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ダンジョンストリーマー!! 〜人気急上昇中のJK配信者はチート級に強い──なぜなら裏方の俺が暗躍しているから〜  作者: 杜 一樹
第15章 セブダンジョン

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89本目 インタビューを受けちゃいました♫


 東京を、いや世界を救った救世主──なんて吾妻は各方面から持て囃されるようになった。

 数々のメディアが彼女を取材し、その度に賞賛する記事やニュースが公開された。


「本日は取材に答えていただきありがとうございます」


 今日もまた取材。

 今回はインターネット上で見られる放送局のニュース番組から、真面目な若手アナウンサー辻本天音《つじもと あまね》が訪れた。


「こんマイリー♪ マイマイです! 今日はよろしく〜!」

「今やチャンネル登録者数が1000万人を超えた人気NewTuberのマイマイさんですが、もうダイヤモンドの盾は手にされましたか?」


 そう、東京での一件があってから爆速にチャンネル登録者を伸ばしていき、今やその数は1200万人を超えた。日本人の10人に1人は登録している計算だ。


「もちろん! でも、月末でわたし通信制限かかってまして、盾が直接届かない仕様になってたんですよねー。だから実家に配達されたはずなんですけど。でも、その時お母さんもいなかったから、わざわざ荷物預かり所に取りに行ったんだよ! あれは、まいりましたよ〜」


 最近仕入れた鉄板エピソードを自慢げに話した。


 あとはトウキョウダンジョンでの詳しい活躍や、プライベートでの吾妻舞梨についてなど、大体一時間くらいで取材は終わった。

 もう何度も同じような問答を数々のメディアでしてきたが、吾妻は毎度喜んでペラペラと喋る。



「私、実は大ファンなんです。あの、一緒に写真を撮ってもらってもいいですか?」

「今ならサインも付けるぜ⭐︎」


 明らかに調子に乗ってるな、こいつ。

 辻本アナは吾妻にお礼を言って、取材班共々この場を後にした。


「吾妻さん。今日はあと、19時40分から雑誌の取材。20時30分までには移動開始し、21時からはワクドナルドのCM撮影だ」

「おっけ〜!」

「あと移動中に学校の宿題を……」

「ぶー。やだ」


 唇を尖らせて、明らかに不満そうになる吾妻。

 彼女は勉強が大嫌いだ。

 この週末で出された宿題はいつもに比べて多いから、計画的にやっていかないと月曜日までに間に合わないというのに。


「わたしもう大人気ダンジョンストリーマーだもん。もう勉強しなくてもよくなーい?」

「いつ仕事を失うか分からない職業だ。勉強はちゃんとしといた方がいい」

「えー、それでもやなものはやだ〜」


 困ったな。最近、ワガママイリになってきている。

 そろそろしっかり注意しないといけないが……つい怒れず、甘やかしてしまう。

 俺含めてみんな吾妻に甘い。教育係を雇いたいものだ……。


「この土日も仕事が詰まってるんだ。やれる時にやらないと」

「忙しくて疲れてるもーん。東くん、代わりにやってよー」


 それは俺も同じ状況下なんだが……。

 吾妻のマネージャー業はもちろん、現実世界でもいつも以上に気を張って周囲の警護するなど、仕事量が増えるのみならず求められる正確さが上がった。

 あの戦いの後に、こうも過密スケジュールだと、さすがに休みたいな……。


「あー海行きたいなー。この夏、行くの忘れてたんだよ〜」


 吾妻もバカンスがご希望のようだ。

 彼女は平泳ぎのジェスチャーをしながら脳内の海を妄想して泳いでいる。


「どっか海系のダンジョンなかったー? ヌマヅダンジョンとかは!」

「あそこ深海モチーフだろ。潰れるぞ」

「わたしならだいじょぶ〜。でも暗くて冷たいか。なんかあったかいところがいいな〜。沖縄の方にないかなー?」

「あるだろうが、今はそれどころじゃ──すまん、電話だ。今のうちにトイレ済ませとけよ」

「あ〜い」


 電話をかけてきたのは、オーデュイだった。

 探求省の、俺たちが保護されていた部屋で、撮り溜めていた動画の編集作業をしてくれている。

 スライムの姿じゃ外に出れないからな。


「もしもし、どうした?」

『東亮か』

「その声……武崎大臣か?」


 探求省大臣、武崎健太郎。

 トウキョウダンジョンの後処理や世界中のダンジョンへの対策に、自分たち以上にとても多忙な日々を送る男が何の用だろうか。

 彼とは直接連絡先を持っていないが、職員を仲介せずオーデュイを通してコンタクトを取って来るとは急ぎの内密事項か。

 もちろん武崎はオーデュイを認知しているので、誤って討伐されることはない。


『まぁ、そう固くならなくていい。少しばかりお願いを聞いて欲しいだけだ』

「探求省大臣から直々のお願いに、身構えないわけないですよ」

『それもそうだな。だが、簡単なものだ。今の君たちにとってはな。ところで来週の土日、予定は空いてるか?』

「仕事で詰まっている」

『そうかそうか。では、それらの仕事を断って協力してもらおう』

「強制じゃねーか」

『指名なのさ。断ると国際問題にも発展しかねない。今ある仕事先には私からも声をかけよう。それに、そろそろ休みたい頃合いでもないかな?』

「……どこの国に行けばいい」

『察しがいい。場所は──』



 

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