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ダンジョンストリーマー!! 〜人気急上昇中のJK配信者はチート級に強い──なぜなら裏方の俺が暗躍しているから〜  作者: 杜 一樹
第15章 セブダンジョン

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90本目 歓喜せよー!【水着回】だぞぉー!!


「ん〜、着いたぁ〜! ハワイー!」

「セブ島な」


 空港を出た途端、肌に感じる常夏の空気……全身で感じ取った吾妻は全然違う地名を叫んだ。

 彼女の知っている南国は沖縄とハワイくらいしかないので、仕方ない。


 俺たちは、フィリピンのセブ島に出現したセブダンジョンへと招待された。

 急遽決まった海外遠征だが、俺たちはパスポートを持っていない。

 が、特例で三日後にはできていた。恐ろしいな、国家権力ってのは。


 そして、他の攻略メンバーとはダンジョン前で現地合流し──現在は、リゾートを思う存分満喫している(?)

 セブダンジョンには他に誰もいないので、貸切状態だ。



「うぃー! やっほー! マイマイのマネージャー!」


 松實が手を振りながら、ビーチパラソルの影の中で休む俺の元に、生野と共にやって来た。

 一応、攻略配信であるので呼ばれたメンバーは、吾妻と仲の良いダンジョンストリーマーたちばかり。

 来海葵とその使用人たち。野田とバディの庭白。そして、探求省から松實と生野だ。

 保護者役の佐藤がいないことを尋ねてみるが、


「あぁ、あいつは仕事で忙しいから」

「そだよー! ワタシたちの分もしてくれるのー!」


 いつもの如く原因はこいつらだった。

 可哀想だし、お土産くらいは何か買って帰ろう。


「少ししたら配信を開始するが、二人はVの姿じゃなく生身で出演するのか?」

「もっちのろ〜ん! マイマイと冒険したいからね〜!」

「トウキョウでの活躍に伴い、上から許可は貰った。もっともユキカナチャンネルとはバレないだろうがな」


 絶対バレるだろ。

 宝具《レリクス》や声、話し方。ましてや名前まで晒してたよな。

 もう吾妻には1200万人のファンという名の監視者がいるんだぞ。そっちも500万人は超えているだろ。

 

 そう、このメンバーはトウキョウを救った際、吾妻に駆け寄ったところも配信されていたからか、仲良いNewTuberとしてチャンネル登録者を一気に増やしていた。

 アオイ嬢の優雅なひとときチャンネルが163万人、えりにゃんチャンネルが296万人、ユキカナチャンネルは534万人(ギリ身バレしていない段階で)。

 人気も、そしてS級の模倣者《イミテーター》と激闘を繰り広げるほどに力を付けているので、この緊急依頼《キークエスト》でも彼女たちは活躍することに違いない。


「そういやマイマイのマネージャーは遊ばないの〜? 遊ぶと遊べるよ!」

「バカか松實。遊ぶんじゃない、創作だ。でっかい砂のお城を作るぞ」

「えー、しょーのちゃん、おもしろくなーい。いつも運動しないからワタシより弱いんだよ〜?」

「うるせぇ! 今は関係ないだろ!」


 ……まぁ、今は衣装と称した水着姿で、ダンジョン内にある海っぽい場所で遊んでいるだけだが。

 目の前にいるスクール水着姿の松實幸(今年28才)と、ラッシュガードを着用した生野奏はいつもの如く言い争う。


「おしり砂まみれになるよー。海入ろうよ〜」

「いや、焼ける……」

「おしり丸見えのくせにぃ〜」

「出してねぇわ! 変な誤解与えんな!!」


 実際出てるのは、脚だけ。


 それを言うと、露出に関して気にかかるのはあっちの二人組か。


「エ、エリナ……! こ、これ! これ付けて!」

「パレオ? いいけどリリナ、アンタかなり大胆ににゃるけど♪」

「……っ、うぅ……」


 レースをあしらった黒のビキニを着た野田エリナと、対して純白のものと麦わら帽子を被る庭白リリナ。

 バディの露出が気になる庭白が自身のパレオを譲り渡すが、どちらかといえば彼女の方が目立つようになり、麦わら帽子を深く被る。身体隠さず顔を隠す。

 まぁ、裏方だからカメラに映らないし、現在は俺たちしかいないけども。


 そして、俺のバディである吾妻舞梨は、緑の和柄模様の水着姿となった来海葵とビーチボールで遊んでいた。


「それー! わわっ、ちょっとミスったー!」

「大丈夫ですわよ! この距離ならゆとりを持って届きますから!」


 勢いよく走って、海に飛び込みながらビーチボールを吾妻に跳ね返した。

 その様子をお付きの人達は、昼食の調理とセッティングをしながら温かく見守っていた。


「おー! 葵ちゃんすごーい!」


 吾妻の水着は……。っ、ダメだ。直視はやめておこう……。

 俺が目を逸らすと、下腹部がヒヤリとした。


「うぉ……オーデュイか。どうした」


 真夏には嬉しいヒンヤリボディのオーデュイが、胡座に座る俺の上に乗ってきていた。


「あのさ、お願いがあるんだけど〜……」

「お願い?」

「うん。その、マイマイのマネージャーって模倣者《イミテーター》じゃんか。人間でもあるけど、そのぉ魔物《モンスター》でもあるというか……」

「気遣う必要はない。括りとしては魔物《モンスター》と同じだから」

「う、うん、じゃあワタシと同じ魔物《モンスター》ってことでいいんだよね!」

「あ、ああ。そうではあるが……どうしたんだ?」

「だからね、ワタシもなれないかなぁって思うんだ……ニンゲンの姿に!」


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