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ダンジョンストリーマー!! 〜人気急上昇中のJK配信者はチート級に強い──なぜなら裏方の俺が暗躍しているから〜  作者: 杜 一樹
第11章 イズモダンジョン

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61本目 【謝罪動画】ダンジョン規則を知らぬ間に破ってました。申し訳ございません。


「ふふーん、元気いっぱ〜い! って、そういえば、ここってダンジョンだよね」

「ああ。自分がどうやってここに来たのか覚えてないのか?」

「うーん、なんとなくー? 自転車乗ってお家に帰ってて〜、急に明るくなったなぁって思ったらここにいた! あれ、自転車は!? それに荷物も着てた服もない!?」


 吾妻にとっては何の前触れもなく、天原の能力で連れて来られたのか。

 彼女の実家は人目につかないところにあるから、突然消えたとしても誰かに目撃されることはない。本当にチート級の能力だ。

 今も吾妻を人質に取られている以上、不服だがあいつの機嫌を損ねない方がいい。しかし、数多の人格が共存する奴相手にどうしたらいいんだ……対策を練らないと……。


「うぇ〜けっこーお気に入りだったのになぁ……あと、自転車無くしたとか言ったらまたお母さんに怒られる……」

「吾妻さん。あの天原ソウシという男と何を話したか覚えてるか?」

「ええ? ソウシくんと?」


 出会って一日で名前呼びしていることに反応して、眉が吊り上がってしまった。


「んー、あれ。何話したかな。なんか食べたり寝てたりしたら忘れちゃった! でも、宝具《レリクス》で色々出してくれたっぽいしダンジョンストリーマーなんだと思うよ! はっ、チャンネル名聞いておくんだった……!」

「そうか……」

「んもー、何しょげてんのさ! もしかして嫉妬してるの〜?」

「違う」

「あ、そっかー。うん……。でもごめんね。急にいなくなっちゃって」

「いいんだ。吾妻が無事ならそれだけで」

「おぉふ……えへへ、ありがと♪」


 行きよりも帰りの方が短時間で安全に帰れたのは、天原の計らいか、吾妻の運か、それとも俺が彼女と一緒にいるからそう感じるだけか……どれにせよ、無事に入口の鳥居まで戻ってくることができた。


「えっへへ〜フランちゃんも元気そうだね〜。お〜メガちゃんもツヤツヤになったー?」


 吾妻との再会に嬉しそうに飛ぶフランちゃん。

 早く戻って、吾妻の帰りを待つ人たちにも会わせてあげたい。

 そして、撮影も再開しないとだな。

 あと夏休みの宿題を提出させる。


 だが、その前に一つばかり問題がある。


「コソコソ出るんだよね?」

「あぁ。このダンジョンには免許証《ライセンス》を見せずに吾妻は入ってしまっただろ?」

「うん、そゆことになるね! え、つまり?」

「バレたら大炎上だ」

「なるほど! じゃあ息を止めて動かなきゃね」


 殺せよ、息は。

 本当にお前が死にそうになってどうする。


 とにかく吾妻がイズモダンジョンに入ったことは恐らくバレていないだろうから、少しずつ外や周りの様子を窺いながら外へ──ぐっ!?


「うわ! 眩しい!」


 外の景色が見えた途端、複数の強いスポットライトに当てられた。

 明朝に侵入してからそんなに時間が経ったとは思っていなかったが、辺りはすっかり暗くなっていた。

 目が慣れてくると、大勢に囲まれていることに気付く。


「──ふむ、そろそろ出て来る頃合いだと思っていたよ。やはり私の予感は正しかったようだ」

「そのようですね、ボス(くーっ! 流石すぎる!!)」


 こちらに向かって歩いて来た人物は、唯一探求省で公に顔が割れている人物。


「探求省の大臣を務めている、武崎健太郎だ。よろしく、吾妻舞梨さんと東亮くん」


 スッと逞しい手で握手を求められたので、素直にこちらも手を出し返す。


 ガチャッ、といきなり両腕を拘束された。


「東くん!? わわ、勝手にダンジョンに入ったことは謝るから東くんを離してあげて!」

「あぁ、知っているとも。だが、その件とはまた別だ。すまないね。君なら拘束具を取れるだろうが、今は形式上従って欲しい。来週のハロウィンのテロを止めるには君の力が必要だからだ」

「──来週の……ハロウィン……?」

「外とイズモダンジョン内の時間の流れは乖離している。現在は10月24日22時19分だ。安心したまえ、年越しはまだだよ」


 吾妻が呑気にしていた理由。

 過ごした時間は、彼女にとってほんの数時間程度であったからだ。


「えっ! うそっ!? ……つまり、わたしたち……ちょっと若返ったってこと……?」


 あと、呑気な性格と馬鹿なことも理由に挙げられる。別に若返ったわけではないからな。

 とにかく、これ以上無駄に問題事を増やしたくない俺は、抵抗することなく探求省が用意した車に乗り込んだ。


「わたしも一緒に行くからね! 東くん!」

「ええ、吾妻舞梨さんも一緒にご同行を(巫女さん……?)」

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