↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンストリーマー!! 〜人気急上昇中のJK配信者はチート級に強い──なぜなら裏方の俺が暗躍しているから〜  作者: 杜 一樹
第21章 ドウゴダンジョン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

139/140

139本目 悲願たっせい!ずっと探し求めていたレリクスをついに手に入れましたぁ!


「あ、見つけたー!」

「マイマイさんオーデュイさん!? 申し訳ございません、わたくしの身勝手でお二人にも危険な──」

「あれってぜったい白湯華じゃない!?」

「えっ、どちらですか!?」


 吾妻が指差す方へ来海が振り返って見ると、白煙の中に凛として佇んで咲く一輪の白い花があった。


「ほんとですわ……! しかし、一輪のみ……」

「でも探してたのだよね! さっそく取りに行こう〜!」

「マイマイ待って! お湯がブクブクしてて熱そうだよ……」


 オーデュイが制止せざるを得ないように、自分たちがいる場所と白湯華が咲く場所との間には谷がある。

 崖下を覗くとマグマのように沸き立つ熱湯が流れている。見ているだけで目元が火傷しそうだ。


「落ちたら大火傷しちゃうよ……」

「わたしならだいじょぶだよ? まず落ちないし」

「そうだけどそうじゃないよ! 危機管理が大事だって亮くんいつも言ってるもん。それに湯気に触れただけでも火傷しちゃうって!」

「むむ、そう言われると弱ったなぁ〜」


 吾妻とオーデュイが口を揃えて「むむむー」と悩むが、来海は自身の宝具《レリクス》:侘《わ》び寂《さ》びを構えると、流す涙を掬って谷へと落とす。


「セブダンジョンの海をわたくしは思いのままに操れた……この温泉も切り拓いてみせる! 宝具《レリクス》:侘《わ》び寂《さ》び──〈一刀涙断《いっとうるいだん》〉!」


 宝具《レリクス》の扇子を天から地に、縦に振るうと、灼熱の温泉が真っ二つに割れ、道ができる。

 熱気も晴れていき、はっきりと白湯華も視認できるようになった。


「おぉ! これで行けるね!」

「マイマイさん。巻き込んだ上にお願いする形になってしまい申し訳ありません……。わたくしには断つだけで精一杯でして……!」

「だいじょぶだいじょぶ! わたしに任せて! みんな病気とか怪我が治ったらハッピーだもんね。オーデュイ!」

「ほいさー!」


 オーデュイが身体の中から宝具《レリクス》:ファイヤーフランタンをスポンと吐き出すと、吾妻がそれを掴んで宙に浮き、白湯華の元まで簡単に辿り着く。

「余裕余裕〜!」と二人にピースして見せて白湯華を引き抜こうとするも……抜けない。


「むむ? 結構かたい……わわっ!?」


 すると、立っていた崖が盛り上がり吾妻は宙に投げられる。

 眼下に現れたチョウチンアンコウ型の魔物《モンスター》が口を大きく広げて彼女を喰おうとしている。

 吊り下げていた触覚で餌が欲しがるものを見せて誘う。今回は白湯華の幻影を見せられていたわけだ。


「マイマイ!? って、うわぁ! こっちにもいっぱい飛んできたぁ!?」


 魔物《モンスター》の飛び出した勢いで温泉に熱された瓦礫が来海たちに飛び火する。

 すぐさまオーデュイが身体をにょいーんと広げて、降り掛かるものを吸収して来海を守る。


「ふ〜、危ない危ない」

「ありがとうございます、しかしマイマイさんが!」


 吾妻はファイヤーフランタンを再び掴むも、逃げるより早く魔物《モンスター》が飛び出してくる方が早い。

 喰べられそうになったその時──俺は勢いよくそいつを蹴り飛ばした。


「亮くん!!」

「大丈夫か舞梨」

「うん!!」


 一撃で沈めた魔物《モンスター》を足場にして飛び上がり、そのまま吾妻を抱きかかえて来海たちがいる場所に戻る。

 かなり高温の熱湯だな。慣れているはずの魔物《モンスター》すら温泉に落ちた瞬間、体を燃やして飲み込まれてしまった。


「むふふ〜、ありがと。まぁ、わたし一人でも倒してたんだけどね!」

「そうだな……ん?」

「どしたのー?」

「いや……気のせいか。とにかく無事で良かった」


「うん、ありがと〜」と、彼女はギュッと抱きしめてくれた。

 今の姿でそれをされるとかなりドキドキしてしまう……。


「……頭、汚れてるぞ」


 頭に付いた土汚れを払って取ってあげることを口実に身体を離す。撫でると「むふふーん」と喜んでくれた。かわいい。



「さっすが亮くん!」

「彼女の危機に駆け付ける彼氏、とても素敵ですわ」

「ふふ〜ん、でしょ〜!」


 来海と、その彼女の頭上でポヨンポヨンと弾むオーデュイが賞賛……え?


「彼氏って、何故そう……」

「エリナさんから聞きました」「えりにゃんからグルチャで聞いたー」


 あの化け猫……すぐに言いふらしてやがる!

 野田、来海、オーデュイ三人のグループチャットがあるって以前NewTubeFestの時に確か言っていたな。

 世間に対しては公開しないって言って……ただけで、友達に教えることは別かよ、くそ。



「まぁ、ワタシもバディだから、二人が付き合ったなってことくらいお見通しだよ〜」

「おぉ〜オーデュイ観察眼あるぅ〜」

「ふふ〜ん! んっ!?」

「オーデュイどしたの?」

「いや……なんかチクってしたなーって。身体の中で何か刺さったのかな?」

「だいじょぶオーデュイ?」

「うん……気のせいかな……」


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。