く話だ。

 こいつらもそれと同じで、寝首を掻いてくるに違いない。


「もう東くんったら〜。お肉いっぱい食べたいならそう言えばいいのに〜。独占したい気持ちは分かるけどさ〜」

「吾妻さん、どこの馬の骨かも分からないやつに食べ物を恵む必要はないぞ」

「だいじょぶ! この人たちが悪い人たちでも、わたし最強だからぶっ飛ばしちゃうもん! それに、東くんにみんながいるから! だいじょぶだいじょぶ!」


 メイドの鈴鹿が「まだまだお肉様はたくさんございます」と、シェフの蝶野が焼いた肉を新しく持ってくる。

 他のみんなも吾妻がそう言うならばと賛同したようで、三人を輪に入れてあげる。


「アンタたち……! いいのぉ!?」

「えぇ。わたくし達はゆとりありますから。それに、マイマイさんが頷くなら、わたくし達は従うのみですわ」

「あ、ライスおかわりできますか?」


 来海の話を聞かず、左右の男共はもうガッツリご飯を食べている。ファルコは既に10本も串を平らげているほど早食いだな。


 本当にこの子達の警戒心のなさというか、あるいは自信の表れなのか。ただ今までに油断して隙を突かれることが何度もあったよな……。

 海外のダンジョンストリーマーは情報が少ないが、彼らについては探りは入れておきたい。


「アンタたち! 久々の食事よ! 食べ尽くすわよぉ!」

「うん」「イェス、ライス!」


 ……うーん。何かポンコツなのが目に見えるが、警戒するに越したことはない。

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